人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運
明るい未来を信じて動く。
2024年上半期のおうし座は「ミラクルを起こす」という言葉がよく似合います。めったに起こらない奇跡を意味する「ミラクル」。どこか魔法めいた、人智を超えた動きがある印象ですが、それをおうし座の人々は、自分の手で「起こす」、それが可能になるのが2024年上半期の星回りです。
これは「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星が、2023年5月からおうし座に巡っているためです。木星は、12年に一度やってきては、約1年の幸運期をもたらしてくれるラッキースター。「2023年5月頃から、幸運というかメチャクチャに忙しいんだが!?」と思われた方は、木星の恩恵にあずかっている証拠です。そう、幸運というのは種類があるんです。「わあ、ラッキー!」と手をたたいて喜ぶ類の幸運は金星の管轄。木星が管轄する幸運は、努力とチャレンジで手に入れる、確実でオリジナルな「自分だけの幸運」です。自分にとってベストな幸運は、自分でつかむほかありません。だから時間がかかるし、やたら忙しいし、ちっとも幸運期と思えない、ということが往々にして起こりがちです。でも、それは「行動を起こすことでチャンスが拡大し、これまで以上の幸運を手にする」という流れに乗っていることだと考えて、安心していただいて大丈夫なのかなと思います。仕事もプライベートも、人間関係も、木星の光はあなたの人生をあまねく照らしています。
その木星が、「自由と改革の星」と呼ばれる天王星に近づき、重なり、超えていくのが2024年上半期です。木星の明るく前向きな拡大パワーに、天王星の自由さ、それから「突然の変化」という作用が相乗効果を起こし、明るい指向性を持った幸運につながっていきます。これが「ミラクル」を起こすパワー。だいたい1月末から5月末にかけて効いてきますから、これまで視野に入っていなかった選択肢も積極的に採用していくといいでしょう。特に5月からは、野心が大事です。おうし座の人は、普段は「野心? なんですかそれ?」という顔をなさっていますが、これと決めたこと、こだわっていることからは絶対に手を離さない強さがあります。それが上昇志向とつながったとき人には、素晴らしい化学反応を起こすはずです。
なお、場合によっては「何かをなくす」「人が離れていく」といった経験をする可能性もあるでしょう。気持ち的に穏やかではないと思うのですが、すがったり無理に引き止めたりは、なさらないほうがいいだろうと思います。それは、あなたをより自分らしく、自由に生きられる道へと向けてくれるプロセスだからです。淋しくとも、握りしめた手をそっと緩めて、感謝とともに送り出してあげられると素敵です。
5月末、木星はおうし座の次のふたご座へと抜けていきます。といっても、「これで幸運期はおしまい。もういいことはありません」などといったことではないので大丈夫。占いはそこまで単純にできてはいません。私は思うのですが、この時期に頑張ったことはここから先の1年のさまざまなシーンで、「頑張って、本当によかったなあ」という実感をくれるんじゃないでしょうか。努力が認められて収入がアップしたり、実力を発揮できるようになったりするのが、2024年6月からの1年なのです。特に6月は、特別にエネルギーの強い野心が宿ります。欲が生きるエネルギーと直結し、しなやかな強さがそなわるのです。「身の程をわきまえる」ということを美徳にしている方に、そのポリシーを引っ込めろとまで申し上げるつもりはありません。ただ、できれば「身の程」そのものを上げるという発想をしてみていただけると、向こう1年の伸びしろがぐっと広がっていくだろうと思います。
この占いをご覧になっている今、忙しくてボロボロで、「自分だけ幸運期からはずれているんだろうか」と心配になっている方もいらっしゃるでしょうか。頑張っておられますね。あなたの今の時間は、決して徒労には終わりません。「なかったこと」になんて、なりません。もしも方向性を見失うようなことがあったら、近い将来「自分が手にしたい豊かさ」をイメージして動くと活路を見み出いだしやすいかもしれません。タフに頑張れる星回りではありますが、体にはどうか気をつけて(最後、お母さんみたいになってすみません)。
視野を広げた、その先に。
2024年は「破壊と再生の星」「変容の星」などと呼ばれる冥王星が、15年ぶりにやぎ座からみずがめ座へと居場所を移す年です。実は2023年の春から初夏にかけていったんみずがめ座に入ったのですが、行きつ戻りつして2024年、完全に移動することになります。スケジュール的には1月下旬から9月頭に2度目のみずがめ座入りを果たし、最終的に11月下旬、完全にみずがめ座に移動。2044年まで、みずがめ座の旅を続けます。今「長っ!」とツッコミを入れられた方、私も「半期ごとの運勢本で書くスパンの話じゃないだろ」と思いながら書いておりますので大丈夫です(何が大丈夫なのか)。
そこまで長いお話ですから、日常生活のなかで「わー! 冥王星の影響だ!」などと感じることはまずありません。時代の変化、世代の価値観といった大きなテーマに影響が及びます。その多くは予測不能で、コントロールもできないのですが、見えない手に導かれるようにして世の中が変わっていく。そして15年、20年と長い時間が経ってからようやく「そうか、そういうことだったのか」と腑に落ちる──それが、冥王星のもたらす作用です。
冥王星がもたらすものが、破壊だけでなく必ず「再生」を伴うことも重要です。壊れて消えるわけではなく、新しくより良いものに再生します。仕事において、まさに生まれ変わるような、人生でそう何度も味わうことがないような経験をする人もいます。でも20年後、「大変だったけれど、良い選択ができた」と思える人は、とても多いだろうと思います。
それでも、星が星座をまたぐときや、他の星と特定の角度を取ったとき、逆行というイレギュラーな動きに入る切り替えの日などは、印象的な出来事が起こることがあります。上半期でいえば1月下旬、2月中旬、6月上旬あたりにキャリアにおいて風向きの変化を感じやすいでしょう。2023年春から初夏にかけて起こったことが、不思議な巡り合わせでふたたび起こる人も多そうです。このあたりは、仕事運のパートで詳しく書いています。
振り返ってみればこの15年あまり、どこか強迫観念にかられるように「学ばなくては」「視野を広げなくては」と思い続けた人は多いのではないでしょうか。もっと頑張らなければ、もっと成長しなくてはと。でも、どこまでやっても満足がいかないし、安心と思えない。そういう状態から、そろそろ抜け出すことができるかもしれません。自分に強いていた理想像が、いつの間にか力まずとも実現できるようになっている人も多いだろうと思います。成功も失敗も、喜びも痛みもすべて血肉にして、精神的成長を遂げられたんですね。この上半期は、これまでの途方もない時間と道のりを思い出す人も多そうです。この15年間で選択した、さまざまな不合理の“意味”が、今になってわかることもあるのでしょう。「バカなことをした」と悔やんでいた過去が、「あのときは、あれがベストだった」「あの経験から学べた」と、優しく振り返ることができるようになるのも、きっとこんな時期だろうと思います。
対人関係は、真剣で優しいものに。
非常に勢いがある時期ではありますが、1月から2月にかけては対人関係において悲観的になる暗示が出ています。仕事仲間や同僚、友達といったフランクに付き合える相手のことを、なんとなく気が晴れないなど、ネガティブに考えがちになるかもしれません。SNSで友達の近況を見たり、久々に顔を合わせたりして「変わってしまったなあ」「こんな人だったのか」など、少し残念な気持ちになることもあるでしょう。ただ、あなた自身も相手に期待しすぎていたり、幻想を見ていたりした部分があるのかもしれません。反省し、これからに活かしていくといいでしょう。この時期、疎外感を覚えるようなことがあれば、おそらくはあなた自身が心の扉をかたく閉ざしていることが発端になっているはず。かといって、無理に心を開こうとすることばかりが正解ではないのでしょう。本心を見せることに抵抗があるほどの相手なら、付き合う人を変えるというのも賢明な選択です。
3月から4月にかけては、希望が持てる時期です。理想的な人間関係を築いていける相手と出会えたり、「この人と友達でいて本当によかった」と思えたりすることもあるでしょう。1月、2月に感じたネガティブな感情も、優しく癒やされていきます。特に、4月に再会した相手はあなたの内面に強いインパクトを与えてくれそう。腹を割って話したり、親密な関係を続けたりと、積極的にかかわっていくとよさそうです。
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