2024年上半期 かに座の運勢真木あかり

人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運

「人」の存在感が、増していく。

2024年上半期は、これまで以上に「人のために生きる」感覚が強くなる時期です。もともと2023年から、人間関係に重きを置いてきた人が多かったことでしょう。仕事では、チームの問題は自分の問題とイコールだったことでしょう。友達との時間は何より大切にしていたでしょうし、ピンチと聞けば何を差し置いてでも駆けつけたはず。もともと、身内に対しては12星座で一番の愛情を注ぐあなたのこと、そんなことは平常運転でしょうか。まわりの人との絆は、これまで以上に強まっているはずです。

そんな流れのなか、1月下旬に大きなシフトチェンジが起こります。「破壊と再生の星」「変容の星」などと呼ばれる冥王星が移動することで、家族や親族、相続、財産などに関する出来事が大きく、ゆっくりと変わり始めるのです。

冥王星は2023年3月から6月にかけても、上記のテーマに刺激を与えていました。1月下旬から9月頭、ふたたび同じテーマが持ち上がります。そして11月下旬から20年間、影響が続いていきます。長いですよね、私もそう思います。占星術では、地球からの距離が近い星ほど、私たちの日常にビビッドな影響を与えると考えています。たとえば月や太陽は、毎日の運勢に影響します。水星、金星、火星は週から月の運勢。木星は1年、土星は2年半。そして冥王星は、12年から38年です。肉眼で見えない星だけに、日々の生活で「ウッ冥王星が！」と感じるようなことはありません。それでも、1月下旬のように星が星座をまたぐときなどは印象的な出来事が起こりやすいでしょう。

冥王星がもたらす影響の多くは予測不能で、コントロールもしにくいはずです。見えない手に導かれるようにして思いもよらないことにかかわり、自分でも説明できないような行動に出る。どうにかこうにか乗り越えて、15年、20年と長い時間が経ってからようやく「そうか、そういうことだったのか」と腑に落ちる──それが、冥王星なのです。

かに座の人々の場合、影響が出るのは家族とお金の問題。たとえば相続によって、「気楽な子どもポジション」から「家を継いだ人」にポジションチェンジすることは珍しくないでしょう。住宅ローンを組んだり、親にお金を出してもらって事業を始めたりと、自分ひとりでは動かせないお金ができる人もいます。あくまで前向きな行動ではありますが、ちょっと意地悪な言い方をすれば「引くに引けない状況になる」とも言えそうです。相続のために資産を洗い出したり、離婚の2文字が頭をよぎったときに財産分与で頭を抱えたりと、なかなかに生々しい話も出てくるかもしれません。このあたりは人によって事情が違いますし、決して嫌なムードのことばかりでもないはずです。ただ、未来に向かって歩もうとするとき、他人に判断を委ねたり、放り投げたりすることはできないのです。これまでの自分ではなくなりますが、次の世代に残すものを、自分がしっかり守り継いでいきたいところです。「人間として、どうありたいか」を考えると、選択もブレにくいのかなと思います。

これまでの道のりを、振り返るとき。

5月末、運勢は少し静かなムードに切り替わります。「ゆっくりしたい」という気持ちが強くなったり、ふと考え込んだりと、内省的な時間が多くなるでしょう。5月までの日々が賑やかだった分、急な方向転換に自分でも戸惑う部分はあるかもしれませんが、これは2025年6月中旬からスタートする「幸運の1年」の準備です。「2024年の占いを読んでいたのに2025年（しかも後半に近い時期）の話！？」と思わずツッコミを入れたくなった方も多いと思いますが、いい話なのでどうか続けさせてください。2025年6月10日、あなたの星座に木星が巡ってきます。「12年に一度の幸運期」と呼ばれる時期で、仕事が大きく発展したり、結婚をしたりと大きなターニングポイントを迎えられる人は多いでしょう。そこで自分が心から望むものをしっかりとつかむために、2024年5月末以降の1年があるのです。人と向き合う時間ではなく、自分と向き合う時間なんですね。

この時期、かに座の人々は過去に思いを馳せます。よくやったと誇らしく振り返る日々もあれば、後悔や痛みばかりが残る出来事もあったでしょう。自分の弱さに直面したり、恥ずかしく思い出したりすることもあるはずです。ただ、それらは傷つくために意識にのぼってくるわけではありません。経験として受け入れ、学びに変えてこれからの人生に活かしていくために、この時期のあなたの心を揺さぶるのですね。次のチャンスでは、自分が望むものをしっかりつかめるように。手放してはいけないものを、ちゃんと握りしめていられるように。

「前を向いて歩くべきだ」と言う人がいるかもしれません。「過去は忘れろ」と言う人もいるかもしれません。でも、あなたが日々生きてきたなかで得たものを、どうして置き去りにできるでしょうか。忘れたつもりになったとして、誰が納得させてくれるというのでしょうか。あなたの過去を価値あるものに変えることができるのは、あなただけです。ゆっくりじっくり向き合って、過去を心のなかでそっとなぞって、これからの自分がどう生きたいのか、考えていけると素敵です。

2025年あたりまでは物事を深刻に考える傾向が強く、ネガティブのループにもはまりやすい暗示が出ています。ときには真っ暗な闇のなかをひとり、手探りで進んでいくような時間もあるのかもしれません。でも、それもまた大事な時間です。できれば、トンネルの出口はあるし、あなたは必ずたどり着けるということだけ、忘れないでいてください。

夢にブレイクスルーが起こる。

5月末までの時期は、夢や願望にブーストがかかります。すでに夢に向かう道をモリモリ歩いている人もいれば、上昇気流に乗っていることを実感している人も多いかと思いますが、行動を起こしてこそ運が動くというのがこの時期の特徴。引き続き、大きなビジョンを描いて積極的に挑戦していきたいところです。

1月末までは特別に「ブレイクスルー」の暗示も出ています。やり方を180度変えることになる、使う予定だったものが使えなくなるなどシビアな対応を迫られる人もいるかと思いますが、それは“アリ”。あなたの魂が望まない選択をしているという証拠だからです。試行錯誤しながらでも解決の道を探ってみるといいでしょう。結果的に、前よりも本来、自分が目指していたものに近いことができるケースも多いはずです。ピンチこそがチャンスの前触れとも考えられます。同じビジョンを共有できる仲間も作りやすいので、周囲に声をかけてみるのもおすすめです。

なお、この時期に残念ながら離れていってしまう仲間もいるかもしれませんが、無理に引き止めないほうがいいだろうと思います。悲しくとも、感謝の気持ちを持って送り出せるといいですね。ここまでの関係は終わりますが、また別の関係が始まっていきます。そして、その方の不在がまた、あなたの夢の純度を高めていくのでしょう。終わることは、決してマイナスではないのです。

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