人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運
この社会の、誰かが笑顔になるように。
2024年5月下旬までの運勢は、しし座のみなさんにとって「キャリア」「社会的地位」にラッキースター・木星が巡る時期。木星は「幸運と拡大の星」と呼ばれ、そのときどきのテーマを大きく「拡大」してくれます。ひらたく言えば「キャリアアップの年」「仕事運がいい年」なのですが、それだけでは2024年上半期の素晴らしいところを一部しか見ていないことになるのかなと思います。雑誌で言えば特集記事だけを見て終わりにするようなもの。寿司桶で言えば……と無限にたとえを挙げてしまいそうですが(私はアジが好きです)、人生は仕事だけでできているわけではありませんし、今はそういったフェーズにない人もいるでしょう。仕事関係の運については仕事運の項で詳しくご説明しますので、ここでは運の詳細についてちょっとコッテリめに語らせてください。
「仕事運がいい年」と書くとき、いつも考えることがあります。もしも自分が今、仕事から離れている立場だとしたら、いいことなんてないような気分になるのではないだろうか。学生だったとしたら、「来年はどんな運だろう。わくわく」と思っていた気持ちが、ちょっとしぼんでしまうんじゃないだろうか。だからといって占いの理論をねじ曲げるわけにはいかないのですが、星占いは決して、誰かを仲間はずれにすることはありません。「仕事」と端的な言葉でくくってしまわず「社会のために貢献できること」と思ってみると、いかがでしょうか。かなり広がりが出てきたように感じられると思います。そこに、木星のポジティブな光が当たります。
人は誰もが社会の一部で、なんらかのかたちで誰かに「貢献」しています。育児や介護に力を尽くしている方であれば、木星のポジティブなパワーが加わることで困難な状況を乗り切ったり、新たな挑戦をしたりすることができるでしょう。学生なら将来を見据えた進路選択、インターンシップ制度へのエントリーなどにおいていい動きができるでしょう。将来のために資格を取ったり、専門知識を身に付けたりするのもおすすめです。
そもそも、仕事においても、この時期に焦点が当たるのは指示に従って手を動かす「作業」ではなく、「社会で果たすべき役割」です。それが「キャリア」「社会的地位」となるわけですが、そのためには、自分が社会においてどのような貢献ができるのか、を考えることで可能性が広がっていきます。
貢献というと堅苦しい印象がありますが、「自分が行動を起こした先で、誰かが笑顔でいるように考えて動く」と思ってみると、この時期が楽しくなってくるのではないかと思います。どうしたらもっと多くの人を笑顔にできるだろう。どんなことが、今の社会において必要とされているんだろう。伸びやかな発想で考えるとき、運にレバレッジがかかります。評価もされやすくなるでしょう。
自分がやっていることは、社会のなかでどう巡り巡って、最終的に誰のためになるのだろう。誰を笑顔にし、その人らしい人生を実現できるだろう。そうしたことを軸に動いてみると、運がいいことを実感しやすくなるでしょう。自分がまわりに及ぼす影響を徹底的に考えるからこそ、発展もするでしょう。かかわる人、かかわることの規模も大きくなり、あなたの「社会における居場所」が確かなものになっていくでしょう。社会において安定した居場所を築くことで、今は不安定な状況にある別の人を招き入れることもできるでしょう。これもまた、他人を生かすことです。すべてが、つながっているのですね。
1月末から5月末までは「突然の幸運」と呼べるような出来事も起こりやすいので、ぜひご期待を。安定のため、今までは様子見状態でいたチャレンジがあるなら、間違いなくチャンスです。勇気を出して、一歩踏み出してみるとよさそうです。
広がるご縁、離れるご縁。
社会のなかで自分を活かす時期だけに、人との交流は今まで以上に広がっていきます。すでに2023年5月下旬以降、それまでは接点がなかったような人たちと顔を合わせる機会が増えている人は多いだろうと思うのですが、2024年からはちょっと様子が変わってきます。1月末から5月末まで、「離別」の暗示が出ているためです。たとえば、これまでタッグを組んで頑張ってきた人が急に離れていったり、袂たもとを分かったりするようなことがありそうです。動揺はどうしたってあるでしょうし、「これからどうすれば」といった不安もあるでしょう。ただ、ここで離れていく相手というのは、決して「凶」の意味合いを持つものではありません。現在、あるいは将来的にあなたが自由に、自分らしく力を発揮していくうえで、今は離れたほうがいいというお話なのだろうと思います。
相手側から離れていくなど、あなたとしては抗いようのない現象として起きることが多いかと思いますが、「もうこの人とは一緒にやっていけない」といった気持ちをずっと持っている相手がいる場合は、あなたから離れるという選択肢も、もちろん“アリ”です。その場合は「相手に負けて逃げる」といった思いでいなくても大丈夫です。星占い的な言い方をするのであれば「自由を獲得するために、離れることを選択する」が正しいかと思います。人は自分が選んだことだからこそ、底力が出るもの。よろしければ、こう思ってみませんか。負けて逃げるんじゃないのです。自由を獲得するために、離れることを選択するのです。
5月下旬以降、運気はがらりと変わって「自由とネットワークの時期」に入ります。ここから2025年6月上旬までは「ひとりの個人としてできること」を活かしながら、「みんなのために役立つこと」ができます。人間関係はさらに広がりを見せる時期でもあります。5月下旬までの日々をひと言で表せば“タテの人間関係”中心と言えるのですが、ここからは“ヨコの人間関係”中心の日々にシフトします。友達が増える人は多いでしょうし、同じビジョンを共有する仲間もできるでしょう。ひとりで動くことが多い人も、ここではチームプレーを意識したほうがいいでしょう。もっと大きく、もっと理想に近づけて──ひとりでは見られなかった夢を、皆で目指していけるときです。仲間や友達から刺激を受けて、「こんな未来もアリかもしれない」と欲が出てくる人も多そうです。もちろん、うんと欲張っていきたいところです。未来と、夢と、人間関係においては「拡大」がテーマです。
濃いつながりの相手ほど「本気」が求められるように。
2024年以降の人間関係の特徴として覚えておいていただきたいのは、「かかわりが濃い相手ほど関係はシビアなものになる」という点です。たとえば共同責任者、ビジネスパートナー、仕事上の相棒といった間柄の人とは「これまでの関係を一度壊して、新しい関係を構築する」といった強烈なインパクトを伴う転機が訪れる予感です。これは、「破壊と再生の星」と呼ばれる冥王星が、15年ぶりに移動するため。1月下旬から9月頭にやぎ座からみずがめ座に移り、いったん後ろ向きに方向転換をしてやぎ座に戻りますが、11月下旬にまたみずがめ座に入ります。そして今後、2044年まであなたの対人関係を刺激し続けます。そう、冥王星はかなり長期間にわたり、ひとつのテーマを刺激し続ける星。日々の生活において「これって冥王星の影響!?」などと感じられるようなことはほとんどないはずですが、過渡期となる2024年は普段よりも影響が強く現れる可能性が高いです。
「こんな人と一緒に、切磋琢磨してみたかった」と思えるような、最高の相棒やパートナーと出会える人はとても多いでしょう。相手と接するうちにあなた自身も腹が据わり、相手に負けないほどのポテンシャルを発揮するという展開になるはずです。現状で心当たりのある相手ばかりでなく、今後20年あまりの間は、「徹底してコミットしなければいけない人間関係」がいくつも目の前に現れます。
人間関係において、変えることができるのは「自分」だけです。向こう20年の間、あなたは自分を変える必要性に幾度となく向き合わされるでしょう。能動的に変わるというよりも「変わらなければ、この関係は続かない」「変わらないという選択肢がない」などといった、やむを得ない状況になるのです。人間、そうそうホイホイ変われるものではありません。心理的にかなりの抵抗感があるでしょうし、「変わることがいいことなのだろうか」という疑問も生まれるでしょう。ただ、そこで「変わらない」ことを選択した場合でも、しばらくブランクを置いてまた同じテーマで、変わることを促されるタイミングが巡ってきます。この際、「ちょっと変えて様子を見る」という作戦は、あまりはかばかしい成果はないでしょう。冥王星は、「根底からの変革」を求める星だからです。
冥王星が「破壊と再生の星」と呼ばれることはすでに触れました。「破壊」などと聞いてしまうと「人生終わるの!?」などと思われるかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。人間関係における考え方やコミュニケーションのスタイルが一変するのです。以前の自分からは想像もできないくらいに成長する人も多いはずです。それが「必要な変化だった」「成長できた」という肯定的な実感に変わるのは、おそらくずっと後のこと。気の長い話ですが、冥王星は常に「そう来る!?」という方向からジャブを打ってきます。もし、人間関係において「変わらざるを得ない状況」に行き合ったときには、そういう時期と思って覚悟を決められると、しのぎやすいのかなと思います。
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