ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントを8年間務め、世界基準の美を支え続けてきたエリカ・アンギャルさんの新刊『自信という最上のドレスの手に入れ方』。一部を抜粋してお届けいたします。
顔の大きさと美しさは何の関係もありません。
「小顔になるにはどうしたらいいですか?」
テレビや女性誌の取材でも、講演会やサイン会でも、とにかくよく聞かれる質問です。あまりにも頻繁に質問されるのでもう慣れてしまいましたが、実は最初の頃はとても「???」な気分でした。
「小顔……Ko – Gao……Small Face……??? もしかして、日本人の女性は顔が小さいことが魅力的だと思っているの!?」
よくよく日本の雑誌やウェブを見てみると、小顔になるためのマッサージ方法、小顔に見せるためのメイク術やヘアスタイル、着こなし術、さらには小顔に写るための写真の撮られ方など、驚くほどたくさんの情報が溢れていて、日本人女性の〝小顔信仰〟の強さに愕然としました。
一番驚いたのは、バラエティ豊かな〝小顔グッズ〟たち。中には使用しているところを絶対に人には見られたくないようなユニークなものもあって、日本人女性の涙ぐましい努力は、外国人にとって相当ショッキングに映ると思います。
もちろんそれぞれの文化にそれぞれの美の基準があります。ただ、「なんで私の顔はこんなに大きいのかしら……」と悩んでいる日本人女性に、ひと言伝えたいのです。世界では、「小顔」は褒め言葉ではありません、と。
もし、あなたが海外から日本に来たばかりの外国人に“Your face is so small!”(お顔が小さいですね!)と言ったとします。それは褒め言葉のつもりでも、その人は褒められているのか、それともかわいそうだと思われているのか、はたまた侮辱されているのか分からず、どうリアクションしていいか戸惑ってしまうかもしれません。それくらい〝顔が小さい〟ということは美しさとは関係のない要素なのです。
同様に顔が大きいことも、その人の美しさには何の関係もありません。むしろ、大きな顔の方がやわらかい雰囲気を醸し出すことができますし、日本人が若く、かわいらしく見える理由のひとつではないかと思うほどです。
相手に与える第一印象で一番大切なことは、顔のサイズの大小などより、あなたの笑顔がどれだけ輝いているかということです。顔の大きさにコンプレックスを持っている日本人女性の皆さん、鏡を見るたびにため息をつくのは今日でおしまい!
これからは、今まで小顔を作るために費やしてきたパワーを、魅力的な笑顔を作ることに注いでいきましょう。