人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運
自分というキャラを磨き、唯一無二の存在になる。
2023年の上半期と比較してみると、世界の見え方が一変したという人が多いのかなと思います。居場所がまるで変わった人。環境は同じでも、世の中の見え方がまるで違うものになった人。「大人になった」と感じる人。もちろん、あなたがあなたであることに変わりはありません。急にプリキュアになったり北斗神拳を会得したりはしません。それでも、2023年5月あたりからのご自分の変化には目をみはるものがあるのではないでしょうか。行動範囲が広がった人。思いもよらないチャンスを手にし、未知のことにチャレンジした人。意外な人たちと交流し、刺激と学びを得た人。自分という人間に、こんな伸びしろがあったのかとびっくりしている人も多いかもしれません。
2023年5月以降、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星は、あなたの視野を大きく広げる役割を担っています。未知のことに目を向け、アウェーの環境に飛び込んで物事がうまくいく時期です。旅行、特に海外旅行には強い関心を示しますし、学びに関心が向く人もいるでしょう。ここでの学びは、暗記をしたり問題集をやったりして覚えるような“お勉強”とは違います。自分のアタマで考え、関心を持って掘り下げる。徹底的に研究する。そうしたたぐい類の学びです。すぐに役立つほど単純ではなく、むしろそれを役立てる「場」は、自分で切り開かなくてはいけないのでしょう。あるいは教養のように、自分の内面を豊かにするものをとことん追求する人も多そうです。いずれにせよ、人生でもそうそうないくらいに、ハマれるテーマが見つかります。それが思った以上の未来につながることも、十分にありえます。こうした傾向は、2024年5月末まで続いていきます。
2023年中と異なるのは、1月末から5月末にかけて「突然の幸福」がもたらされやすくなるということ。これは、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星と、「自由と改革の星」と呼ばれる天王星が重なる時期に入るため。惑星は位置が近くなると、呼び合うように相乗効果が出てくるのですね。
びっくりするような出会いを経て、人生観が変わる。「自分はなんて狭い世界で生きていたんだろう」と気づいて、新たな理想を抱くようになる。やりたいことや個性を客観的に見つめ、自分を肯定できるようになる──そうしたブレイクスルーが起こる人はとても多そうです。これは自然に起こるというよりも、自分が行動を起こすことがトリガーとなることは、どうぞ覚えておいてください。ときに人が離れていったり、これまでの習慣を手放したりすることがあるのかもしれませんが、それも“アリ”と思っていらして大丈夫です。今のあなたが自由に自分らしく生きるために、必要のないものは離れていく時期だからです。ご縁があれば、ふたたびつながる日がやってきます。思い切り冒険しましょう。今まではできなかったことを、たくさんやりましょう。その先の未来がどんどん、見晴らしが良くなっていきますから。
社会のなかで、居場所を見つける。
5月末、「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星が移動すると、キャリアに熱い追い風が吹く1年がスタートします。昇進や転職などステップアップをする人が増える時期ですが、仕事に直接関係するような内容は、後述の仕事運のところに取っておきましょう。ここではもう少し広い範囲を見渡して、おとめ座さんが占いをよりご自分の生活に当てはめて使えるように、理屈の部分を語ってまいります。というのも、仕事運がいい時期というと「学生やリタイアした人は幸運に恵まれないのか」と思われる人が、一定数いらっしゃるためです。もちろんそんなことはないのですが、せっかく「いい年にするぞ!」と占いを読んだのに「自分は仲間はずれなんだろうか」と思ってしまうのは、つまらないですよね。仕事に限定しない見方を知っておくことで、生活面でもっと運を活かせるチャンスも増やせますから、ちょっと理屈っぽいお話になりますがご容赦ください。
「2024年5月末から2025年6月上旬までは仕事運がいい時期である」というのは、ここまでの1年に広げた視野や可能性を実際に活かし、世の中のために「貢献」するチャンスがやってくる時期に当たっているからという理屈によります。現代社会において、貢献の多くは仕事というかたちでなされるため、「仕事運がいい」「キャリアにおいて大発展が見られる」人が非常に多い、ということになります。
そう考えてみると、子育てや介護、家庭の事情によって仕事を離れている人にも関係があります。より生産的な日々を送ることができるようになるでしょうし、頑張っていることが別のところで役立ったりします。学生やリタイアした人も家族や身近な人のためにしていることが輝きを増しますし、経済を回すという点では誰かの雇用を作っています。誰もが誰かのために貢献しています。
新たに目標を見いだせる人は、とても多いでしょう。学生なら、少し先の未来に自分が何をもって社会に「貢献」したいかを、見いだせるかもしれません。やりたいことを見つけましょう、強みを活かしましょう──就職活動でそんなふうに言われて答えを見いだせずにきた人も、2024年5月末以降にはこれだ、と思えるものが見つかるでしょう。貢献の仕方を変えることもしやすいと思います。たとえば職場でハラスメントを受けていたり、どう頑張ってもやりがいを見つけられずにいたりした人は、環境を変えるモチベーションが上がってくるでしょう。自分が貢献したいのは、こんなことじゃない。ときにはそんな負の思いも、プラスにできます。「じゃあ、何がしたいのか」を、常に問い続けて行動できるといいですね。
2024年5月末以降、おとめ座の人々はそんなふうにして、社会における「自分の居場所」というものを見つけていけるのだろうと思います。
高まる野心。「調整」の目標を見失わないこと。
6月はあなたの心のなかに、野心が燃え上がる時期です。目指すキャリアや地位を手に入れたい、人から認められたいと真剣に願って、ガツンと行動に打って出る人は多そうです。自分の欲を満たすために動いているようでいて、この時期のあなたにはどこか「人の役に立つことをしなければいけない」という信念のようなものがあり、それぞれの気持ちがあいまってエネルギッシュに行動を起こしていくでしょう。ただ、これは一般論ですが、「人のために」と「自分のために」はしばしば、ごちゃ混ぜになってしまうことが少なくありません。自分では人のために頑張っているつもりが、いつの間にか自分のための努力にすり替わっている。自分のために努力すべきテーマを、別の人をサポートするときに実現されて欲しいと望んでしまう。そんなとき、「あなたのためを思って」という言葉が口をついて出たりします。
もちろん、この時期のあなたが「あなたのためを思って」などという恩着せがましいことを言うと申し上げるつもりはありません。あなたは自制心のある方です。自分と相手の問題を切り分ける思慮深さは、ちゃんと備えておいででしょう。ただ、2024年6月はともすれば、「自分の望みを叶えたい」という抗いがたい欲求と、「未来はもっともっといいものにできるはずだ」という楽観が、台風のように心のなかを吹き荒れるのかもしれません。そうなると、運やチャンスに“食われる”ような状態にもなりがちです。それらを活かすのではなく、踊らされてしまうのです。
これは「破壊と再生の星」と呼ばれる冥王星が影響を及ぼすためです。冥王星は、物事の価値観を徹底的に塗り替える、変容の星。2024年1月下旬から、あなたの調整能力や健康問題を見直す流れを起こし、20年という長い時間をかけてあなたが本当の意味で自分らしく生きることができる生き方に軌道修正を行います。この2024年上半期においては特に、あなたが「調整」するような場面において、慎重になったほうがいいでしょう。欲ばかりが先行していることに気づいたら、勇気を出して立ち止まってみることです。「こうすれば、人はこう動いてくれるはずだ」「こう言えば、相手をコントロールできる」などといった心理戦に持ち込もうとすると、長い迷走の物語に入り込んでしまうかもしれません。運もチャンスも、使うものです。食われるものではないのですよね。聡明なあなたですが、もしも間違ったときは戻ってきてください。いつだって、戻ってくれば大丈夫です。占いは、そういうふうに「使う」ものだと、私は思っています。
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