人気ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんがお金との関わり方を教えてくれる新刊『好きなことを我慢しないで100万円貯める方法 20代女子のためのお金の基本』より、「投資をする前に覚えておいてほしいこと」をお届けします。
4月5日には、本書の刊行を記念し、井戸さんと、「つみたて王子」こと中野晴啓さんの、ビギナー向け投資講座を開催。こちらもご参加をお待ちしております。
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使う時期によって3つに分けて運用する
今の時代はより投資をすることが重要になっていますが、手持ちのすべてのお金を投資に回してはいけないということもよく覚えておきましょう。
お金を貯めるときには、使う目的と時期に応じて、以下の3つに分けて管理することが大切です。
①今から2 年以内くらいに使う短期資金
②ライフイベントで10年以内くらいに使う中期資金
③10年以上先に使う長期資金
短期資金と中期資金は安全商品中心で
「短期資金」は、日々の生活費に加えて、冠婚葬祭費、入院費などの突然の出費にも備えるものです。いつでも引き出せて、元本保証のある銀行の普通預金などを利用します。
「中期資金」は3 年から10年くらいの間に使う予定のライフイベント費です。結婚資金、マイホーム購入の頭金、家族での海外旅行費などのさまざまな場面が考えられます。すぐに必要な資金ではないため、少しでも利回りの高い商品で運用したいところです。しかし、例えば、3 年後に必ず使うお金であれば、元本割れになるような運用はできません。ちょうど相場の悪いときにあたり、必要な資金が準備できないこともあるからです。
そういったケースでは、定期預金や個人向け国債を利用するといいでしょう。もう少し先に使う予定のお金なら、いつでも解約できる新NISA(少額投資非課税制度) での運用を考えてもいいかもしれません。
長期資金は新NISAとiDeCoで
「長期資金」は、20代であれば、30歳以降に使う予定のお金、つまり将来独立するかもしれないときの資金、あるいは老後費用などがこれにあたります。老後費用というと、あまりにも先でイメージが湧かないかもしれませんが、購入したマイホームのリフォーム費用も必要でしょうし、リタイア後に世界を巡る旅の費用になるかもしれません。長い時間をかけて投資ができるため、多少リスクをとっても、世界経済の成長に乗っていけるような株式などに投資する運用をしていくのもいいでしょう。
もちろん、投資は値動きするものですから、時間も投資対象も分散するのが基本。投資信託を利用して、長い時間をかけて積立をするのが基本です。この運用にぴったりなのが、新NISA とiDeCo(個人型確定拠出年金)です。
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初心者歓迎!井戸美枝×中野晴啓「まだ新NISAやってないの?」と言われて焦っている人のための投資講座
4月5日(金)19時から、会場&オンラインで開催します。詳細・お申込みは幻冬舎大学のページをご覧ください。
好きなことを我慢しないで100万円貯める方法
本書は、20代の女性に向けて「今は、これだけは知っておいて、実行すれば大丈夫!」という内容をギュッと詰め込みました。
お金についての知識がない人でも簡単に、また身近な内容に感じられるように、みさきさんともえさんという、20代の女子2人組がお金について分からないことを井戸先生に質問し、解決していく構成となっています。
給料明細の見方から、お金の貯め方、NISAを始めるタイミングなどを収録。「今までお金について真剣に考えたことが無い」「将来が不安……」という人や、「これから社会人になる」「ひとり暮らしをする」という人に、ぴったりの1冊です。
イラスト:クリモト