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2024.07.28 公開 ポスト

オーガズムのないセックスはもったいない! 「幸福ホルモン」を分泌させる最高のセックスをする方法森田敦子

妊娠・出産、セックス、美容・健康。女性が日々を心地よく過ごすためには、性器についての知識とケアは欠かせません。しかし、いくら親しい間柄でも、人に相談するのはためらってしまう……。そんなあなたに手にとってもらいたいのが、森田敦子さんの『感じるところ』。女性器の役割から、心との関係、毎日のケア、婦人科とのつき合い方まで、知りたかったことがぎゅっと凝縮されています。その中身を一部、ご紹介しましょう。

我慢するセックスは不幸のもと

皆さんはセックスでオーガズムを感じていますか? 相手に合わせて、我慢をしてしまっている人はいませんか? 実は、セックスで本当に気持ちいいと感じられている女性は、とても少ないらしいのです。これはもったいない!

オーガズムを感じないセックスが、なぜもったいないのか。それはセックスでしか得られない幸福感があるからです。

その幸福感は、快楽物質と呼ばれる幸福ホルモンの分泌が理由です。幸福ホルモンにはいくつか種類がありますが、肌の触れ合いやオーガズムで得られるβ-エンドルフィンオキシトシンのパワーは絶大。この2つが分泌されることにより幸福感で満たされ、気持ちも優しくなるのです。

このホルモンで満たされているときは、日常生活のちょっとしたストレスがはねけられ、おおらかな気持ちを保てます。

フランスの女性はストレスを感じたときにこそセックスを楽しみます。最高のオーガズムでストレスを解消して、次の日に備えるのです。セックスは幸せを実感するための、とても健康的で効果のある行為という認識なのです。

 

仕事で評価されたり、趣味で幸せを感じたり、をするだけでも幸福ホルモンは分泌されます。たとえばセロトニンなど。β-エンドルフィンとオキシトシンは他の幸福ホルモンと比べ物にならないぐらい、パワーを秘めています

セロトニンでも穏やかに過ごせる人もいるでしょう。しかし、とにかくストレスを感じている人が多い現代。私は、より強い幸福感を求めている人で溢れているように感じています。そういった方には、特に最高のセックスを真剣に考え直してほしいのです。

社会からのストレスで、自信がなくなったりなんだか寂しい思いをしたりしていませんか? そんなときは自分のことでいっぱいいっぱいになりがち。それもまた、新しい悩みの種になってしまうこともあります。

反対に、幸福感で満たされると、人は自分以外の人や物事に対して優しくなれるのです。思い返してみてください。あなたがしっかり幸せを感じているとき、まわりに与えていた優しい気持ちを。

簡単そうで難しいことだと思います。しかし、きちんと感じるセックスをすることで、誰でもまわりに分け与えるほどの幸福感をチャージすることができるのです。

上質なセックスに必要不可欠なもの

オーガズムを感じるための質のいいセックスを行うには、まずはセクシャルセルフケアを試してください。セクシャルセルフケアとは、マスターベーションのことです。

きっとこのお話も「そんなの恥ずかしい!」「はしたない!」と感じる方がいると思います。でもここまでの話の中で、セックスがいかに自分自身を癒すために必要な行為か、きっと気付かれたと思います。

一度きちんと自分自身の心地いいポイントや感じ方について、向き合ってみませんか? 自分の体について知ることが、上質なセックスへの第一歩になりますよ。

 

あなたが快楽を覚えるスイッチがどこにあるのか、実際に触れてみて把握してみましょう。性感帯と言われているクリトリスなのか、腟の中の腹と背中の両側にあるGスポットなのか……。

指で探ってみるのもいいですし、いわゆる大人のおもちゃを使ってみるのもいいと思います。日本では女性がおもちゃを買うことに未だにネガティブなイメージがありますが、フランスではとってもオープン。デパートの専用コーナーにズラッと並んで売られています。今はインターネットでも簡単に手に入れられるので、人目を気にする必要はありません。

セクシャルセルフケアは腟の萎縮の予防や、β-エンドルフィンとオキシトシンの分泌にも効果があります。パートナーがいない場合にも自分自身で幸福感を得られるので、メンタルケアとしてもぜひ続けてほしい習慣です。

そしてセルフケアで知ることができたポイントは、パートナーとのセックスのときに伝えてください。互いにオーガズムを感じられるようになります。それぞれの快楽をしっかりと探求したセックスは、相手を思いやる気持ちから始まるとも言えるでしょう。きっと今より関係が深まるはずです。

もしセックスのときに痛みを感じたら、無理をせずパートナーに伝えてください。そして、そんなときは潤滑剤のローションを使ってみることもおすすめします。濡れづらくなってしまっていても、ローションを使ってセックスをして快感を得られれば、また自然と粘液が出てくるようになりますから。難しく考えずに、肌が乾燥したときの特別な保湿という感覚で用意しておくのもいいと思いますよ。

ただしローションは、なるべく化学成分の少ないオーガニックのものに。デリケートな腟に使うものですから、成分には気をつけてください。

 

女性がオーガズムを感じるには、腟を健康的に保つことがとても重要です。腟の萎縮や乾燥は、性欲の減退に繋がります

性欲が湧かない原因は様々ありますが、腟が不調という可能性もあります。腟が乾燥することによって、セックスの際に痛みを感じてしまうこともあるでしょう。性交痛が悪化すれば、セックスを避けるようになります。

デリケートゾーンを保湿とマッサージでケアすることが、心地いいセックスには必要不可欠と言えるでしょう。

 

セックスは、世の中に出回っているアダルトビデオのような単純なものではありません。あなたに感じる部分があるように、パートナーにもより快感を得られるポイントがそれぞれあるのです。

もっと丁寧にお互いにコミュニケーションをとり、感覚を研ぎすますことによって、最高のオーガズムを感じ合ってください。それによって溢れ出した幸福感は相手にも伝わります。セックスとは、エネルギーの交換なのです。

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森田敦子『感じるところ』

女性として生きていくうえで知っておきたい、女性器や性のこと。 女性として日々を心地よく過ごすために必要なのが、腟まわりの知識とケア。本書は20代〜30代の若い読者に向けてこれから長い人生を一緒に歩む腟について理解していただくことを目的に書いた一冊です。 腟は、子宮などの女性器=臓器と外側を繋ぐ窓。つまり、腟まわりのケアをするということは、女性性として生きていくうえで欠かせない、女性器や女性ホルモンをケアすることに繋がるのです。 ベストセラー『潤うからだ』の著者がすべての女性に贈る、自分自身を好きになる実用エッセイ。

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