ツイッターがきっかけで『終電ごはん』を出版、プロとしても、さまざまな雑誌でスターを発掘してきたライターの梅津有希子さんの新刊『ミセス・シンデレラ 夢を叶える発信力の磨き方』が発売になりました。普通の主婦が、好きなことや得意なことでメジャーデビューするために、すぐに使えるテクニックを、早くも好評の本書から一部を抜粋してお届けします。
芸能事務所に所属しない、SNS発のスターペットが急増中
雑誌の表紙にCMモデル、写真集やキャラクターグッズも大人気。今、日本一有名なスターペットといえば、ポメラニアンの俊介くんです。日本のみならず、世界各国でも大人気の彼のように、愛犬や愛猫など、かわいい“うちのコ”をスターにしたい! と思っている飼い主も多いのではないでしょうか。
2010年に当時まだ無名だった俊介をツイッターでみつけ、メディアデビューさせたのは、実はわたしです。まるでぬいぐるみのようにかわいすぎる俊介を、スタッフとして関わっていた『CREA Due Dog』(文藝春秋)の表紙に抜擢したのが、彼のメジャーデビューのきっかけでした。「この犬、本物!?」「ぬいぐるみ!?」などなど、そのあまりの愛くるしさに、編集部には俊介への取材依頼が殺到。瞬く間に日本一のスター犬へと上り詰めた、「ミセス・シンデレラ」ならぬ「シンデレラ・ドッグ」です(オスですが・笑)。
これまでは、スターペットになるには、まず事務所に所属するのが普通でした。女優さんと同じですね。かつてチワワの大ブームを巻き起こした、アイフルのCMのくぅ~ちゃんから、最近では、携帯電話会社のCMでおなじみのカイくんまで。数年おきに多数のスターペットが誕生していますが、みんなどこかしらに所属している、いわばタレントです。しかし、これからはペットも発信力の時代。どこにも所属せずに飼い主さんの発信力ひとつでスターになる、第二・第三の俊介がどんどん登場しています。たとえば、本書にも登場するハリネズミの「ダーシー」、書籍化もされ、雑誌やテレビのブサかわ猫特集では、必ずといっていいほど出演依頼が来るぶりた、日本で写真集も発売された、香港の大スター猫「クリームあにき」など。このほかにも、日々スターペット予備軍が続々と登場しています。彼らに共通しているのは、ツイッターやinstagram、Facebookなどで、定期的にペットの写真をアップしているということ。出来れば毎日アップするのがベストです。俊介の場合、毎日休まずにアップするのはもちろん、写真に旬のネタを取り入れたり、季節感を上手に演出しているのも、ファンを飽きさせないポイントです。たとえば、内閣改造の時には階段にズラリと並べたぬいぐるみと俊介を一緒に撮ったり、サッカーワールドカップの期間には、サッカーウェアを着せてアップ、という具合に、旬のネタを上手にアレンジして取り入れてタイムリーに発信することで、「さらにツイッターで拡散されて話題になり、より多くの人の目に留まる」という好循環が続いています。写真に添えるキャプション(説明文)にもこだわり、飼い主の上山友利子さんも、「思わずクリックしたくなるキャプション」を、時間をかけて考えて、日々発信しています。
自分のペットを世界で一番かわいく撮れるのは、篠山紀信でもアラーキーでもありません。飼い主であるあなたです。大切なのは、休まずに継続して発信すること。SNSで話題になれば、かなりの確率でどこかのメディアの人の目に留まります。それくらい、多くの人が次なるスターペットを探しているのが現状です。住んでいる場所も国も関係ありません。誰にでも、スターになるチャンスがある時代なのです。