精神科医・樺沢紫苑さんの、記念すべき50冊目の著書『19歳までに手に入れる7つの武器』は、アフターコロナとAI時代に対応した、最新版にして決定版の「“人生”というゲームの完全攻略本」!
発売直後から「社会人になる前に読みたかった!」との声も続々届いています。
本連載では、書籍から抜粋して、7つの武器をご紹介します。実は、何歳からでも遅くはありません。7つの武器を手に入れれば、人生は必ずうまくいく。あなたに足りない武器が何か、ぜひ確認してください。
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好奇心は「楽しい」を、楽しいは「可能性」を呼び寄せる
好奇心とは何でしょう。
珍しいことや未知のことに興味を持つ心。楽しいを嗅ぎつける嗅覚。面白いことに反応するアンテナとも言えます。
この関心、嗅覚、アンテナがないと、身の回りの楽しいこと、面白いことに気付くことができません。
つまり、好奇心がない人は、毎日がつまらない人生になってしまうのです。大人になっても同じことです。「楽しいことがない」「毎日がつまらない」とグチる大人は多い。
樺沢のYouTube 調査によると、「毎日が楽しい人」は、たった31%。69%の大人は、毎日が楽しくないのです。しかも、「毎日がつらい、苦しい」という人が、39%もいたのは驚きでした。
一生懸命勉強して、大学を出て、社会人になったとしても、5人に2人は「毎日が楽しくない」。なんと残念な未来でしょう。
あなたは、大人になって、どんな日々を送りたいですか? 毎日が楽しい大人になりたいのなら、十代のうちから好奇心を育てておくことが大事です。
- やりたいことがありません
- 何をやっても楽しくありません
- 趣味がありません
- 夢中になれることがありません
- 毎日が暇です
好奇心がない人は、いつもこんな感じです。
好奇心がある人は、楽しいことを発見できる。その結果、自分の強み、特技、個性、可能性に気付くことができます。
楽しいことなら、いくらでも続けられます。続ければ自然とうまくなるし、理解が深まり、未来は広がっていきます。正の連鎖が起きて、みるみる成功へと近づいていきます。好奇心こそが「成功への最短の近道」であり、「成功の条件」 なのです!
さらに好奇心は、楽しいことに対する心理的障壁をなくし、フットワークを軽くします。「面白そうなので、とりあえずやってみよう」と最初の一歩を踏み出しやすい。
好奇心が行動化を加速させます。
テレビで卓球の試合を見ても、好奇心の薄い人は「卓球、いつかやってみたいなあ」で終わり。好奇心旺盛な人は、すぐに近くの卓球場を検索して、翌日にはラケットを握っていることでしょう。
その結果として「面白かった!」「運動は気持ちいい!」「卓球は私に向いているかも!」という体験をすることができるのです。
あるいは、学校の帰り道に、アメリカで大ヒットしているハンバーガー・チェーン店がオープン予定と聞いて、どういう反応をするか。
「えっ、どんな味なんだろう。オープンしたらすぐに行ってみたい!」のか、「ハンバーガーに興味ない。新しい店に行くのは面倒くさい」のか。新しいお店が近所にできたときに、「行く」「行かない」で、あなたの好奇心が診断できます。
そして、それを行動化すれば、例えば新しいハンバーガーの味に感動したことがきっかけで、アメリカ留学の夢を持ったり、全国の有名ハンバーガー店を食べ歩く趣味ができるかもしれません。
好奇心のまま行動すると良いことがある。あなたの「楽しい」感度は高まり、好奇心はさらに強化されていく。可能性が広がり、どんどん楽しい人生になっていきます。
創造性の物質「アセチルコリン」
「整える」はセロトニン、「つながる」はオキシトシン、「行動する」はドーパミンという、それぞれ幸福の脳内物質が関与しています。
それが「3つの幸福」、これらの脳内物質が整うと幸せになれるという考え方です(詳しくは拙著『精神科医が見つけた3つの幸福』飛鳥新社を参照)。
では、好奇心と最も関連する脳内物質は何でしょう?
それが第4の脳内物質「アセチルコリン」 です。AI時代に最も重要な脳内物質は、アセチルコリンだといってもいいでしょう。
アセチルコリン……創造性、ひらめきの脳内物質。新しい場所に行き、新しい体験をして、初対面の人と会ったとき、「それ、面白そう!」と感じると分泌されるアセチルコリン神経が活性化されている人は、好奇心が旺盛。そして、創造性(クリエイティビティ)が豊かで、既存の枠に縛られない新しい発想ができる。
0を1にするイノベーション(革新)を起こすアイデアも生まれやすくなります。
また、アセチルコリンは、記憶力とも関係しています。
新しい体験をすることで、アセチルコリンが分泌され、脳全体が活性化していく。記憶力がよくなり、学校の勉強も効率化し、成績もアップする。
一方で、アセチルコリンが最も下がった状態が「認知症」です。日本で最初に認可された認知症治療薬「ドネペジル」は、アセチルコリンの量を増やす薬でした。
つまり、アセチルコリンとは好奇心そのもの、と考えていいでしょう。
RPGで言えば、好奇心がある人は、歩くたびにHPが回復する「幸せの靴」を履いているのと同じです。好奇心がない人は、歩くたびに「つまらない」「つまらない」とHPが減っていく「毒」のステータスです。
あなたは好奇心を伸ばしたいですか? それとも、今のままでいいですか?
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何歳になっても、好奇心のままに行動すると、人生は楽しくなるようです。詳細はぜひ書籍でご確認ください。
19歳までに手に入れる7つの武器
精神科医・樺沢紫苑さんの、記念すべき50冊目の著書『19歳までに手に入れる7つの武器』は、アフターコロナとAI時代に対応した、最新版にして決定版の「“人生”というゲームの完全攻略本」!
発売直後から話題沸騰。「社会人になる前に読みたかった!」の声が続々届いています。
本連載では、書籍から抜粋して、7つの武器をご紹介します。実は、何歳からでも遅くはありません。7つの武器を磨けば、人生は必ずうまくいく。
あなたに足りない武器が何か、ぜひ確認してください。