小説家としてだけでなく、女優、映画監督、脚本家など、幅広いジャンルで活躍する唯野未歩子さんの初めての電子書籍オリジナル小説『青きを踏む、花曇り、その他の短篇』が発売になりました。本作品の刊行を記念して、唯野未歩子さんのメッセージ動画を公開します。
また、電子書籍オリジナル作品の刊行を記念して、発売から1ヶ月間(9/19か ら10/18の期間)通常希望小売価格800円+税の本作を、キャンペーン希望小売価格の400円+税で販売いたします。
さらに多くの読者の皆様に作品を楽しんでいただくため、本作『青きを踏む、花曇り、その他の短篇』に収録作品の1篇、『花曇り』を試読版電子書籍として無料で配信キャンペーンを開始しました。
●作品情報
・書名 『青きを踏む、花曇り、その他の短篇』
・著者名 唯野未歩子
・内容紹介
小説家としてだけでなく、女優、映画監督、脚本家など、幅広いジャンルで活躍する唯野未歩子、初めての電子書籍オリジナル小説。RADWINPS「me me she」、奥田民生「手紙」、松田聖子「制服」、松任谷由実「青いエアメール」、THE BLUE HEARTS「ラブレター」、矢野顕子「ひとつだけ」、くるり「ピアノガール」。せつないヒットソングをモチーフに、ささやかな人生を生きる様々な人たち の「片思い」模様を繊細に綴る連作小説です。
<→立ち読みはこちら>
・収録作
「暴風域」
別れるとき、旬くんとあたしは毎回、嵐のように啼いた。「八回ふられても嫌えない」と彼は泣く。でも、あたしは知っている、これはあたしの片思いだということを。
「冬晴れ」
みつめるだけでいいの。そういったら、「ずっと見守っていてくれ」先生はいった。―—はかない片思いの記憶が、四十一歳でひとりのわたしの人生を、あたらしくしてくれる。
「五月闇」
親友は、自分の元妻と結婚しろと僕に言う。大学時代、東京で僕ら三人はともにすごした。確かに僕は彼女が好きだった。でも、彼女と結婚するのは、心底から嫌だ。
「花曇り」
卒業式。レースを縫い込んだ制服を脱ぐあたしは、明日から好きなものを着る。そして、亮くんは、もう二度と会えないひとになる。いまが、はじめての別れだ。
「老婦人の夏」
愛猫・ヒュッテを入院させた帰り、私は思い出している。交通事故で死んだつぐにいちゃま、二十五年を共に生きた不倫の恋人、そして、ヒュッテがやってきた夜のことを。
「窓霜」
妻が亡くなって三ヶ月。義妹が妻の愛犬ルルを返してきた。霜柱の断つ寒い朝、俺とルルはぎこちない散歩に行き、その道すがら、妻のはかない影をたぐり寄せる。
「青きを踏む」
毎年恒例の花見の午後。咲き乱れる桜の下、訪れるはずの友人たちを待つ夫をぼんやりと眺めながら、わたしは、夫にまだいえないでいる、授かった命のことを考える。
「ドッグデイズ」
姪の礼と、お風呂でパフェを食べながら、わたしは猛のことを考える。ふられて一年半も経つのに、軀しか知らないのに、世界でいちばん大好きな猛のことを―—。
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●収録作『花曇り』無料公開キャンペーン
本作に収録の1篇、『花曇り』を電子書籍として無料で配信開始致しました。
以下ページより無料で(幻冬舎plusに会員登録が必要です)お楽しみいただけます。
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