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【新刊】AIに潰されない「頭のいい子」の育て方

2024.08.22 公開 ポスト

第6章「無限大の伸びしろを持つ子どもに共通する12の要素」より抜粋

「人に怒ってはいけない時代」では、大人の怒りを“察知”できる子が伸びる!富永雄輔

AIに淘汰されかねない時代は、見方を変えれば、AIを使いこなすことで大化けできる時代でもある。そこは、過去に役立った偏差値などの評価基準はほぼ意味を持たない世界です。

「伸びしろのある子ども」とはどんなタイプか?いったい、どんな側面に注目して子どもを伸ばしていけばいいのか?

全12のポイントの中から、少しだけ紹介!富永雄輔さんの最新刊『AIに潰されない「頭のいい子」の育て方』より。

*   *   *

7 大人の怒りを察知、理解できる――「怒られない時代」で損をする可能性

学校のみならず、職場でも「怒る」という行為は忌避されつつあります。部下の育て方マニュアルには、「怒るのではなく叱ることが大事」などと書かれています。

つまり、感情的に爆発するのではなく、冷静に直すべきところを指摘しろ、ということでしょう。

こうした風潮にあって、教師も上司も「怒らないように、怒らないように」と自分を律しています。でも、行動を律しているだけであって、「なにやってんだよ」「ダメじゃないか」と湧き出る衝動がなくなっているのではありません。ただ、それを出してはいけないから、言葉を選んで丁寧に接しているわけです。

もちろん、世の中にはひどい教師も上司も存在しており、彼らは不条理に怒鳴り散らしたり、ときに暴力的になったりします。そのために、将来をズタズタにされてしまう子どもや部下がいるのは事実です。だから、「怒ってはいけない」という流れ自体は歓迎されるところです。

だからといって、「相手が怒りの感情を抱いたかもしれない」ということに鈍感な子どもでいてほしくもないのです。

大人の顔色を窺えという意味ではありません。「もしかしたら自分は悪いことをしたのかもしれない」という内省は、誰も怒ってくれない時代だからこそ必須です。

繰り返し述べますが、AIが台頭するデジタルの時代には、ときおり発生するアナログの関係の重みが増します。たまに教師や上司が注意してくれること、注意まではしてくれないけれど、なんとなく諭してくれることの価値は非常に大きいのです。

それを正しく察知できる子どもに育てましょう。

関連書籍

富永雄輔『AIに潰されない「頭のいい子」の育て方』

「一つのことを極めろ!」はNG 「英語を使いこなせ」はNG あなたの成功体験が子どもを不幸に陥れる! 生成AIの台頭により、5年後には今ある職業の2割が消えると言われる。まず淘汰されるのは、ホワイトカラーの中のエリート層だ。そんな時代の「頭のよさ」とは何なのか。親は何を目指して子どもを育てればいいのか。「親自身の成功体験を忘れろ」「“一つを極めろ”より、“あれもこれも”の選択肢を」「いつも勝てる場より、競争を」など、親の価値観転換を迫る緊急提言とともに、「愛嬌がある」「負けた回数が多い」など、伸び伸びと強く生きていける子どもの特徴も解説。子どもの未来への不安を払拭する、きれいごと抜きの実践的子育て論。

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【新刊】AIに潰されない「頭のいい子」の育て方

生成AIの台頭により、5年後には今ある職業の2割が消えると言われる。まず淘汰されるのは、ホワイトカラーの中のエリート層だ。そんな時代の「頭のよさ」とは何なのか。親は何を目指して子どもを育てればいいのか。「親自身の成功体験を忘れろ」「“一つを極めろ”より、“あれもこれも”の選択肢を」「いつも勝てる場より、競争を」など、親の価値観転換を迫る緊急提言とともに、「愛嬌がある」「負けた回数が多い」など、伸び伸びと強く生きていける子どもの特徴も解説。子どもの未来への不安を払拭する、きれいごと抜きの実践的子育て論。

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富永雄輔

進学塾VAMOS(バモス)代表。

幼少期の10年を過ごしたスペインのマドリッドでサッカーに出会う。帰国後、日本の中学校・高校を経て京都大学経済学部に入学。大学卒業後、東京・吉祥寺で「進学塾VAMOS」を設立。

現在は東京都内で5教室を展開。先着順で子どもを受け入れるスタイルでありながら、毎年首都圏トップクラスの、志望校への高い合格率を誇り、日本屈指の〝成績が伸びる塾〟として「プレジデントファミリー」「週刊ダイヤモンド」などに登場。子どもの主体性や個性に着目した論理的な授業で生徒の成績を伸ばし、圧倒的な支持を集めている。また全国各地で教育や子育て等に関する講演を多数行っている。自身のサッカー経験を活かし、現在は塾経営と合わせて、サッカー選手を中心としたスポーツ選手のマネージメント事業も行っている。

『ひとりっ子の学力の伸ばし方』『男の子の学力の伸ばし方』『女の子の学力の伸ばし方』(以上、ダイヤモンド社)等著書多数。

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