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【新刊】AIに潰されない「頭のいい子」の育て方

2024.08.24 公開 ポスト

第6章「無限大の伸びしろを持つ子どもに共通する12の要素」より抜粋

「英語さえできれば、子どもの未来は開ける」と思うことの間違いの理由とは?富永雄輔

AIに淘汰されかねない時代は、見方を変えれば、AIを使いこなすことで大化けできる時代でもある。そこは、過去に役立った偏差値などの評価基準はほぼ意味を持たない世界です。

「伸びしろのある子ども」とはどんなタイプか?いったい、どんな側面に注目して子どもを伸ばしていけばいいのか?

全12のポイントの中から、少しだけ紹介!富永雄輔さんの最新刊『AIに潰されない「頭のいい子」の育て方』より。

*   *   *

8 自分のアイデンティティがわかる――「英語だけ」では国際人になれない時代

今後さらにグローバル化が進み、とくにビジネスにおいて国境はあまり意味を持たなくなります。みなさんの子どもたちの時代には、望むと望まざるとにかかわらず、誰もが「国際人」として働かねばなりません。

こうした状況にあって、たしかに語学力はあったほうが有利です。しかし、流暢に英語がしゃべれる人と、まったくダメな人の差は、AIが登場したことでうんと縮小していきます。実際に、「ハロー」と「サンキュー」くらいしか言えない人でも、翻訳ソフトを使うことで充分に外国人相手の商売ができています。

一方で、いくら流暢な英語を披露しても、「この人と一緒に仕事がしたい」という魅力を出せなければ、語学力などなんの役にも立ちません。

外国人や外国企業を相手にするときに問われるのは、「この人はどれほど英語が話せるか」ではなく「この人はどういうアイデンティティの持ち主か」です。

まず、忘れてはならないのは、私たちは日本人だということです。そのため日本の文化や歴史を理解し、伝えられる人でなくてはなりません。その上で、他国で活動する意味を説明できてこそ、相手は認めてくれるでしょう。

サッカー選手であっても同様です。日本人に限らず海外で活躍できている選手は、みんな母国を深く理解し、誇りに思っています。そうした軸がないと、いくらぺらぺら英語で話すことができてもダメなのです。真の国際人は、語学だけでなく、文化・文学・音楽・スポーツなどにも造詣があるものです。

これからは、自分のアイデンティティについて、きちんと述べられる子どもが求められます。そのためにも、語学を学ばせるだけでなく、普段から家族で日本の文化や歴史について話すといいでしょう。もちろん、ほかの国々についても、いろいろ教えてあげましょう。

みなさんの成功法則を子どもたちの将来にあてはめてはなりませんが、経験してきたこと自体については、なんでも話してあげましょう。

関連書籍

富永雄輔『AIに潰されない「頭のいい子」の育て方』

「一つのことを極めろ!」はNG 「英語を使いこなせ」はNG あなたの成功体験が子どもを不幸に陥れる! 生成AIの台頭により、5年後には今ある職業の2割が消えると言われる。まず淘汰されるのは、ホワイトカラーの中のエリート層だ。そんな時代の「頭のよさ」とは何なのか。親は何を目指して子どもを育てればいいのか。「親自身の成功体験を忘れろ」「“一つを極めろ”より、“あれもこれも”の選択肢を」「いつも勝てる場より、競争を」など、親の価値観転換を迫る緊急提言とともに、「愛嬌がある」「負けた回数が多い」など、伸び伸びと強く生きていける子どもの特徴も解説。子どもの未来への不安を払拭する、きれいごと抜きの実践的子育て論。

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【新刊】AIに潰されない「頭のいい子」の育て方

生成AIの台頭により、5年後には今ある職業の2割が消えると言われる。まず淘汰されるのは、ホワイトカラーの中のエリート層だ。そんな時代の「頭のよさ」とは何なのか。親は何を目指して子どもを育てればいいのか。「親自身の成功体験を忘れろ」「“一つを極めろ”より、“あれもこれも”の選択肢を」「いつも勝てる場より、競争を」など、親の価値観転換を迫る緊急提言とともに、「愛嬌がある」「負けた回数が多い」など、伸び伸びと強く生きていける子どもの特徴も解説。子どもの未来への不安を払拭する、きれいごと抜きの実践的子育て論。

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富永雄輔

進学塾VAMOS(バモス)代表。

幼少期の10年を過ごしたスペインのマドリッドでサッカーに出会う。帰国後、日本の中学校・高校を経て京都大学経済学部に入学。大学卒業後、東京・吉祥寺で「進学塾VAMOS」を設立。

現在は東京都内で5教室を展開。先着順で子どもを受け入れるスタイルでありながら、毎年首都圏トップクラスの、志望校への高い合格率を誇り、日本屈指の〝成績が伸びる塾〟として「プレジデントファミリー」「週刊ダイヤモンド」などに登場。子どもの主体性や個性に着目した論理的な授業で生徒の成績を伸ばし、圧倒的な支持を集めている。また全国各地で教育や子育て等に関する講演を多数行っている。自身のサッカー経験を活かし、現在は塾経営と合わせて、サッカー選手を中心としたスポーツ選手のマネージメント事業も行っている。

『ひとりっ子の学力の伸ばし方』『男の子の学力の伸ばし方』『女の子の学力の伸ばし方』(以上、ダイヤモンド社)等著書多数。

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