8割が“家での食事”を楽しみたい。暑い夏は“まどべダイニング”でおうちゴハンもリゾート気分河﨑由美子（積水ハウス株式会社 フェロー R＆D本部）

みなさん、こんにちは。暮らし提案の専門家 積水ハウスフェローの河﨑由美子です。厳しい暑さが続く今夏。気軽にも出かけることもできません。なので私は、おうちでゆっくり過ごしています。気ままに過ごす家時間の楽しみといえば、“おうちゴハン”です。たとえば、天気の良い休日のブランチ。庭やベランダに面した窓を大きく開けて、お気に入りのテーブルを外に出す。メニューはいつもと変わりはなくても、明るい日差しと風がそよぐ緑や食卓を彩ると、おいしさがぐんと違ってくる。

今回は、そんな“おうちゴハン”を楽しむ工夫をご紹介します。

家族と食卓を囲む機会は増加傾向、自宅での食事を楽しみたい人は8割

みなさん、家でどのくらい食事をされますか。コロナ禍で広がった在宅勤務などワークスタイルの変化によって、自宅での食事が増えた人も多いですよね。食事の宅配やミールキットなど、調理の手間を省略できるサービスも普及しています。

積水ハウスの調査では、コロナ禍で家族と食事をする人が3割増えました。約8割は「家族と食事をする機会がコロナ禍以前より増えた」と、食事に対する意識の変化があったようです。

食に対する価値観でも、約8割は「自宅での食事時間を楽しみたい」、約7割は「同席者と会話を楽しみながら食事をしたい」と回答。コロナ禍で外食が減り、家庭での食事が増えたことで、改めて人と食事を楽しむ喜びやコミュニケーションの大切さを実感できたのかもしれませんね。“おうちゴハン”が楽しい時間になれば、幸せ度もアップします。そんな自宅での食事をさらに楽しくする工夫をご紹介します。

自然の光や風がごちそうになる“まどべダイニング”

テーブルを窓と平行に配置した“まどべダイニング”は、外の風景が決め手です。

窓枠をアートフレームととらえて、その中に絵を描くように緑を配置するがポイントになります。窓外にたっぷりと緑を植えれば、美しい眺めと同時に通りからの視線カットの役割も果たしますよ。

内と外がゆるやかにつながる食空間。

光や風、緑の眺めを楽しみながらの食事は、これまでにない心地よさに包まれますよ。わが家にいながら、リゾートで過ごすような豊かな気分が味わえそう。家族や友人が集まると、楽しいもてなしの風景が生まれそうです。

屋外で食事やお茶を楽しむ場合、屋根の有無が快適さに大きく影響します。強い日差しや小雨などを遮る深い軒やパーゴラ（格子状の日陰柵）、オーニング（可動式のキャンバス地やテント地による日よけ）などを設けておけば、1年を通して長い期間楽しめる場所になりますよ。

自然にみんなが集まりやすいカフェダイニング

ビッグダイニングテーブルを配置すれば、大勢でのあつまりにも対応できます。みんなで同じ場所で一緒に食べることで、楽しいコミュニケーションが生まれそうですね。

楽しく会話しながら、一緒に料理や後片づけをする。そんなライフスタイルを好む家族も増えています。

最近はキッチンもオープンスタイルが主流になっています。

よく使う道具類は、出し入れしやすいオープン棚やカウンタートップに飾る感覚で並べれば、インテリアの魅力もアップしますね。

 

素材にこだわったり、味つけを工夫したり。“おうちゴハン”を楽しく豊かにするのは、お料理だけのチカラだけではないのです。季節やシーンに合わせて、自分らしく「食」を楽しむ。改めてそんな暮らしを考えてみるのもいかがでしょうか。