アラサーぼっち、ついに。
新潟に移住して、二年。初めて「だれか」とキャンプへ行きました。
一緒にキャンプへいく相手はおらず、ひとりでキャンプをしつづけた二年間。
初めて、新潟の友だちとキャンプへ。
哀しきアラサーぼっちと山での一夜を共にしてくれたのは、会社の先輩であり、良き兄のような存在の人です。何十年もキャンプをしてきた、キャンプの大先輩でもあります。
初めて自分以外の誰かとキャンプへ行って、痛感しました。なんでも独学だと、視野が狭くなってしまうなあと。
というのも、先輩のサイトを見せてもらい、唖然としました。
かっ、かっこいい……。
サンド色のワンポールテントと黒色で統一されたギアたち。
未知の生命体と闘うべく、人類の未来を託され火星に派遣された地球防衛軍のキャンプ地そのものなのです。
何も考えずに、ただ道具を集めただけの自分のサイトとは全然違う。
たしかにキャンプができればいいのです。でも、そりゃカッコいい方がいいに決まってます。
今まで「見え方」なんて、まったく気にしていませんでした。
このままでは「オイ、アソコ二ダサイチキュウジンガイルゾ、ヤッチャオウ」と真っ先に火星人に襲撃されるに違いありません。
井の中の蛙でした。
もっとも恐ろしいのは「自分がダサい」と、認識すらしていなかったことです。
高校一年生の春、初めて原宿へ行ったときの記憶がフラッシュバックしました。
首元が謎にだるだるで、何語なのかよくわからない呪文のような文字がプリントされたシャツを着て、裾を折り返すと水玉模様が顔を出すチノパンを履き、鍵のネックレスをぶら下げて、竹下通りを歩いたときの恥ずかしさを。
今回初めて他者とキャンプへ行き、己のダサさを喉仏に突きつけられました。
でも、知れてほんとうに良かった。知ることは、不幸であり幸せの始まりでもあります。
バンカラな子分を見かねて、ハイカラキャンプお兄がアドバイスをくれました。
「テーマを決めてもいいかもね」と。
沁みました。
今までの自分は、ただキャンプをすることが目的になっていました。しかし、キャンプは自分を表現する手段でもあります。
料理が好きなら、バーナーやダッチオーブンにこだわってもいいかもしれません。人をもてなすことが好きなら、快適な空間づくりにこだわってもいいかもしれません。
果たして、自分が大切にしたいことはなんなんだ。
自由だ。
ふらっと好きな場所によったり好きなものを食べたり、計画なくとにかく自由にキャンプをしたい。
ぼくの家には家具がいっさいありません。そして、大学で観光学を専攻するほど旅行が好きです。
「自由」×「ミニマリズム」×「観光」、この3つを組み合わせたスタイルをつくりたい。
身ひとつで、自由にどっぷり地域を満喫できるキャンプスタイルを。
それはバックパックひとつでする快適キャンプだ。
旅の良さとキャンプの良さを両立する。実現した際には、ぜひ報告させてください!
アウトドアブランド新入社員のソロキャンプ生活
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