夫、義母を見送り67歳で一人暮らしが始まったイラストレーターの本田葉子さん。さみしい。心細い。と思いながらも、楽しみな気持ちがいちばん大きかったといいます。暮らしをサイズダウンしながらも心が明るくなる工夫が満載の『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』より、普段着おしゃれの楽しみについてお届けします。
バッグは布袋、足元はスニーカー
歳を重ねるほど経験としてわかってくることも多い。例えば一生モノの服と信じて購入した良い物でもそう長くは着続けていないし、ちょっとしたパーティー用のおめかし服はずっとクローゼットのお飾り用だったりとかね。
以前、年上の友だちが、「新しい服を買っても着ていくところがない」と嘆いていたことがあった。今、その気持ちがとてもよくわかる。よそ行きの服などもういらないのである。普段着でおしゃれしていこうと思う。スカーフや帽子など小物でアレンジしてキメる。しかし「アレンジ」というのが一番難しくて、すぐにできるものでもない。
ターバンやヘアーバンドが大好きだけれど、何度も巻き直したり、人に聞いたりして、時間をかけまあまあ自分なりの巻き方をやっと見つけた。なんでもそうなんだな〜としみじみ思う。スカーフ一枚とて日頃使っていなければどんな素敵な巻き方でも自分風の味わいにはならないもの。
買い物や散歩には布袋かバスケットを持って出る。足元はスニーカー、もしくはカンフーシューズ。
どれも軽いものばかり。もう重いものは身につけたくない年頃になったのだ。毎日身につけているとそれなりに自信がつき、また楽しくなってくる。今日は花柄の布袋にしようかな、斜め掛けできるのにする? とかね。うれしく迷う。
夏の履き物はほぼサンダル、冬はスニーカーとブーツも。毎日身につけているとなんとなくこなれてくるものだ。「こなれ感」は俊足ではやってこない。自分のスタイルを見つけるには日常に着る服、普段着を極めることなんだろうなと思う。
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続きは、本田葉子『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』をご覧ください。
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