『夢みるかかとにご飯つぶ』でエッセイストデビューした清繭子の、どちらかといえば〈ご飯つぶ〉寄りな日々。
timelesz projectにハマっている件。
「timelesz project -AUDITION-」、通称「タイプロ」にハマっている。
Netflixで配信中の男性アイドルを発掘するオーディション番組だ。
このオーディションはすごい。なにがすごいって、選ばれる側だけでなく、選ぶ側にもドラマがあるところが、すごい。
審査員は、timeleszの現メンバー。佐藤勝利、菊池風磨、松島聡の3名。もともとはSexyZoneという5人組だった。
一人が引退し、もう一人が卒業し、例の事件により、グループ名を変えることになった。もちろんtimeleszの 3人は押しも押されぬ人気者だけれど、激流の中にいて思い悩むことも多かっただろう。
タイプロは、このtimeleszに加わる新たな才能を「3人が」選ぶオーディション番組だ。
ただジャッジして終わりではなく、そこに3人の未来がかかっている。自分たちの新しいグループ、timeleszを盛り立てられるか否か。それはこのプロジェクトにかかっている。これまでのファンに納得してもらえて、かつ新しいファンも獲得できるようなメンバーを選ばないといけない。さらに、選ぶことでその新メンバーの人生も大きく変わる。
つまり、自分とファン、そして新メンバーの運命を背負ったうえで、決断を下さなければいけないのである……。私よりずっと若い子が、こんな重責を……。
3人の選びかたはそれぞれ微妙にちがう。なかでも私は、松島聡さんの応募者の緊張をできるだけほぐし、100%の力を出させてあげたいという優しさに感激した。早速インスタをフォローし、ファンブログで松島聡さんのこれまでの歩みをチェックし、過去に心の不調と闘い、弱い自分を受け入れ、克服した経緯を知った。
だからあんなに優しくて明るいのか……深いっ、深いよ……!
現在、エピソード4まで配信されたところ。第三次選考に残った猛者たちがグループに分けられ、課題曲をこなす。グループ内の協調性も試され、もちろんそっち側のドラマも楽しめる。
選ぶ側、選ばれる側の2つのドラマが楽しめるオーディション番組って、今までなかったんじゃない? みんな、絶対見たほうがいいよ! 42歳にして、初めてアイドルのインスタをフォローしたけど、これ毎日ワクワク、楽しいね。
夢みるかかとにご飯つぶ
好書好日連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」が話題の清繭子さん、初エッセイ『夢みるかかとにご飯つぶ』刊行記念の特設ページです。
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