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発達障害児のママで博士が教える でこぼこちゃんの個性が輝く育て方

2024.12.14 公開 ポスト

どうして、この子はこんなに育てにくいの!? 4人目のわが子は発達障害だった森川敦子(博士(作業療法学)、(株)奏音代表取締役)

12月18日(水)発売の最新刊『発達障害児のママで博士が教える でこぼこちゃんの個性が輝く育て方』は、発達障害(でこぼこ)のある子を育てる親御さん向けの書籍です。イラストをまじえて、でこぼこを持つ子どもたちを6人のキャラクターに分け、それぞれの特徴や接し方を細かく書き分けています。

発売を記念して、本日はプロローグをお届けします。

*   *   *

著/森川敦子 イラスト/はやはらよしろう

うちの子だけ、どうして、こんなに育てにくいの!?

「どうして、じっとしていられないの?」
「どうして、あまり目を合わせてくれないの?」
「どうして、今注意したことを一瞬で忘れちゃうの?」
「どうして、お友だちと仲良くできないの?」
「どうして、こんなに好き嫌いが多いの?」

そんな疑問で頭がいっぱいになったことはありませんか?

私はあります。
だって私は、でこぼこな発達の子を持つ親だから。

こんにちは。森川敦子と申します。
私が発達障害の専門家になったのは、今から20年前、うちの末っ子の発達障害がわかってからのことです。
前の3人で、子育てはひと通り経験しているつもりでした。
でも、4人目のわが子の子育ては、兄や姉とはまるで違っていました。
知的には問題なさそうなのに、
・言われたことをすぐに忘れる
・トイレに行くのがイヤだといっておむつが外れない
・白米、具のないラーメンやうどんなど、白い色のものしか食べようとしない
・段ボール箱が気に入って一度入ると出てこない
・運動会の練習がイヤで園から逃亡してしまう
……などなど、なぜだか独特すぎる行動の数々に、家族は「どうして?」の連続だったのです。

近年、うちの末っ子のように発達のでこぼこを抱えた「気になる子」が増えています。
この本は、そんな気になる子のママ・パパのために書いています。

なぜ、発達障害の子を持つ母が博士号を取ったのか?

少し自分語りをさせてください。
末っ子の発達障害がわかってすぐ、末っ子はリハビリテーションセンターで療育を受けはじめました。
ところが、1ヶ月に1回程度しか療育の予約が取れないのです。
私が急な仕事でその日に療育へ連れて行くことができないと、2ヶ月も3ヶ月も末っ子は療育を受けることができないのです。
その頃私と同じように、発達のでこぼこのあるお子さんを抱えた多くの仲間が療育を受けられなくて困っていました。

「それならば自分たちで療育できる施設を作ろう!」
そう思い立った私は、2010年、「株式会社奏音(かのん)」を設立し、「発達支援ルームどれみ」を開設したのです。

いざ施設を運営してみると、あれほど「独特すぎる」と思っていた末っ子がかすんでしまうほど、さまざまな個性を持った発達障害のお子さんたちがやってきました。

常に動き回っている超元気な子、好きなことへの集中力が素晴らしい子、ゆっくりみんなを和ませてくれる子……。
「なぜ、こんなにひとりひとり違うんだろう?」
療育に来るお子さんたちと接し、親御さんのお話を伺っているうちに、「発達障害のことをもっと知りたい!」という気持ちがムクムクとわき上がってきました。

私は、発達障害についてより深く学ぶため、県立広島大学の大学院に、そして「いかに効果のある療育をするか」を研究するため、山形県立保健医療大学の大学院に入学しました。周囲の、特に4人の子どもたちの協力のおかげで2022年3月、博士課程を修了し「作業療法学」の博士号を取得しました。

今では広島と愛媛で8つの療育施設を経営しながら、作業療法士を育成する講師として大学や専門学校で教えたり、保育園や幼稚園、小学校・中学校の先生がたを相手に発達障害に関する講演をしたりしています。
また、忙しい毎日ですが、今も作業療法士として数人の子どもを直接担当しています。
この本では、作業療法学博士としての専門知識と、発達障害がある子の母としての経験、そして、のべ1600人のお子さんの療育を通して得た知見を、できる限りやさしく、具体的にお伝えしていきます。

楽しく読んでいくうちに、毎日の「困った!」「どうしたらいいの?」に対するヒントが見つかり、子育ての悩みが少しでも軽くなる。そんな本を目指しています。

*   *   *

試し読み第1回は、「森川さんがどうして療育施設を作ることにしたのか」についてお届けしました。

本書には「発達障害の原因」や「受診の仕方」、「おうちでできる療育」など、のべ1600人のでこぼこちゃんをサポートしてきた森川さんの効果的なノウハウが詰め込まれています。『発達障害児のママで博士が教える でこぼこちゃんの個性が輝く育て方』、ぜひ全国の書店、ネット書店でお手に取りください!

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発達障害児のママで博士が教える でこぼこちゃんの個性が輝く育て方

じっとしていられない。お友達と仲良くできない。好き嫌いがたくさん......

「うちの子だけ、どうして?」の悩みが軽くなる!

支援実績1600人・6つの療育施設を運営する森川氏の「発達障害の でこ(得意)を伸ばし、ぼこ(苦手)を補う、効果的ノウハウ」を詰め込んだ1冊。

バックナンバー

森川敦子 博士(作業療法学)、(株)奏音代表取締役

 

株式会社奏音代表取締役、株式会社奏音まつやま代表取締役、一般財団法人K-education理事長。

県立広島大学大学院修士課程修了。山形県立保健医療大学大学院博士課程修了。

広島県と愛媛県で計6箇所の児童発達支援事業・放課後デイサービスを運営している。博士(作業療法学)、作業療法士、精神保健福祉士、修士(保健福祉学)としての知識と実績、でこぼこちゃんの母親としての経験を活かした指導で、全国各地から講演会の依頼が殺到している。2023年には通信制高校「K教育財団森川ハイスクール」を開校。「多くの子どもたちに質のいい療育の場を届けたい」という想いのもと、生徒たちの学びを支えている。

 

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