夫、義母を見送り67歳で一人暮らしが始まったイラストレーターの本田葉子さん。さみしい。心細い。と思いながらも、楽しみな気持ちがいちばん大きかったといいます。暮らしをサイズダウンしながらも心が明るくなる工夫が満載の『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』より、本田さんが実践する日めくりカレンダーの楽しい使い道。
梱包用紙に、揚げ物の敷紙に
六年前から居間には日めくりカレンダーを掛けている。
一日きっかり一枚の日めくりは潔い。ひと月ごとのカレンダーから日めくりに変えたきっかけは、一日数度の「今日は何日だっけ?」の義母さんへのアンサー手段だった。大きな文字の日めくりをよく見えるところに掛けておけば質問回数も減った。
一日必ず一枚ちぎり取る紙、薄手すぎてメモ用紙にはちょっと心許なく最初のうちは破り捨てていたけれど、なんとこれがとっても便利な紙になろうとは! それはスーのエチケットペーパーとして使える紙だったのである。薄手ゆえ扱いやすくとても役立った。またタネ類を包んでおくのにもぴったりサイズ。秋に庭のコスモスから採った種を小分けして包み、友人らに配った。
赤文字(休日)は種が多めで青文字(土曜日)は中ぐらい。黒文字(平日)は少なめで……などと分類する楽しさよ。
家庭菜園で育てた玉ねぎのねぎ坊主から採った種も、孫からもらった朝顔の種も包んで保存した。
日めくりの使い道は多々あり、二次使用に適したものだったのである。梱包用紙に、揚げ物の敷紙にと何にでもオッケー。
まったく無駄にしてないぜ! と心の中で自慢に思えるところも気持ちいい。
そして今、そもそもの目的だった義母さんアンサー用より以上に、「今日は何曜日だっけ?」「えーっと? 何日だあ?」とたびたび確認する自分がいる。
振り返っては確認また確認。やっぱり便利ね! 日めくりカレンダーって。毎朝一枚ピリリとやぶり取ることさえ忘れなければ。
* * *
続きは、本田葉子『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』をご覧ください。
ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らしの記事をもっと読む
ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし
2024年9月4日発売『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』について