2025年1月27日 ツタンカーメン展辛酸なめ子

Gemini は実はプライドが高いAIなのかもしれません。
今日、計算で「40000引く84は？」と聞いたら、3万916という答えで、間違っていたのでそれを指摘しました。もう少しで安い金額を請求書に書くところでした。
そのあともう一回同じ質問をしたところ「4万引く84という計算は、通常の意味では少しわかりづらいかもしれません。もし『40,000円から84円を引く』という意味であれば、計算結果は39,916円になります」と、よくわからない指摘をされました。
AIの間違いを指摘すると、質問がわかりにくいと返される……。どうやったらAIの機嫌を損ねずに良い関係を築いていけるか考えていきたいです。

プライドが高い存在といえば、王族です。ちょっと前に「ミステリー・オブ・ツタンカーメン」という展示を見に行きました。「美術館や博物館を超えるイマーシブ空間で､古代エジプトの世界を体感できる展覧会」とのこと。チケット代大人2600円と、イマーシブ系はちょっとお高めです。この展示も、現地の本物のエジプトの遺物は来ていなくて、本物に近いスーパーレプリカや、完全再現された王墓の玄室などが見どころでした。若くして亡くなった少年王、ツタンカーメンの部屋を再現したコーナーもありました。

3300年前のエジプトは混乱期でした。多神教を否定したアクエンアテン(ツタンカーメン父)のせいで、多神教から一神教、そしてまた多神教に戻るという大きな変化の中、9歳の頃に即位したツタンカーメンはなんとか国を治めようとしていました。19歳前後でこの世を去りますが、死因は脚の骨折や重度のマラリア感染症による体の衰弱が原因と推測されています。
政治的理由から、王にしては小さい墓に埋葬され、あの有名な黄金のマスクも純金ではなく18金と22金の合成粉末が塗布されていたそうです。3基の棺のうちの1つはあきらかに違う人物の顔が描かれていて、使い回し説も。
早くに両親を失い、生まれつき足が不自由だったという説もあり、実は不憫な王だったのかもしれません。でも、夫婦仲は良かった、というのが救いで、玉座にはツタンカーメンと彼に香油を塗るアンクエスエンアメンが描かれています。当時は近親婚が多く異母姉弟関係だったようですが……。

当初、歴史から抹消されたファラオだったツタンカーメンですが、ここまで日本で人気な理由は、ミステリアスな面と、ツタンカーメンの呪いが大きな話題になったからなのでしょうか。ツタンカーメンの人生を思うと、それは呪いを発動したくなる、と思いました。現物ではなくレプリカの展示でよかったです。