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神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること

2025.01.28 公開 ポスト

2月 陽を朗らかに迎える

立春は、「陽の気」が〈減少〉から〈増加〉に転じる、大事な日です!桃虚(神職/ライター)

もうすぐ節分ですね。鬼のお面と豆まきでおなじみの「節分」ですが、実は年に4回あるって知ってましたか?

知って迎えるのと、知らずにやるのとでは、運気の上がり方がまったく違います!

今、評判の新刊『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』よりしっかり学んでおきましょう。

*   *   *

節分は年に4回ある!2月の節分は「冬の打ち上げ」の日

2月の行事といえば、節分の豆まき。

節分とは、立春の前日のことです。と言いますと、「立春ってなんだっけ」「春分とどう違うんだっけ」という疑問が湧きますよね。

ひとことで言えば、春が立ち上がるのが「立春」で、春の真ん中が「春分」です。

もうすこしくわしく説明しますと、まず一年をひとつの円として、昼夜の長さを基準にし、その円周を4等分するようにポイントを打ちます。昼が一番長くなる日の「夏至」、時計まわりに90度まわって昼夜の長さがだいたい等しい日の「秋分」、さらに90度まわって夜が一番長くなる日の「冬至」、そこからさらに90度まわって昼夜の長さがだいたい等しい「春分」

この夏至・冬至・春分・秋分のポイントのあいだに、さらに四つポイントを打ちます。冬至と春分の真ん中に「立春」。春分と夏至の真ん中に「立夏」。夏至と秋分の真ん中に「立秋」。秋分と冬至の真ん中に「立冬」。この四つの「立」は四立(しりゅう)といって、春夏秋冬のそれぞれの季節が立ち上がる日。つまり春夏秋冬の初日です。

この四立の前日を「節分」と呼びます。

というわけで、もともと、節分は一年に4回あるのです。

それなら、どうして「立春」の前日の節分だけが大々的にフィーチャーされて、みんなで豆まきをしたりするのか……?

さきほど、一年をひとつの円と考えました。季節はぐるぐる巡るのですから、「節分」とは、前の季節の最終日なのです。

最終日と言えば? そう、打ち上げです。

節分が、季節の最終日の打ち上げだとすると、やはり、冬の最終日を一番盛大に打ち上げたいですよね。長く厳しい冬を乗り越えて、明日から春が立ち上がるのですから!

天地の万物は「陰と陽」から成る、という古くからの思想があります。もともとは中国の思想ですが、日本もこれを取り入れて、あらゆる自然現象を「陰と陽」で理解してきました。天地の気における陰陽のバランスは太陽の運行によって移り変わり、その変化によって季節が生じると考えました。陰と陽はいつも半分ずつではなく、一年のサイクルで割合が増えたり減ったりを繰り返していて、その比率によって、季節が変わるのだという理解です。

 

この考え方で暦(こよみ)を 見てみますと、「立春」は、陽の気が減少から増加に転じる日で、この転じる勢いによって大地に生命が芽吹く、とされています。

(イラスト:宮下 和)

「芽吹き」とは本当に不思議な現象です。いちど発生した植物や動物が成長していく過程は頭で理解できますが、芽吹きや発生については、現象そのものが不思議すぎて、何か特別なエネルギーが作用しているのではないかと思ってしまいます。小さな生き物の芽吹きに対峙(たいじ)したとき、人は宇宙的なエネルギーの作用を想起する、それは昔も今も変わらないのではないでしょうか。

春夏秋冬の節分の中で、立春の前日の「節分」だけが特別扱いされるのは、この「芽吹きの不思議さ」によるところも、大きいような気がします。

(つづく)

関連書籍

桃虚『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』

古(いにしえ)より、「生活の知恵」は、「運気アップの方法」そのものでした。季節の花を愛でる、旬を美味しくいただく、しきたりを大事にする…など、毎月を、楽しく&雅(みやび)に迎えれば、いつの間にか好運体質に! 四季を「見る」「聴く」「匂う」「触る」「味わう」……。 「五感」を磨けば、1年間幸運がめぐり、運だけでなく、体も、脳も、生活も、みるみる華やぎます! ポイントは、小さな変化を敏感に感じとり、そして”楽しむ”こと。 四季の豊かな日本には、古来から、その楽しみ方のノウハウがたくさん伝わってきています。

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神主さん直伝。「一日でも幸せな日々を続ける」ための、12カ月のはなし。

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桃虚 神職/ライター

1970年インド(ムンバイ)生まれ、東京育ち。 ライター業を経て、大阪府枚方市の片埜神社にて神職歴20年。 「神社新報」で連載など。筆名の「虚(とうきょ)」の、「桃」は無邪気の象徴、「虚」は素直な心を表す

最新刊に『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』。

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