
『発達障害児のママで博士が教える でこぼこちゃんの個性が輝く育て方』は、全国各地から講演会の依頼が殺到している作業療法学博士の森川敦子氏の新刊です。(はじめから読みたい方はこちら!)
今回は、本書より、「園生活の困りごと」をご紹介します。親御さんに寄り添う森川氏の解決策は必読です!
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園での困りごと(1) 落ち着きがなく、先生の言うことを聞けない
ほかの子はじっくり落ち着いて遊んだり、座って先生のお話を聞いていられるのに、うちの子だけが落ち着かず、せわしなく動き回っている……。集団生活でわが子が「ちょっとほかの子と違う」とき、どうしたらいいでしょうか。
★まずは担任に相談を
でこぼこちゃんの中には、あれが見えたらあっち、これが見えたらこっち、と興味を引かれた瞬間、体が動いてしまうお子さんが少なくありません。「元気でいいわ」「子どもはそういうもの」と思っていたのに、園でほかの子と比べてみると、明らかにうちの子は「気になる」とママやパパが気づくことがあります。まずは園の担任に相談をしてみましょう。園での様子と家での様子をすり合わせることで、そのお子さんに適した接し方や支援のヒントが見えてきます。場合によっては主任先生や、園長先生との相談も必要になります。集団での生活にサポートが必要だと判断されるときは「加配」(支援)の先生をつけるよう要望もできます。この先生は、お子さんが困ったときに助けてくれたり、落ち着いて授業を受けられるようにサポートしてくれたりします。園からすすめられたらぜひ積極的に検討してください。なお、手続きや基準などは自治体によって異なります。
★良い行動を見つけてほめる
落ち着きのないでこぼこちゃんに対して、「ほかの子のようにちゃんとしてほしい」「しつけをしていない親だと思われたくない」という思いから、強く叱ってしまうママやパパが少なくありません。
けれど、これは「落ち着いて行動できるようにする」という面からは逆効果。
お子さんに行動を変えてほしいときは「ほめる」をベースにしたほうが効果的です。「ほめるところなんてない」というママやパパもいますが、常に「良くない行動」だけをしている子はいません。お子さんをよく観察してください。必ずほめるべきタイミングがあるはずです。
たとえば、きょうだいにおもちゃを譲ってあげたとき、椅子の上に立たずに座っていられたとき、静かに待てたときなどです。「してほしい行動」を見つけるたびにほめましょう。
「譲ってくれてありがとう」「椅子にかっこよく座れているね」「静かに待ててすごいね」などと具体的な行動や動作をほめることを習慣にしていると、徐々にそういう行動が増えていきます。そしてもうひとつ。「こっそりほめる」、これもポイントです。きょうだいやクラスメイトみんなの前でほめるより、実感が伴いやすく効果的です。
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本書には、「発達障害の種類や特徴」「受診の仕方」「おうちでできる療育」「学校選び」など、のべ1600人のでこぼこちゃんをサポートしてきた森川先生の効果的なノウハウが詰め込まれています。続きはぜひ、本書でお楽しみください!
発達障害児のママで博士が教える でこぼこちゃんの個性が輝く育て方

じっとしていられない。お友達と仲良くできない。好き嫌いがたくさん......
「うちの子だけ、どうして?」の悩みが軽くなる!
支援実績1600人・6つの療育施設を運営する森川氏の「発達障害の でこ(得意)を伸ばし、ぼこ(苦手)を補う、効果的ノウハウ」を詰め込んだ1冊。