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ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話

2025.03.31 公開 ポスト

今の会社で給料を上げる「2大戦略」とは斗比主閲子(ブロガー)

長年、ブログで生活や人生の悩みとして寄せられるあらゆるモヤモヤを解決してきた斗比主閲子さん(@topisyu)。お金や投資に関する投稿も多いのですが、実は、会社員として働きながら資産2億円を達成した億り人でもあります。そんな斗比主さんによる初のお金本『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話』より、一部抜粋してお届けします。

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給与明細の内訳をまじまじと見ると、今の仕事をしていて、どうやったら給与が増えるか分かってくると思います。つまりは、基本給を増やし、各種手当を取れるだけ取るという、この二つになります。

「基本給も各種手当も会社の秘密情報だから分からないのでは?」と思われるかもしれませんが、これらの情報が含まれる給与規定(賃金規定)は会社側に作成と周知の義務があります。会社用パソコンから、いつでもアクセスできる場所に保存されているはずです。

給与規定を見ると、昇格したら基本給・役職手当がどう変わるか、各種手当がそれぞれどれだけの金額なのか、正確に書いてあります。

基本給・役職手当は多くの企業で職位によって変わるでしょうから、標準的にはどう職位が推移するか分かれば、今後の予測をある程度立てられます。

よく、「管理職になっても給与が大して上がらないから、出世する意味がない」なんて言われたりしますが、一般論で自分が出世すべきかどうかを考えるのではなく、会社の給与体系を確認した上で、本当に出世を目指すか、目指さないかを判断するのがお勧めです。

そして、収入を増やしたければ、各種手当もできるだけ得られるようにするべきです。役職手当や家族手当、住宅手当などは対象であれば自動的に支給されるはずですが、もし、自分が該当するのに手当が出ていなければ、会社に対し支給申請をしましょう。

それ以外で得られるのは、時間外手当・休日出勤手当という、いわゆる割増賃金があります。「今月は残業をしたから給与が上がった!」という経験がある人は多いと思いますが、これは残業により時間外手当がついたことによります。なお、割増賃金は労働基準法で支払いの義務が定められており、1時間当たりの賃金額に対して、時間外労働なら×25%以上、休日労働なら×35%以上、22時以降の労働であれば深夜労働として×50%以上(時間外労働25%+深夜残業25%)の割増賃金が支払われます。ちなみに、誤解されていることが多いのですが、外資系企業のような年俸制や裁量労働制であっても、深夜残業や休日出勤については、会社は前記の基準を踏まえて支払わなければなりません。

なお、1時間当たりの賃金額は、1か月の基本給と一部の手当を含めた賃金を平均所定労働時間で割って計算されます。いわば、賃金労働者の時給です。昇給・昇格をして基本給が上がると時給が上がるため、残業代の単価も上がっていくことになります。

ただ、管理職になると残業代が支払われないように規定している企業は多く、そうなると、一般社員で残業をしている方が、管理職よりも給与が高いなんていう逆転現象が起きたりします。

残業代の仕組みが分かると、同じ残業時間月20時間でも、深夜残業や休日出勤が含まれた場合、手当が多く払われていることに気付くはずです。

ただ、残業で収入を増やすのは、あまりお勧めしません。毎日2時間、月に40時間程度の残業であれば、体力が持つ限りは検討してもいいかもしれませんが、残業時間は一般に原則月45時間までで、それを超えて月80時間以上働くようになると過労死ラインです。

働きすぎて死んでしまったり、身体を壊してしまっては、お金を増やしても元も子もありません。かつては私も過労死ラインをぶっちぎって働いていましたが、周囲にはうつ病になった人も多く、自分は運が良かっただけだと今になって思います。

会社員であれば、むしろ資格手当を狙う方がお勧めです。廃止傾向にあると言われているものの、今でも50%程度の日本企業が資格手当を導入しており、一般に5000~5万円の手当が継続して支払われるので非常にお得です。会社によっては、合格報奨金として資格取得時に一度限りで支払われる場合もあるかもしれません。

情報産業系の企業に勤めている場合は、国家資格から民間資格まで幅広く資格手当が定められているはずです。業界的に、自主学習が期待されていますから。不動産業界であれば宅地建物取引士(いわゆる宅建)、医療福祉業界であれば看護師・福祉士資格、その他の業界では中小企業診断士、社会保険労務士が代表的な資格手当の対象となっています。

資格手当を得るために勉強する時は、勉強時間と貰える手当を対比して見合っているかを検討しましょう。

例えば、宅建合格のための勉強時間は約300時間、資格手当は月1万円程度が相場ですが、仮に10年間同じ会社で勤務するなら、1万円×12か月×10年間=120万円です。これぐらいの収入増を見込めるなら300時間を費やす価値はあるでしょうが、資格手当が月1000円だったり、勉強時間が3000時間必要だったりすると、コストに見合いません。

比較的簡単に取得できる資格でも3000円や5000円ぐらいの資格手当がつくことがあります。会社の資格手当に何があるかを調べて、トライしてみましょう!

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斗比主閲子 ブロガー

1976年生まれ、旧帝大卒、会社員、既婚、子どもあり。という設定の
ブロガー。

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