
齢五十も過ぎて、人生初の「推し」ができ、老化する一方の身で西へ東へ遠征する。心は軽いが身体は重い。ままならぬことばかりの50代オタ活考察記!
高齢オタクの遠征にはEX!
「週末は最強寒波到来の恐れがあります」。「不要不急の外出は控えましょう」。「大雪による交通機関の影響にも警戒が必要です」。
聞いてはいたし、知ってはいたのだ。
しかしその日は大阪で行われる、推しのラジオ公開録音に行く予定を立てていた。
えー、ラジオの公録? そんなのにわざわざ大阪まで行くの? と思われる方もおられましょう。実際、自分でもそう思った。ライブや舞台ならまだわかるけど、ラジオ。しかも平日の金曜日。昼の部は午後3時からで、夜は6時半から。場所は大阪城ホール。公録とはいえ、無料じゃない。チケット代金は5500円だ。
東京から往復の新幹線代3万円もするのに? たぶん踊りもしなきゃ歌いもしないのに? 行ってみなきゃ席もわからない(当日入口で発券されるシステム)のに?
のにのにうだうだ考えつつ、まあとりあえず申し込みはしておきますかね、とファンクラブの先行抽選に挑んだらさくっと落選。が、オタもだちが別回を当ててくれて、私がはずれた回は一般で確保でき、2回ともチケットが入手できた、というイベントなのだ。
なのにのにのに最強寒波といわれましても。
行った。当日、東京は最強寒波の気配などなく、到着したときには大阪も普通に晴れていた。それが昼公演と夜公演の間で雪が降ってきて、夜公演の後もチラホラ舞っていて、だけどホテルにチェックインしてひとり焼肉(オタもだちは忙しいので日帰り)を食べに鶴橋へ繰り出したときには雪はもうやんでいた。
なので油断した。やっぱり最強寒波なんていっても大したことないのよなー、あれって結局、日本海側の話だよね、とお気楽に焼肉屋をハシゴまでしてしまった。
ひとり焼肉最高~! ひとりビジホ最高~! 楽しすぎるぜ大阪~! と珍しくウェイウェイはしゃいで酔っ払い、ホテルに帰って風呂にも入らず(いつもだ)爆睡。
ところが、起きたら大変なことになっていた。
明けた土曜日、この日は別の推しグルTravis Japanのライブが愛知で予定されていたのだけれど、Xを開いたら「雪やばい」「新幹線遅れてる」「飛行機セントレアに降りられなくて詰んだ」などトラジャ担の悲鳴が溢れていて、え? 新幹線やばいの? 大阪雪なんて全然積もってないのに? と困惑しつつ確認したら本当にやばかった。
すでにこの朝9時時点で東海道新幹線の上りは1時間程度遅れていて、新大阪、豊橋、名古屋で「車体の雪落とし」をしているため、更に遅れが発生しているという。新幹線EX(エクスプレス)のサイトで確認すると、軒並み「雪のため大幅な遅れが発生」していて、「発車時刻は未定」となっていた。
これは呑気にしてる場合ではないのでは。とりあえず、大阪観光をして帰るつもりで夕方押さえていた新幹線をさくっと午後イチに取り直し、泊まっていたホテルのチェックアウトを1時間延長してもらい情報収集に勤しむ。
10時。どうやらどんどん新幹線が怪しくなってきていて、新大阪駅は大混雑で座る場所もないとか、トイレは大行列で30分並んだとか、寒いし殺伐としてるし泣きたい、といったネガティブな情報ばかりが目に入り、もう気が気ではなく、今日帰るのは無理、と判断してホテルを探し始める。幸いにも楽天トラベルですぐに宿は見つかった。新大阪の駅は大混乱でも大阪の街は晴れていて何も問題はないので、予定通りスパースカレーを食べに行き、「大阪くらしの今昔館」に遊びに行った。
結果、焼肉(主にホルモン)のハシゴとスパイスカレーのトリプルコンボで人生3度目くらいの胃もたれに襲われて別の意味で大変な夜を過ごすことになったのだけれど、日曜の昼過ぎには無事、東海道新幹線に乗って帰路につき、夕方には帰宅。
振り返って、ホテルの部屋に居ながらにしてスマホで乗車変更できる新幹線EX予約の便利さと、使い慣れた宿泊予約サイトがある心強さを痛感。いやーこれ、EXじゃなかったら、激混みの新大阪駅で立ち尽くしてたわけで、そんなのもう高齢オタク的には寿命が縮む! というわけで、みなさん東海道・山陽・九州新幹線利用の遠征にはEX(東北・北海道、上越、北陸、山形、秋田新幹線は「えきねっと」)、これ絶対!
より充実したヲタ活生活に<今月のオタ助け本>
『江戸時代のオタクファイル』(辛酸なめ子/淡交社)1980円(税込)
オタク同志の揉め事って結局のところ距離感の問題なんだと思うことが多々あるのですが、こと江戸時代の話となればモヤることなく楽しく読めるのが良き。広く知られている「美食オタク」の徳川光圀から全然知らなかった「ゴシップオタク」井関隆子など、江戸の世に生きた25人のオタクを紹介。個人的には今、興味深々の鈴木牧之が「越後オタク」として取り上げられていて大満足!
だらしなオタヲタ見聞録

20年以上、毎日300~500歩程度しか歩いていなかった超絶インドアだらしな生活だったのに、突然フッ軽オタ道を走り出したこの数年。もう「いつかそのうち」なんて言ってられん! 見たいものは見ておきたい! 寄る年波を乗り越えて、進め! ヨタヨタオタヲタ見聞録。
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