生き方
20代中盤の一時期、ナンパ師と呼ばれる男の子たちと仲が良かったことがあった。
Tという友人がいる。
Tはゼミの同級生だった。摂食障害とパニック障害で大学を中退し、5年ほど引きこもりの生活を続けた後、自分を助けてくれたカウンセラーの先生に弟子入りして、催眠療法の勉強をしていた。その傍ら、彼は街頭やクラブで毎日毎日、狂ったようにナンパを繰りかえしていた。
Tに、一度聞いた事がある。「なんでナンパしているの?」って。…
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いつから世の中はこんなにカオスになったのか?!
共同体からはみ出した問題児たちの渦に巻き込まれていく、痛快エッセイ。
個性的な面子を笑っていたつもりが、
いつの間にか背中にナイフが刺さっている――?!
ブスとは何か、セックスとはなにか、女の友情とは何か。
日常で覚える違和感を克明に炙り出す。