臨月のお腹を抱え、年下のドイツ人の夫と4人の子供と、スーツケース12個でブラジル・サンパウロに移住! モデルの日登美さんが日本の真裏で奮闘した1年を綴る、笑いと涙のエッセイ『ブラジルの我が家 Família no Brasil!』(幻冬舎)が3/11(水)に発売になりました。
そこで、刊行を記念して幻冬舎Plus限定のブラジル移住記・特別編を公開しちゃいます。ご紹介するのはもちろん、おいしそ~うなブラジルでの料理たち! 材料は、日本に売っている身近なものを使用するので、珍しいスパイスも不思議な野菜も使わないのでご安心を。
日登美さんならではのスペシャルなブラジル料理、ぜひ挑戦してみてください。
★★★
ブラジルの誕生日会というのは日本の結婚式と同じくらし盛大でして、どこでも友達、親戚、など大勢招いて行います。そこに欠かせないのはやっぱりバースデーケーキ。これがまたすごい代物なのですよ。
そもそもブラジルのケーキというのはかなりがっつりしていてクリームがたっぷりなのですが、そのクリームがまた日本のケーキのように生クリームのフワフワという感じではなくて、どっかり重たい練乳とチョコレートを合わせちゃいました的なねっとりと濃厚なキャラメルの様な触感なのです。というか多分殆どキャラメルなのです……。
普通のケーキでもこのキャラメルを「モリャーダ」と呼び、それが塗ってないケーキなどブラジルの子供たちは殆ど食べてくれません。一度普通にリンゴケーキを焼いて学校に持っていったらえらい目にあってしまいました。
ともあれ、そんなケーキだかクリームだかわからないようなケーキを1歳の誕生日を迎える息子に作る勇気がなく、私は砂糖不使用のゼリーケーキという、ブラジルではあり得ないケーキをつくりました。
材料はリンゴジュースにみかんジュース、寒天、酵素ジュースに好みのフルーツ、白玉粉。ジュースに寒天フレークを溶かして(500ccに大さじ1杯半ほど)硬めの寒天を作ります。それを型に流して冷やし固めたら、もう一段違う味のジュースで寒天を作り二層にします。
冷え固まったら器にだし、周りに小さく切ったフルーツいろいろ(香りの強い物が入ると美味しいです。グアバやイチゴがあれば最高。ミントの葉をプラスしても)と、シロップのかわりに酵素ジュース(私はライム酵素ジュースを使用)と炭酸を注ぎます。最後に茹でた白玉をあしらって完成。
見た目も華やかで子供は大喜び、ブラジルの子供は白玉をウズラ卵と勘違いしておりましたが、みんな美味しく食べてくれました。
これならアレルギーのお子さんにも楽しんでいただけると思いますよ。