今年1月に発売された新書『ルポ中年童貞』。連載時よりさらに多くの賛否が沸き起こった。「性は個人の自由なのになぜ、問題にするのか」「個人的な嫌悪がむき出しになっている」「現代の日本社会の闇が凝縮されている」――。意見、感想には真摯に耳を傾けながらも、やはり「なぜ、中年童貞が日本で増えてしまったのか」を引き続き考えていきたい。
本能がなければ、性欲はない
「現場の待ち時間に『ルポ中年童貞』を読みました。処女信仰とか20年前の恋愛を引きずっているとか、弱者イジメするとか、ヤバイことになっていますね。僕もアダルトビデオという仕事がなければ、中年童貞か性犯罪者だった。本当に紙一重だった……」
超人気AV男優・森林原人氏(36)から、突然電話がかかってきた。感慨深い口調でそう言う。森林氏は依頼が殺到する人気男優で16年間アダルトビデオの第一線で活躍している。女性の経験人数は8000人、発射回数は10000発超。まさに女性とSEX漬けといった人生を送っている。
そんな彼が“紙一重で中年童貞だった”とは、どういうことか。
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電子書籍化に伴い、本記事は公開終了とさせていただきました。
本記事の内容は2016年6月24日発売の電子書籍『ルポ 中年童貞 僕も紙一重で“中年童貞”だった。筑駒出身AV男優、森林原人』に収録されております。
ルポ中年童貞
恋人のいない男性が増えている。それに伴い、性行為の経験のない、いわゆる「童貞」も急増中だ。「結婚と出産に関する全国調査」(国立社会保障・人口問題研究所)によると、30~34歳未婚男性の26.1パーセントが童貞だという。この「中年童貞」とはいかなる存在なのか。