いつだったか、コーヒーに砂糖とクリームを入れて飲んだらしょっぱかったことがあった。砂糖と思って入れた白い粉が砂糖ではなく、塩だったのだ。
うちの台所にある砂糖入れと塩入れはまったく同じ色と形、デザインをしていて、それらは二十年も前に母が買ったものだ。白地に青のラインが二本入った、わりと大きめの陶器のポットである。砂糖入れには筆記体っぽい英語で「sugar」という文字が入っていて、塩入れにも筆記体っぽい英語で「sugar」という文字が入っている。
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