幻冬舎plusの人気連載が本になります!
精神科医・岩波明氏の新刊、
『他人を非難してばかりいる人たち 〈バッシング・いじめ・ネット私刑(リンチ)〉』
2015年9月30日、幻冬舎新書より発売!
幻冬舎plusでつねに人気記事ランキングに入っていた精神科医の岩波明先生の連載『他人を許せない人たち ~不寛容という病~』が、幻冬舎新書から、2015年9月30日に発売されます。
タイトルを連載時から変更、本文も加筆修正してパワーアップ、『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑(リンチ)』として登場です!
正義派を装い、他人を次々傷つけるのが日本人!?
今年の夏は、五輪エンブレムのパクリ騒動でマスコミやネットは大騒ぎでした。デザイナーに対して激しいバッシングが続くその様相は、国民総出のイジメであり、文字通り「ネット私刑(リンチ)」。少し前にあった、佐村河内氏のゴーストライター騒動、小保方氏のSTAP細胞論文騒動のときも、似たような感じでした。
いずれのケースにおいても、渦中の人物が“過剰に”攻撃されていたという印象がないでしょうか。
しかも、ネットなどで非難を続ける人々の大半は一般人であり、匿名の人が多勢。みんなそれぞれの立場から「正義」を掲げていることも印象的です。
SNSなどのネットメディアが発達し、誰でも自由に発言できる社会になったので、こうしたことは当たり前の現象にも思えるのですが、あらためて冷静な気持ちでこの現象を見てください。
騒動が起きるまではまったく知らなかった、興味のなかった他人に対して非難を始めると、たちまちエスカレートし、しまいには人間否定、その人の全人生否定にまで至ります。ここまで過剰なバッシングを、ここまで大勢の人がするというのは、異常に思えます。
精神科医であり、数々の著作を持つ岩波明氏が、こうした日々起こる「異常な大騒ぎ」についてその違和感を分析し、「日本人のメンタリティー」についても言及しています。
ついつい下世話な話題に心惹かれてしまう自分自身にハッとし、時々グサリと刺さる一冊。ぜひ手に取ってください。
→試し読み『第1回 世界が小さくなり、僕らは過激になっている』はこちら
→試し読み『第2回 無関係な人たちが当然のようにバッシングする違和感』はこちら
→試し読み『第3回 スキャンダルをショーとして楽しむ国民とマスコミの怠慢』はこちら
著者・岩波明氏からのメッセージ
閉ざされた「平和」なこの国で、ぼくらは満ち足りて暮らしているべきなのかもしれません。世界中のどこよりも安全で豊かなこの場所で、「幸福」であるはずなのです。けれども、ぼくらはいつも不満足で不機嫌で、ぼんやりとした退屈な世界の中で、他人の不幸を求めてしまう。自分は何も持っていないにもかかわらず、自らが「神」のように振る舞い、他人の存在そのものを糾弾することに喜びを見出しています。本書は、このような息苦しい日本の「空気」について、ネット社会で起こった実例をもとに検討を加えたものです。この淀んだ小さな世界では、だれもが加害者であるとともに、いつでも被害者にもなる可能性を持っています。
他人を許せない人たち ~不寛容という病~
記憶に新しい、STAP細胞騒動、ゴーストライター騒動、号泣議員。「悪人」というレッテルを貼られた途端に、彼らはマスコミとネット住人たちによってバッシングされ始める。やがて一般の人々もそれに追随し、あたかも「全国民の声」であるかのごとくバッシングが「正義の常識」として広まっていく。
――これは、今や当たり前の風景だ。罪は罪であり、負うべき責任は負うべきであるが、実のところは“よく知らない人たち”によって、バッシングの波、正義という名の偏った見方が、伝播していっている。この現象は、異常としか言いようがない。
精神科医・岩波明氏が、現代人の心に潜む「狂気」を斬る。
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