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超現代語訳 戦国時代 笑って泣いてドラマチックに学ぶ

2016.04.28 公開 ポスト

誰が書いているのか……は、最後に。

ドラマ「真田丸」より面白い!?
こんな戦国物語、読んだことない!

今NHKで放送中の「真田丸」が、何かと話題になっていますが、NHKの大河ドラマって、毎年毎年、「今度は、どの時代の、誰なの?」に注目が集まり、それが決まるとしばらくは、そのネタでなんやかやと騒がしくなります。
書店に行けば、“時代小説文庫”の棚は年々広がっているし、小説でも、ゲームでも、歴史ものは常に人気のラインナップ。
いまや「歴女」という言葉も一般名詞化し、いまや歴史は、今昔の老若男女を夢中にさせるコンテンツです!

――そうは言っても、誰も彼もが「歴史好き」ってわけではないですよね。
「日本史、ちゃんと勉強しなかったし」「昔の人の名前とか、難しいし」「そもそもあんまり興味ないし」……って人もたくさんいるでしょう。
がしかし、「真田丸」観たら面白いですよね。「信長協奏曲」の小栗旬さんかっこよかったですよね。「信長の野望」夢中になりましたよね。
おやおや? どうやら、戦国時代は、面白い!!

「歴史もの」の中でも、戦国時代が人気ですが、教科書を見ると、戦国時代のページはほとんどない。それでも私たちは、無性にこの時代の圧倒的なドラマ性に、強く惹きつけられるのです。
だからこそ、小説、漫画、映画、ドラマ、ゲーム……いろんなジャンルの人が、その魅力を「もっともっと!」と作品化しているわけです。

ときにみなさん!
ある人物がフェイスブックで書き始めた戦国物語が、その異様な面白さで話題になっているのをご存知ですか?
……え? 誰が書いたかって? いやいや、今は、誰が書いたかなんて、どうでもいい! まずはその面白さを知ってほしいのです。
ということで、著者の紹介もしませんが、面白いので、さっそくご紹介しましょう。戦国時代の始まり「応仁の乱」。まずはご一読を。夢中になること、ウケアイです。

いざ!

*   *   *

【もうなんか昼ドラみたい】


幻冬舎plusさんで書かせて頂くことになりました。正直喜んでおります。
Facebookで勝手に書き連ねていたものが連載という形になり、こうしてみなさんの目に触れている。正直喜んでおります。
僕は戦国時代が好きで、それを自分なりに伝えるのが大好きで、発信したものがみなさんに伝わる瞬間が超大好きなんです。
ひとりよがりな文章も出てくるでしょうが、「もう、しょうがないな…」と目尻を下げて頂く努力を期待しております。
正直喜んでおります。

日本の戦国時代って、織田信長とか豊臣秀吉とか武田信玄とか、名前は聞いた事があるけど、要は何した人かってのには答えられないし、何が目的なの?そもそも何で戦ってんの?なんで現場に血が流れるの?って人が結構いると思うんです。

それ紐解くのには、そんな戦いの世の中になったキッカケをまず知ることだと思うんですけどね。

応仁の乱

って聞いた事あります?

教科書に書いてあるから、何人かの人は「あ~なんか聞いたことあるかも~」って感じでしょ?
確か教科書には戦国時代のキッカケになった事件と書いてあったはずだけど、どんな内容かまでは書いてなかった気が…書いてたとしてもすごく分かりにくく書いてたような……
でも、応仁の乱て超わかりやすいんですよ。人間関係が織り成すドラマなんです。なのでちょっとお付き合いを。

当時日本で一番偉かったのは、「足利」って人達ね。この人達が「将軍」と呼ばれて政治のトップにいて、代々、世の中を取り仕切ってたのが室町時代ってやつです。

事件は八代将軍 足利義政って人の時に起こります。

足利義政って人は、あの京都の銀閣寺を建てた人です。
この義政って人、水墨画いいじゃない!茶道素晴らしいじゃん!庭園も芸術にしないとね!やっぱ、わびさびだよね~って、今でも残る日本文化の数々を推奨した、トップレベルの文化人でした。(後世、これ東山文化って呼ばれました)
が…

政治に関しての評価はよろしくありません…

最初はやる気があったのかもしれませんが、政治がうまくいかなくなったり、自分の威厳が薄れてきたりすると、趣味の日本庭園造りや、お酒に溺れだしたりするんです。んで、
「あ~もう将軍やめたいなぁ…そろそろバトンタッチしたいな…」

引退を考えるようになるんです。
が、そこでハッと気付くわけですね。

「いや、オレ子供いねーじゃん」

 

そう!後を託す、次の将軍になってくれるお世継ぎが義政にはいなかったんです。

「あ、でも弟いるわ。弟でいいや」

義政には義視(よしみ)という弟がいたので、この弟に将軍職を託そうとするんですが、これにはちょっとした問題があります。
弟は仏門に入ってた、いわゆるお坊さんになっていたんです。

義政「こっちに戻ってきて、将軍やってよ」

義視「いや還俗(お坊さんから一般の社会に戻るってことだよ)はしんどいわ」

義政「わかるけど、お願い!」

義視「いや無理だって」

義政「だよね。でもお願い!」

義視「オレこっちの道で行くって決めたから」

義政「確かにな。でもお願い!」

義視「本当無理だから」

義政「わかった。でもお願い!」

義視「……」

義政「でもお願い!」

義視「……しつけー」

再三の義政のお願いで、ようやく弟も腹を括って、なんとこっちの世界に戻って将軍をやる事を決意しました。

その矢先。

 
子供が産まれちゃったんです…


義政と日野富子という奥さんとの間に子供が産まれちゃったんです…(この子供、後に義尚(よしひさ)って名乗ります。)

そうなると、是が非でも子供に将軍職を継がせたいのは日野富子さん。

「弟だか何だか知りませんけどね、子供が将軍を継ぐのが筋ってもんでしょ!」

これには弟の義視くんもだまっちゃいられません。

「いや、こっちは兄貴から散々お願いされて、人生賭けてこっちに戻ってきたんだよ!しかも必ずお前を将軍にするっていう契約書付きでな!」

はい、ぐちゃぐちゃー

お家の中ぐちゃぐちゃー

家ん中ドロドロしちゃって、もうなんか昼ドラみたい。

でもね、嫁と弟のいがみ合いで終わってたら、ただのお家騒動でピリオドが打たれてたはずなんです。
ここから、も一つ、もう二つややこしくなる。

日野富子さんと義視くんが、それぞれ後見人連れて来ちゃったんです。

富子さんと息子くんの方には、山名っていう西の有力大名(西日本にいっぱい土地持ってる超強ぇー人ね)。
義視くんの方には、細川っていう東の有力大名(東日本にいっぱい土地持ってる超強ぇー人ね)。

双方がそんなとんでもない奴らを連れて来ちゃったから、ただのお家騒動じゃなくなっちゃった。
東軍と西軍に別れての大きな戦争になっちゃった。

はい、昼ドラの枠超えたー。

さらに…

将軍を補佐する「管領」ってポジションがあるんですが、そこを担当してる斯波(しば)家ってとこと、畠山家ってところも、何と後継者争いしてたんです。

となると

別れちゃうよねー。

斯波家の中でも東軍と西軍に別れて。
畠山家の中でも東軍と西軍に別れて。


当時の日本の中心の京都がもうそんな感じだから、それが全国に飛び火して、日本中のお侍さんが、東軍と西軍に別れて、日本全土を巻き込んだ大戦争になっちゃった訳です。それが応仁の乱。

この戦い、何と11年間も続いちゃったんです。

するとどうなるか。

中央政権の足利幕府(当時の政府って感じ)の権力とお金が、どんどん無くなってくる。

そしたらどうなるか。

今まで言うことを聞いていた全国の地方の大名(その土地を治めてる強ぇーやつ)達が、足利幕府の言うことを聞かなくなる。

結果どうなったの?

大名それぞれが、それぞれのやり方で、自分の土地を経営し始めて、もっと裕福になりたい大名は他の大名にケンカふっかけて、そこの土地も奪おうとした。中にはそのまま奪いまくって、天下一になろうと企むやつも出てきた。(織田信長とかまさにそう。)

次の日本のリーダーが決まるまでは、この戦いが続くってことなんです。
戦国時代って、だからこんなにも争ってたんですね。

こんなに酷い応仁の乱だけど、メリットがゼロって訳じゃありません。

日本の中心の京都が主な戦場だから、いろんな人が地方に避難するワケです。

するとお坊さんとか公家(「まろは…おじゃる」的な人)さんも、田舎に逃げる訳ですよ。

伝達ツールの乏しい時代ですから、それまでは都会の文化や学問が田舎にガッツリ伝わる事があまりなかった。

ところが応仁の乱が起きて、田舎に逃げた公家さんやお坊さんが、地方に都会の最先端の文化や学問を持って行くわけです。

結果、全国のいろいろな文化の発展に繋がったんですね。

文化の発展と人の亡くなった人数が比例してるってとこが、諸手を挙げて喜べないところですが…。

と、まぁ戦国時代に突入した理由、応仁の乱ってこんな感じだったんだよって説明を終わります。
教科書的には大してスペース割かれてないし、学生のテストには必要ないかもしれませんが、本当の歴史の面白さや知識って、こっちじゃないかなと思ったりもします。

ちょっとわかったかも!って思ったり、誰かに教えたい!って思ったら、「これイイよ!」って伝えてね! 

―――もっと読みたい方は、9月8日発売の『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』を、ぜひお求めください!

*   *   *

独特なキャラクター描写と物語の運び。この独特の面白さに、「なんじゃこれ!?」と次々に人が食いつき、口コミで、夢中になる人が急増中です。
――お待たせしました。書いた方、知りたいですか?
正解は、お笑いコンビ・ブロードキャスト‼の房野史典さんでした。
え? イマイチ、ピンとこない? ……という方のために、次回は、ロバートの山本博さんを(なぜか)お呼びして、房野さんとふたりの、戦国トークをご紹介します。
どうやら「戦国アツイ!」です。
房野さんも戦国も好きになってください。

関連書籍

房野史典『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』

欲、プライド、裏切り、友情、愛、別れ…。戦国時代ほど、感動満載、人間関係ドロドロ、かつ超フクザツな時代はない。「昼ドラみたいな応仁の乱」「超嫌われ者だけどマジメでいいやつ石田三成」「家康をビビらせまくった真田昌幸の最期」など、軽やかな語り口で時代の流れがみるみる頭に入る。笑いあり涙あり、日本史愛が加速する戦国時代解説本。

房野史典『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』

猛烈なスピードで変化し、混乱を極めた幕末。吉田松陰は、プリズンライフをエンジョイして牢獄を学校にしちゃうし、勝海舟は幕府を「オワコン! 」って言っちゃうし、坂本龍馬が新時代の構想をパーフェクトに語った噂は嘘かもしれないし。超フクザツで、その分ドラマチックな時代を、「圧倒的に面白い」「わかりやすい」と評判の超現代語訳で一気読み。

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超現代語訳 戦国時代 笑って泣いてドラマチックに学ぶ

歴史大好き芸人・ブロードキャスト!!の房野史典さんが、戦国時代を、”超現代語訳”したら、こんなにおもしろい物語になった!
東大卒の某人物も「こんなに頭にすんなり入ったことがない」と大絶賛したという、驚愕のわかりやすさ&面白さ。
NHK大河ドラマ「真田丸」でも大人気の「真田三代」のほか、歴史好きにはたまらない人選と人物描写で、読ませます。
戦国時代ほど、人間ドラマの宝庫はない!連載開始直後から、大人気。教科書で見かける有名な武将たちも、思わず可愛く思えてくる。笑いあり、涙ありの、戦国ドラマを、ぜひ。
→→連載人気が沸騰に沸騰して、ついに書籍化!『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』は絶賛発売中です。

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