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不寛容という病 バッシングが止まない日本

2016.07.28 公開 ポスト

「ダブルスタンダードな人たち」第2回

『源氏物語』『それから』……。不倫が描かれてきた日本文学を、我々は誇りに思っている岩波明(精神科医)

ベッキー不倫騒動に始まり、バッシングの過熱が目立った2016年前半。
だが、ある雑誌の調べによると、4割もの女性が不倫経験を持つという。
さらには、『源氏物語』から夏目漱石まで、不倫を描いた日本文学も多く、我々はそうした作品を誇りに思っている。
その日本人が、なぜ、このような過剰なバッシングをするのか?
幻冬舎新書『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑』の著者、精神科医・岩波明氏による、日本人論。

*   *   *

 今年になり、ベッキーだけでなく、自身の不倫問題について何人ものタレントや著明人が激しく糾弾されたことは記憶に新しい。だが、“バッシングをしている側”は、品行方正なのだろうか。
 この点について、ダブルスタンダードは、政治家だけではない。一般の人も、同様である。次に示すのは、「週刊ポスト2014年9月19・26日号」の記事である。

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岩波明 精神科医

1959年神奈川県生まれ。東京大学医学部医学科卒。 精神科医、医学博士。 発達障害の臨床、精神疾患の認知機能の研究などに従事。都立松沢病院、東大病院精神科などを経て、2012年より昭和大学医学部精神医学講座主任教授、2015年より昭和大学附属烏山病院長を兼務。著書に『狂気という隣人』『精神科医が狂気をつくる』『大人のADHD』『発達障害』『発達障害という才能』ほか多数。

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