世界最高齢、88歳のモデルであるダフネ・セルフさんを知っていますか? 最愛の夫の死後、70歳でファッション誌「VOGUE」に復帰し、一流ブランドのランウェイで今も活躍されています。シワもシミもあるけれど、20代の頃より楽しいと語るダフネさんの新刊『人はいくつになっても、美しい』より、ありのままの自分を愛するための言葉をお届けします。
老いはみんなに訪れるけれど、成長は望む人にしか訪れない
歳を取ると、あたり前ですがシワもシミも増えます。体もどんどん弱ってきます。
それでも、年齢を重ねれば重ねるほど、美しく輝いて見える人がいます。私は、そんな人たちの持つ「美」とは、これまで歩んできた人生の経験と、経験によって授かった知恵が、その人のオーラになったものだと思います。
そういう人たちは、目の奥の輝きが違います。それに、表情も生き生きしています。さまざまな経験を積んだ人の顔というのは、それだけで魅力的です。
先日思い立って、beautyという単語を辞書で調べてみました。そこには、「美しさとはさまざまな資質の組み合わせで、見た目にも、心にも、五感にも喜びをもたらす」とありました。おもしろいですよね。
辞書の言うとおり、ビューティーとは表面上の美しさだけを指すのではないと、私は思います。心と外見は常にリンクしていて、それはつまり、自分がこれまで歩んできた人生が、はっきりと顔に映し出されるということです。
歳を取りたくない、と言う人がいますが、私にはどうもわかりません。ちっとも怖がることじゃないのに、と思います。それはいま言ったような理由からで、つまり年齢は私にとって、ただの数字でしかないから。
英語にはこんなことわざがあります。
「老いは誰もが通る道、成長は選んだ人が通る道」
老いはみんなに訪れるけれど、成長は望む人にしか訪れない。つまり、どう成長していくかはその人次第、ということ。
私の大好きな言葉です。