そろそろお歳暮について考えなくてはいけない季節になってきました。日ごろお世話になっている方へ、感謝の気持ちをこめて贈るのがお中元・お歳暮です。
『知識ゼロからの喜ばれる贈り物のマナー』では、そんな季節の贈り物についてのマナーもご紹介しています。その一部を試し読みで公開いたします。
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お歳暮を贈る 1
日ごろお世話になっている方へ感謝の気持ちと末長いお付き合いをという気持ちをこめて贈ります。一般的には親や兄弟姉妹、親戚、職場の方、かかりつけ医、仲人などに贈りますが、職場や病院では贈答を禁止されているところもあるので注意しましょう。
本来は持参するのがマナーですが、実際にはデパートなどから直接送り届けるのが一般的です。目上の方へは贈り状や電話で贈った旨を伝えておくとより丁寧です。
また、いただいた場合は日をおかずに礼状を出しましょう。その場合、贈られた品について具体的な喜びの言葉を添えるとよいでしょう。
品選びの注意点
●靴下・たび・草履
「踏みつける」という意味合いから嫌う方もいます。特に目上の方や年配の方へは贈らないようにしましょう。
●身につけるもの
アクセサリー、下着、パジャマなど、身につけるものは親しい間柄の人だけにしましょう。
●食品
ダイエットや食事療法中の方や、有機農法などの食材にこだわっている方へは食品は避けたほうがよいでしょう。
●手作り
先方から「ぜひに」と頼まれたときや、自他ともに認めるプロ級の腕前の場合以外は避けたほうが無難です。
時期、金額の目安とお返しのマナー
●金額の目安
上司……………3千~5千円
取引先…………5千~1万円
仲人……………5千円
親・親族………3千~8千円
友人・知人……3千~5千円
●贈る時期
お歳暮は12月初旬~20日頃まで。
●お返し
お返しは不要ですが、品物が届いたら先方にお礼の連絡を入れて、後日お礼状を書きます。
表書き・水引のマナー
水引は赤白の蝶結び。表書きは「御歳暮」。贈る時期は、12月初め~20日頃まで。お正月に使うものなら30日までに届けばOK。時期を逃してしまったら新年のごあいさつとして「御年賀」を贈ります。寒の入り(小寒)が過ぎると、目上の方には「寒中御伺」、同輩や目下の人には「寒中御見舞」とします。
Manner up! 贈り先によって贈る品を考える
贈って喜ばれるものは、家族構成によって変わってきます。夫婦二人なら量よりも質を優先しましょう。小さな子どもがいる家庭ならジュースやアイスなどを。先方の負担にならない程度の金額を心がけます。生鮮食品を贈るときは、先方に予定を伺うと丁寧です。
毎年同じ品物を贈ってもよいのです。好評だった品物を毎年贈ることによって、先方に楽しみにしてもらえます。
次回は、喜ばれる品とお中元・お歳暮のQ&A。更新は10月10日(月)の予定です。お楽しみに。