「こんな面白い戦国物語、読んだことない! 」
「するする頭に入ってくる!わかりやすすぎる! 」
と評判の本、『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』。
この「はじめに」が、ヤバすぎる!と、世間を騒然とさせています。
これだけの短文で、日本の縄文時代以前から現代までを、おさらいできるものがあるでしょうか!?
国民のみなさん! 必読ですよ!
***
はじめに
「あ、おもしろいんですね」
戦国時代の中身をめちゃくちゃに噛み砕いてお伝えすると、みなさんこうおっしゃいます。
話もかたそうだし、出てくる名前がややこしいし、どこをどう見たらいいかわかんないから、この話題は避けて通ってきた。――こんな人多いです。ただ、話の本質を説明すると、最初に書いた「あ、おもしろいんですね」が、確実に返ってきます。
そりゃそうです。戦国時代は、人間が持つあらゆる能力をフル活用して、生死を賭けた駆け引きと戦いを常に繰り返しているノンフィクション。おもしろくないわけがないんです。物語としての要素が全部詰まってます。
この本では、その魅力を自分なりにお伝えしていきたいと思います。それがみなさんに伝わったとしたら、ただただ、僕が喜びます。
「あー書いてよかったなー」って、僕が思います。みなさんに喜んでもらえるのが何よりなので。
では、戦国時代の話に入る前に、戦国時代が日本の歴史のどこに位置するのか、それをまず言っちゃいますね。そのために、日本史の大まかな流れを、乱暴に、とても雑に、はしょりにはしょって、ご説明したいと思います。
「だったら、ここ読まなくても大丈夫じゃない?」
と思われた方……鋭いです。ここ読まなくても大丈夫です。
ただ、もしかすると、本編の事柄が頭に入りやすくなる可能性があります。あくまで可能性ですよ。
では、日本の流れ、参ります。
約46億年前に地球誕生。海ができて、生命が誕生して、でっけー大陸ができて、人類が誕生して、今の日本にあたる辺りにも人が移動してきます。ナウマンゾウやイノシシを石で狩る生活がとんでもなく長~く(何万年だよ)続きます。《旧石器時代》
一万数千年前、日本は大陸から離れて、ほぼ今の形になります。
そこから、狩りをして、木の実を食べて、土器とか竪穴式住居とか作っちゃう時代が、これまたずーっと続きました。《縄文時代》
その後、大陸から〝農耕〟が伝わり、「イネだー! とにかく稲作だー!」って、みんなが口々に叫びます(口々に叫んだのはウソです)。この頃から人々は集団を作り始め、最初は小さな集団だったものが、やがて大きな集団になり、だんだん争いも起こりはじめちゃう。「リーダーが必要!」ってことで、〝卑弥呼(ひみこ)〟さんて人が女王になります。《弥生時代》
その次に、大王(おおきみ)を中心として、豪族(権力をもってる人ですね)が集まった「ヤマト王権」ていうでっかい組織(政府みたいなもんですね)が誕生しました。身分が分かれて、仏教が入ってきて、古墳(ちょーデッケーお墓)が作られた時代でございます。《古墳時代》
大王はやがて天皇(すめらみこと)と呼ばれ、豪族は貴族となっていきます。
そして、都(首都)ってのが奈良県にできて、今でいう「法律」が出来上がっていき、中国と仏教の影響をいっぱい受ける時代に突入。〝厩戸王・うまやどのみこ(聖徳太子)〟さんが天皇を支えた後、蘇我さんて人たちが権力を持ちすぎたから、〝中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)〟さんや〝中臣鎌足(なかとみのかまたり)〟たちが、〝蘇我入鹿(そがのいるか)〟さんを暗殺したのもこの頃です。《飛鳥時代、奈良時代》
そこから、都は京都に移り、藤原さんていう貴族の人たちが、「世の中、全部オレたちのものだ」って詠っちゃうくらい、ムチャクチャ力を持ち始めます。その権力は上皇(天皇の地位を譲った人)に移ったあと、新たな存在に移行していきます。下級貴族が武装してできた集団(諸説あり)、「武士」です。平氏という武士たちが力をつけまくって、〝平清盛〟さんは巨大な権力者になります。《平安時代》
「平氏このままいくかなー」って思ってたら、源氏って武士たちが、平氏を倒しちゃいます。そのあと源氏の〝源頼朝〟さんは、征夷大将軍(せいいたいしょうぐん・武士のトップ)になって、鎌倉に幕府(政府)を開きます。で、途中から、頼朝さんの奥さんの実家の〝北条〟さんが実権を握ります。
「鎌倉幕府このままいくのかなー」って思ってたら、「やっぱり天皇が政治を行うべきだ!」っていう〝後醍醐天皇(ごだいごてんのう)〟と、幕府に不満がたまった地方の武士たちによって、鎌倉幕府は滅ぼされます。《鎌倉時代》
後醍醐天皇のそばから離れ、「やっぱり武士が仕切ります!」と言った〝足利尊氏〟さんが、征夷大将軍(また出てきた)になって、室町に幕府(こっちもまた出てきた)を開きます。
「このまま室町いけるかなー」って思ってたら、大きな内部分裂(応仁の乱)が起きちゃって、『日本国内、ずっと争いが続いてる』ジョータイになります。《室町時代》
「戦国大名」と呼ばれる武士が、争いまくった時代は、〝織田信長〟さんが天下統一しそうになりかけて、結果、〝豊臣秀吉〟さんが天下を統一して、終わりを迎えます。《安土桃山時代》
豊臣家を滅ぼした〝徳川家康〟さんは、征夷大将軍(好きだね)になり、江戸に幕府(ホント好きだね)を開きます。「この時代は長いこと続くぞー」と思われていたんですが、外国から黒船がやってきて、「仲良くしようよ」と迫られた事件をきっかけに、「仲良くするべきだ!」VS「仲良くするべきじゃない!」という争いになり、幕府の人たちオロオロ。「もう幕府は頼りにならない! オレたちが幕府を倒して新しい時代を作る!」という、薩摩(さつま・鹿児島)と長州(ちょうしゅう・山口)の人たちが中心になったチームによって、江戸幕府は倒されます。《江戸時代》
武士の世の中は終わり、内閣が出来上がり、欧米の文化がいっぱい入ってきて、洋服なんかも着ちゃったりします。中国やロシアと戦争したのはこの頃。《明治時代》。
で、世の中は、「国民が主役!」って方向に流れていき、誰もが政治に参加できて、いろんなことがもっと平等に、もっと自由になった方がいいという考えが広まります。世界では、様々な国を巻き込んだ「第一次世界大戦」が起こり、日本もこれに参戦します《大正時代》。
日本はどんどん戦争の方向に傾いていき、二度目の大きな戦争、「第二次世界大戦」で敗れます。しかし、そこから日本は、復興を遂げ、「経済大国」と呼ばれるまでになります。《昭和時代》
そして、《平成》。今現在です。
はい、流れ終わり――。
さて、僕がお届けしたいのは、『日本国内、ずっと争いが続いてる』ジョータイ、「戦国」と呼ばれる時代。その中のほんの一部を、今からご紹介したいと思います。
ひとりよがりな文章もでくると思いますが、「もう、しょうがないな……」と目尻を下げていただくみなさんの努力を期待しております。
二〇一六年 夏 房野史典
* * *
噂の
『笑って泣いてドラマチックに学ぶ
超現代語訳 戦国時代』
房野史典著
幻冬舎刊
はこちらから!
全国の書店で発売中です!
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超現代語訳 戦国時代 笑って泣いてドラマチックに学ぶ
歴史大好き芸人・ブロードキャスト!!の房野史典さんが、戦国時代を、”超現代語訳”したら、こんなにおもしろい物語になった!
東大卒の某人物も「こんなに頭にすんなり入ったことがない」と大絶賛したという、驚愕のわかりやすさ&面白さ。
NHK大河ドラマ「真田丸」でも大人気の「真田三代」のほか、歴史好きにはたまらない人選と人物描写で、読ませます。
戦国時代ほど、人間ドラマの宝庫はない!連載開始直後から、大人気。教科書で見かける有名な武将たちも、思わず可愛く思えてくる。笑いあり、涙ありの、戦国ドラマを、ぜひ。
→→連載人気が沸騰に沸騰して、ついに書籍化!『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』は絶賛発売中です。
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