体は、食べた物の積み重ねでできています。栄養のあるものをバランスよく食べていれば、体や心の不調は消え、内面から美しくなれます。そのためには、何をどのくらい摂ればいいのかなど、栄養の知識が不可欠。森崎友紀さんの『知識ゼロからの栄養学入門』にはそんな栄養の基礎知識が解説されており、さらにはそれを活かしたレシピが満載です。体調を崩しやすい秋、本書に掲載されているレシピを、全6回にわたってご紹介します。最終回の今回は、「肌のしわとたるみに効くレシピ」です。
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肌のしわとたるみ
コラーゲンとビタミンCを、鉄と葉酸がサポートし、張りと弾力が復活
症状
年齢とともに、肌の弾力や張りがなくなり、しわやたるみとなって現れます。皮脂が減って、水分をキープできなくなることも一因で、紫外線やストレス、空気の乾燥などにより症状が進行します。
栄養対策
肌の弾力や張りには、たんぱく質を十分に摂って、コラーゲンを補うことが不可欠。ビタミンCは、コラーゲンの吸収を促し、しわの原因となる紫外線から肌を守る役割もありますので、たっぷり補いましょう。鉄と葉酸は、ビタミンCと一緒に摂ると、抗酸化作用を高めて肌の老化を予防。ビタミンEを摂ることで、さらに抗酸化効果が高まります。また、唾液の中にはパロチンという成長ホルモンが含まれ、皮膚の若返りを助けます。食べるときは、よくかむことを意識して、唾液の分泌を促しましょう。たばこのニコチンや、過剰な糖分は、肌の老化を早めるので避けたいものです。
効果的な食材
ブロッコリー
ビタミンやミネラルが豊富に含まれ、とくにビタミンCが充実。コラーゲンの吸収を助けて、肌の弾力を高めてもっちり美肌に。ビタミンCは水に溶けやすいので、加熱には電子レンジやオーブンを使うと損失を防げます。
鶏ささ身
たんぱく質の消化吸収がよく、カロリーが低いので、女性にうれしいたんぱく質の補給源です。
きくらげ
鉄が多く、ビタミンCと摂ると抗酸化力がアップ。新陳代謝を高める亜鉛も多く、肌をみずみずしく保つのを助けます。きくらげには黒と白がありますが、白きくらげのほうがビタミンがより多く、美肌効果大です。
その他
トマトは紫外線から肌を守るビタミンCとともに、赤い色素成分のリコピンが、肌の酸化を防いでぷるぷる素肌を作ります。
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レシピ紹介*ブロッコリーのパングラタン
●材料(2人分)
ブロッコリー…1/2株
食パン(6枚切り)…1枚分
玉ねぎ…1/2個
バター…大さじ2
薄力粉…大さじ5
牛乳…1と1/2カップ
塩・胡椒…各少々
A
・ピザ用チーズ…適量
・パン粉…大さじ1
●作り方
1、食パンはひと口大に切る。玉ねぎはみじん切りにする。
2、フライパンにバターを熱し、1の玉ねぎを加えてしんなりするまで炒め、薄力粉を加えて炒め合わせる。
3、2に牛乳を少しずつ加えながら混ぜ合わせ、とろみがついたら塩・胡椒で味を調える。
4、耐熱皿に食パン、ひと口大にさいたブロッコリーを並べ、3をかけ、Aをのせて200℃のオーブンで約15分焼く。
ブロッコリーは、美肌成分のビタミンCが豊富。下ゆでせずオーブンで焼いて、損失を抑えます。
『知識ゼロからの栄養学入門』では、栄養学の基礎がわかりやすく掲載されており、本連載で取り上げたレシピの効果・効能がより深く理解できます。また、さまざまな症状ごとにたくさんのレシピも紹介されていますので、この続きは、ぜひ本書をお読みください。
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