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女医が教える全身磨き

2016.12.20 公開 ポスト

ツヤのある「背中」は黙っていても女性の美しさを伝えます吉田貴子

自分では見えない背中。でも、自分以外の人からはいつも見られている部分です。うぶ毛やニキビやザラザラが気になっても、お手入れはしづらいもの。背中の悩み、いったいどうすればいいのでしょうか──?

背中のあいたお洋服を自信を持って着ることができますか?

女優の米倉涼子さんが実践する美容法の一つは、“背中へ意識を向ける”だと聞きました。背中の大きくあいたドレスを着ることの多い女優さんにとって欠かせないことだそうです。しかし、大部分の女性たちの背中に対する意識は、顔や、首、デコルテ、指や足に比べたらずいぶん低い気がします。「私は、女優さんじゃないから」と思わず、あまり背中を露わにすることのない女性でも、背中を意識することは大きなメリットがあるのです。

こんにちは、美容皮膚科医の吉田貴子です。全身磨きコラムも今回で8回目。今までいろいろなパーツを取り上げてきました。先日は、デリケートゾーンのお話でしたがいかがでしたか?

今回は、自分ではちょっと鏡で見るのも大変な「背中」のお話しです。

有名モデルのルティシアさんは、「女性の背中は、サイズも形も、筋肉から骨にかけての盛り上がり方も違います。それは、不思議でもあり美しくもあります」と語っています。人の身体を診る機会の多い私も、その意見に同感です。筋肉、脂肪の付き方は、同じ女性でも人それぞれ。背中は無表情のようでも、姿勢の良し悪しも現れますし、実は個性が見えるところなのです。

私も他人の背中はよく見えますが、自分の背中は自分では見えません。だから、時々合わせ鏡でチェックをし、あらかじめしっかりケアをして、大きくあいたドレスでの露出に耐えられる様な背中づくりを心がけています。

うまく隠しているつもりでも、世の男性たち、特にあなたを好きな人はしっかりとムダ毛や皮膚の荒れをチェックしているものです。特に背中やうなじのうぶ毛は毛量が多いと結構目立ちます。ここは女性の魅力を醸し出してくれる部分なので要注意です。知らない間にチェックされる前に背中のうぶ毛やムダ毛処理、ニキビのケアをしてしまいましょう。

実際、当クリニックに背中に関して相談に来られる方の訴えで多いのが、うぶ毛とニキビ、そしてニキビ痕の色素沈着です。タイミングはブライダル、着飾るパーティーや、水着で露出する時期。やはりそれまであまりご自分の背中を意識しているかたは少なく、その理由をお聞きすると、“自分では手が届かないから処理のしようが無い”ということと、“自分の背中の状態を気にしていなかった”ということのようです。


◆うぶ毛の対策

うなじから背中は、うぶ毛が濃く皮脂分泌が多く毛穴がつまりやすく、ニキビができやすいエリアです。うぶ毛とニキビは表裏一体。このうぶ毛を無くすためには、もちろんカミソリでの剃毛やブラジリアンワックスもありますが、そもそも自分で処理がしにくいところなので、綺麗に剃れずムラになったり肌に傷がついたりするとかえってマイナスです。

そこで確実なのがレーザー脱毛です。最近は痛みや、やけどのリスクがかなり低減された「蓄熱式のダイオードレーザー」や「IPL脱毛」という方法があります。当クリニックでも後者を新しく導入し、高評価をいただいております。

脱毛はいろいろなエステティックサロンでも行われてますが、直接肌に行う処置ですから、スキントラブルが起こりがちなのも確か。確実性と安全性、スキントラブルに対する安心感からも医療機関での脱毛をご検討ください。


◆ニキビの対策

普通の顔ニキビも背中ニキビも、ニキビであることは同じ。共通の原因も挙げられます。それは紫外線などの外的刺激や、乾燥や皮脂汚れの蓄積といった肌環境の乱れで、部位に関係なく全身のニキビの原因となります。また10代ではニキビがなかったのに、20代以降になってから背中ニキビに悩む人も結構います。こうしたニキビの原因は、思春期のホルモンの影響とは異なり、ストレスや生活習慣の乱れ、睡眠不足などによる自律神経の乱れがホルモンバランスを崩していることが原因の一つにあげられます。

ストレスによって交感神経が刺激され、ニキビの原因となる糖質コルチノイドがつくられます。肌の細胞活性が上がるよう、十分に睡眠時間を取りましょう。さらに、ビタミン、ミネラルを多く含んだ食事で栄養バランスを整えましょう。あたりまえのことですが規則正しい生活を心がけることも大切なことなのです。

顔は比較的いつでもケアすることができますが、背中はお風呂に入った時しか洗うことができません。日焼けする状況でも、顔やデコルテは気にしても、UVケアを怠ってしまうのが背中。そもそも毛穴が詰まりやすく、汗をかいて衣服でこすられるというかわいそうな環境です。さらにゴシゴシと強く洗ってしまいがちで、それにより肌環境が悪化し、皮膚のトラブルを招いてしまうこともありますから、柔らかいタオルで洗いましょう。手が届けば手で洗うのが最も低刺激です。

炎症が強く重症化するまで気付かないこともよくあり、ニキビ痕が残り気になる色素沈着が起こります。合わせ鏡で定期的に背中をじっくり観察しましょう、そして気になる場所を発見したあなたには私ども皮膚科医の出番です。

ニキビは皮膚科へ。この概念も浸透しつつあります。治療は、保険診療でもかなり高い効果が得られるようになりました。2008年発売のディフェリンゲルを皮切りに、2015年発売のベピオゲル、その後抗生物質を組み合わせた合剤が発売され、最も新しいものがディフェリンゲルとベピオゲルの合剤です。この2成分はどちらも毛穴の入口のつまりを劇的に改善し、保湿成分の塗り薬とあわせニキビ治療には欠かせないものとなりました。

保険治療で改善が見られにくい場合には、美容皮膚科での治療がお薦めです。保険治療では得られないような、即効性、確実性のある治療が数々あります。20代のとき、なかなか治らない背中のニキビに悩んだ経験のある私だからこそ、厳選して治療をご提案しています。背中のうぶ毛、ニキビを処理した後は、清潔にして保湿しておくことが大切です。クリニックではスキンケアまで万全の態勢で治療しております。

よく言われる“男は黙って背中で語る”は、その人の生き方に関しての表現です。私も男らしさの象徴は後ろ姿にあると言っても過言ではないと思っています。実際、背筋が通った姿勢のいい男性は非常にかっこいいものですが、これは女性も同じです。あなたも完璧にケアした白くてツヤのある背中を露出して、背筋をすっきり伸ばして女子力アップを!! 男性たちはそんな後ろ姿の女性を想像しただけでうっとりするはず。

まずは、「自分の背中のチェックからはじめてみよう」と思った前向きなあなたには、ハッピーな出会いやエキサイティングな出来事があるはずです。

では、またお会いしましょう。

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女医が教える全身磨き

かつて美容医療といえば、整形を思い浮かべる人も多かったかもしれません。しかし最近では、肌のコンディションを整えたり、エステ代わりに気軽に美容皮膚科を利用する人も増えています。施術をする美容皮膚科の女医さんたちは、おそらく人一番、美意識も高いはず。彼女たちは、どんなふうに全身を磨いているのでしょうか? 具体的な美容のノウハウと、美容医療の世界を垣間見ていきましょう。

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吉田貴子

皮膚科・美容皮膚科医。1972年東京都生まれ。帝京大学医学部卒業後、同大学内皮膚科学教室入局。都内で美容皮膚科院長を務めたあと、渋谷スキンクリニック開業。女性誌やテレビ等でも活躍。
オフィシャルブログDr.TAKAKOの『美肌通信』: http://ameblo.jp/shibuyaskinclinic/
Dr.TAKAKOの『花嫁美肌』の作り方: http://ameblo.jp/drtakako/
オールアバウト「ニキビ」、「スキンケア」、「美肌の作り方」ガイド: http://allabout.co.jp/gm/gp/1266/
スキンケア大学:医療記事執筆: http://www.skincare-univ.com/profile/000047/
ELLE ONLINE 「ダイエットTips」:ダイエットネタ執筆: http://www.elle.co.jp/wellness/diet_tips

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