若い子のTwitterの使い方を見ていて、大人たちがよく驚いていることがある。それは、「アカウントの数」だ。
多い子になると15以上のTwitterアカウントを持っている子もいる。"趣味垢"と呼ばれる趣味について語るだけのアカウントや、"勉強垢"といった、何かしらの目標を立てて実行していくためのアカウント、中学生の時の友人、高校生の時の友人……と時期ごとに分けている子もいる。「高2の時の友だちに公開するアカウント」のような、一年ごとに作成したアカウントを持っている子の話も聞いたことがある。
「信じられない!そんな沢山アカウント作ってどうすんの!」と大人は言うけれど、私はJKをはじめとする若い子の方がよっぽど自然なSNSの使い方をしているような気がする。
私たちは、情報の集合で出来ている
他者にとっての自分とはつまり、自分に紐づく情報の集合だ。
私の顔という視覚的な情報、声という情報、「餃子が好きだ」という情報、「自撮り」というキーワード……。沢山の情報を組み合わせて、「私」という人間が定義されている。
だからSNSで個人の発信が活発になった時、「セルフブランディング」という言葉が流行ったんだと思う。発信する情報を意識的に調整することで、他人から見えている自分を価値あるものにしていく。特別な言葉に聞こえるかもしれないが、実はこれは、私たちが普段リアル世界でやっていることとほぼ変わりない。
私は、大人数での飲み会が苦手だ。大人数での飲み会は、とにかく自分を調整する対象が多い。自分が発言する度、「あの人は笑ってくれたけど、あの人は不機嫌になったかな」とか、「この人の前でこんな風に振る舞うのは大丈夫だろうか」とかを気にしなければいけない。(気にしなきゃいけないわけじゃないけれど、気にしてしまう)
私たちは"ブランディング"だとかそういうものとは関係なく、対峙する相手によって、少しずつ自分のキャラクターを調整しているのだ。それは嘘をついているわけじゃなくて、自分の中にある情報のうち、どれを相手に渡すかを吟味する作業なのだと思う。(つづく)
■■■つづきは書籍『インカメ越しのネット世界』でお楽しみください ■■■
インカメ越しのネット世界 りょかち(著)
◯内容紹介
IT企業で働く傍ら「自撮り女子」として人気の著者が、セルフィーアプリ、ネットレビュー、動画コミュニケーション、ネット広告の未来、マッチングアプリ、サブアカウント、SNS時代のブランディング、レガシーメディアとWEBメディアなどの新しいインターネット文化を独自の目線でエモく斬る! 幻冬舎plusので人気連載に書き下ろしコンテンツを加え、待望の書籍化。巻末には、はあちゅうとの15,000字を超える赤裸々対談「女の子がいつまでもネットの第一線に立ち続けるために」も収録。さらに購入者限定にりょかちからLINEであとがきが送られてくる特典付き!
↓↓購入はこちらから↓↓
◯電子書籍版(5/26発売)
Amazon Kindleストア
→ https://www.amazon.co.jp/dp/B0728BJBNK/
楽天kobo
→ http://books.rakuten.co.jp/rk/fddc2bcfbfc731678efe2d0dbd4f64bd/
iBooks
→ https://itunes.apple.com/jp/book/id1237523367?mt=11
◯紙書籍<プリントオンデマンド版>(5/26発売)
Amazon
→ https://www.amazon.co.jp/dp/B071HV6CS3
↓↓イベントもします!↓↓
さらにさらに!!
出版を記念して1日限りの「りょかちBAR」イベントを開催します。
詳細はこちら → http://www.gentosha.jp/articles/-/7923
■■■ひとこと自撮り奥義!■■■
【今日の奥義:ポジション別攻略法】
複数人で自撮りをする機会が多くなってきた昨今。複数人の自撮りこそうまく撮れてほしいものの、それはなかなか難しい。そんなときは、まず「スマホを持つ人」になりましょう。いつ何時も、スマホを持つ者こそ自撮りのイニシアチブを握れるのです。以前お話した「見切れて小顔効果を狙う」ワザをここでも使いましょう。スマホを持てなかった場合は、伝統のワザである「一歩下がって小顔効果」を狙うのもアリ。輪郭が気になる人はそっと手を添えるか前に立っている人で見切れちゃいましょう!これであなたも集合写真で盛れるはず。
インカメ越しのネット世界
某IT企業で働きながら、自撮ラー(自撮り女子)としてネットで人気急上昇中の「りょかち」が真面目にネット世界について語ります!