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高野病院日記

2017.02.14 公開 ポスト

第4回

ここで働きはじめてから、ほとんど空腹を感じない中山祐次郎

窓から見えた飛行機雲

福島第一原発から22キロ、福島県双葉郡広野町にある高野病院は、震災後も1日も休まず診療を続けてきました。病院でただ1人の常勤医として、地域の医療を担ってきたのは高野英男院長。その高野院長が、2016年末に火事でお亡くなりになり、病院の存続が危ぶまれる事態になりました。その報に接し、2017年2月~3月の2カ月間、高野病院で常勤医として働くことを決めた中山祐次郎さん。中山医師が、高野病院での日々を綴ります。

* * *

【Day 6】

病院に泊まり朝起きると6時半。昨日たくさん歩いたせいか足が痛む。昨夜から民医連の支援の先生が来てくれている。ありがたい。

病院が用意してくれていた朝食を食べた。東京にいた頃は歩きながらサンドイッチを食べていたので、こちらのご飯はとても健康的だ。しかもとてもおいしい。

7時半ぐらいに私の席へ向かう。私の席は個室ではなく、事務の方たちが座っているスペースと1階のナースステーションがつながっており、ちょうどその間に私のデスクが位置している。その部屋には大きな机が置いてあり、今は亡き高野先生のデスク、椅子が置いてある。椅子には高野先生の白衣がかけてある。その机の脇に、私のデスクはある。

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高野病院日記

福島第一原発から22キロ、福島県双葉郡広野町にある高野病院は、震災後も1日も休まず診療を続けてきました。病院でただ1人の常勤医として、地域医療を担ってきたのは高野英男院長。その高野院長が、2016年末に火事でお亡くなりになり、病院の存続が危ぶまれる事態になりました。その報に接し、2カ月限定で、高野病院で常勤医として働くことを決めたのが中山祐次郎さん。中山医師が、高野病院での日々を綴ります。

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中山祐次郎

1980年神奈川県生まれ。鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院で研修後、同院大腸外科医師(非常勤)として10年勤務。2017年2月-3月、福島県高野病院院長を務め、その後、福島県郡山市の総合南東北病院外科医長として勤務。資格は消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医(大腸)、外科専門医、感染管理医師、マンモグラフィー読影認定医、がん治療認定医、医師臨床研修指導医。日経ビジネスオンラインやYahoo!ニュース個人など、多数の媒体で連載を持つ。著書に『幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと~若き外科医が見つめた「いのち」の現場三百六十五日~』(幻冬舎新書)、『医者の本音』(SB新書)がある。

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