ヒマラヤの秘境にて修行をし、究極のサマディ(悟り)に達した、ヒマラヤ大聖者・ヨグマタ相川圭子さん。「多くの人に幸せになっていただきたい」という思いから著した新刊『ヒマラヤ大聖者のマインドフルネス』より、日常生活で今すぐ実践でき、悩みを手放し健康体質になれる「瞑想的生き方」をお届けします。
(刊行を記念して4月3日紀伊國屋ホールにて講演会を開催します)
人には比較の心があり、常に不足を探しています。心が揺れます。
他人が持っているものをうらやみ、自分が持っていないことを嘆き、自分の欠点を探し出し、不幸を感じます。「あの人よりも仕事が遅い」「あの人より太っている」「自分は美人ではない」など、わずかな差をキャッチして自分を嫌います。比べる必要がない人にまでアンテナを張り、心を最大限に働かせています。
けれども自分に足りないものを欲しがる必要はありません。本当のところ、あなたはすでに「満ちている」からです。
あなたは裸で生まれてきました。何も持っていないようですが、持っています。肉体、心、魂。生きるために必要なすべての機能が、生まれたときから備わっています。すべて足りているのです。
自分の体に感謝し、心に感謝し、魂に感謝しましょう。今、この本を読むことができているあなたは、目に感謝します。耳に感謝します。歩ける足に感謝します。肉体を維持する内臓に感謝します。
欠点を見つけることが上手なあなたは、もっと自分を認めてあげましょう。そして、仕事ができること、がんばれること、食べられることに、ありがとうございますと言いましょう。小さなこと、当たり前のことに、ありがとうございますと感謝をしましょう。
これでいい。これで充分。自分を癒し、がんばってくれた体に安らぎを与え、感謝を与えていく。すると、ゆとりが生まれ、調和がとれるようになるので、無駄なエネルギーを使わなくなります。
ただがむしゃらにがんばるのではなく、リラックスしながら、目的に向かってまっすぐ進めるようになるのです。
これでいい。これで充分。
もっと自分を認めてあげる。