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すべてを喜びとする。

2017.05.15 公開 ポスト

駆け込み寺庵主さんの<今週の引き寄せ問答>その30

「修行とはどういうことですか」→誰かの助けとなることが喜びとなる
戸澤宗充(日蓮宗一華庵・サンガ天城庵主)

伊豆天城山で女たちの駆け込み寺「サンガ天城」を運営し、たくさんの悩める女性を救ってきた尼僧・戸澤宗充さん。著書『すべてを喜びとする。駆け込み寺庵主の「引き寄せ」問答』より、頑張ってるあなたの小さなモヤモヤをすっきり解消する問答をお届けします。


「なぜ自分を犠牲にしてまで、困っている人を助けようとするのですか?」と聞かれることがあります。でも、それは私の修行なのです。

79年の人生で、私は戦争や夫の死など、たくさんの悲しい経験をしてきました。けれども、今になって振り返ってみると、そういう経験が今の私を育ててくれたのだと感じるのです。だから、私と同じように苦しんでいる人に出会ったら、手を差し伸べてあげようという気持ちになる。誰かの助けとなることが私自身の喜びであり、この世における修行なのです。

私の修行の目標は、『法華経』に登場する「常不軽菩薩(じようふきようぼさつ)」です。この菩薩は宮澤賢治が目指した菩薩でもあります。

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ怒ラズ
イツモシヅカニワラッテイル
……
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

有名な『雨ニモマケズ』に登場するデクノボーは、常不軽菩薩の精神を表したものだといわれています。デクノボーとは、決して役立たずという意味ではありません。お釈迦様や日蓮聖人の「操り人形」として、お題目をみんなに伝えていくという意味です。
この詩に自分自身の姿を重ね合わせ、デクノボーのような人間になりたいと私も思っています。

たとえ評価されなくても
困っている人を助けます。

人からどう思われようと、
使命を全うするために
ひたむきに歩む。
そういう人になりたい。

 

関連書籍

戸澤宗充『すべてを喜びとする。 駆け込み寺庵主の「引き寄せ」問答』

今日という日に、存在してください。 女たちの駆け込み寺で、仕事や人間関係に悩むたくさんの女性たちを助けてきた庵主さんが、頑張ってるあなたの小さなモヤモヤをすっきり解消します! 求めてばかりの「我」にさよならしましょう。 生きていると、友人や同僚、家族との人間関係に悩んだり、なんとなく毎日が物足りなく感じたり、ときには、大きな悲しみや絶望に襲われたり、本当にいろいろなことがありますね。そんな「喜びを感じられない」とき、私たちは一体どうすればいいのでしょうか。本書では、みなさんから特に多く寄せられるお悩みを、私の人生に照らし合わせながら「問答」としてお応えしています。(はじめにより) ●どうしてもやる気が出ないのです→目についたことをやってみればいい ● 今の自分を変えたいです→変わるために大切なものは、自信 ● 会社の人間関係が辛いです→いちいち心を引きずられずに受け流す ● 相手の過ちが許せません→自分はそんなに完璧な人間だろうか ● 評価されません→結果に対して自分が納得できればいい ● 浮気をされました→1回は許してあげる 54の痛快問答!

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戸澤宗充 日蓮宗一華庵・サンガ天城庵主

1937年東京都生まれ。33歳のとき二児を残しモルモン教徒の夫が事故で急逝したことから法華経と出会い、46歳で出家する。2003年、65歳で私財をなげうち、女性たちの駆け込み寺「サンガ天城」を設立。以後、様々な問題で悩み苦しむ女性たちを受け入れてきた。

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