老いるとはどういうことか。5つの老人病(痛風、前立腺肥大、高血圧、頸痛(けいつう)・腰痛、慢性気管支炎)に次々襲われた著者64歳の体験記。著者は痛みにどう対処したのか。余計な手術ばかりする整形外科医と、長生き推奨医の罪も糾弾する痛快エッセイ。――『老人一年生』(副島隆彦著)
痛みというのは、本当に嫌なものである。今、日本では年間4万人ぐらいが自殺していると思う(警察発表では3万人も切って、平成27年は2万4025人、としている)。おそらく、その半分は病苦(びょうく)による首つり自殺だろう。役所は発表しないけれども、私はそう思う。
毎日生きているだけで、病床(びょうしょう)で激しい痛みや中くらいの痛みがずっと続くのはたまらない。体の痛みで顔が歪(ゆが)んで不愉快で、「もう、死んだほうがましだ」と思う。
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老人一年生
5つの老人病(痛風、前立腺肥大、高血圧、頸痛・腰痛、慢性気管支炎)に次々襲われた著者・64歳の体験記。老化のぼやきと、骨身にしみた真実を明らかにする痛快エッセイ。