2017年6月17日の清竜人25*1 の解散ライヴは、「これ以上美しいアイドルの解散ライヴはない」と感じてしまうほどの幕引きでした。
総合演出を清竜人が務め、4時間に渡って、過去の楽曲すべてを歌ったステージ。「夢でも現実でもない」とされた清竜人25にしかできない幸福な終焉でした。
「一ヶ月も経って、お前は何を書いているんだ」という皆さんのお気持ちもわかります。要は、一ヶ月前の清竜人25の解散を思い出してしまうほど、それに比べて虚しい解散や「卒業」(脱退)の発表が続いているからなのです。
*1 清竜人25 … プロデューサー兼メンバーである清竜人とその妻である女子メンバー5名で構成される。 妻達とともに、一緒に歌い踊り、ハーレム状態でパフォーマンスを繰り広げる。(清竜人25公式サイトより抜粋)
最近、Stereo Tokyo*2 が事実上の解散をしたようです。「したようです」と伝聞形なのは、メンバーがブログで事実上の解散をファンに伝えているからです。しかし、運営(スタッフ)からの正式アナウンスは何もなく、活動休止状態のまま現在に至っています。
メディアは、所属事務所からオフィシャルな解散発表がなければ記事にはしにくいものです。その意味で、まるでなかったことにするかのように、何のアナウンスもしないのは、ある種の「発明」のような気もしました。
しかし、今こうして私が空気を読まずに記事に書いているように、メンバーの発信から異変を感じとって、所属事務所に問い合わせるメディアがあってもいいはずです。特にStereo Tokyoと付き合いが深かったメディアは。しかし、おそらく表面上は「正式なアナウンスがないから」というのを理由にして、実際には所属事務所(もちろん所属しているのはStereo Tokyoだけではありませんから)に配慮しているのだろうな……と感じます。
くだらねぇな。
誰にともなくそんな言葉を呟いてしまいそうです。Stereo Tokyoが以前と同じメンバーで復活することはもうないのだとしたら、メンバーたちの今後の人生が幸多いものになることを祈るしかありません。現状、何人が芸能の世界に残るのかもわかりませんし、終わり方が原因で芸能の世界に嫌気がさしたとしても、それは責められないことでしょう。
*2 Stereo Tokyo … EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)楽曲でパフォーマンスを行うアイドルユニット。ファンは「パリピ」と呼ばれ、各国の国旗やルミトンを振ったり、ミラーボールやビニールプールを持ち込んだり、独自の盛り上がりを見せていた。2016年11月から約1ヶ月間は「Sexy Tokyo」名義で活動。
さて、2017年7月15日、いくつかの再会がありました。新宿ロフトプラスワンで開催された「ミスiDカフェ 盂蘭盆会」*3 というイベントでのことです。
そのイベントの出演者として最後に発表されたのは、「かおりんた」と呼ばれる女の子でした。かつての私の推しです。彼女はアイドルシーンを約2年半前に去り、その後は表舞台に出ることは一切ありませんでした。
ここでは、その前後に関する詳細は省きます。ただ、ミスiD実行委員長の小林司さんが、「20代の女の子が表に出られない状態は良くない」という主旨の発言をしたことには深く賛同しました。過去の関係者に迷惑をかけないように配慮するなら、表に戻ってきても良いと思うのです。
その夜、Twitterで誰かにフォローされたという通知が来ました。誰かと見ると「かおりんた」。いきなりアカウントを作ったので驚きましたが、「かおりんたらしいな」と苦笑いしながら、インターネットに彼女がいる日常が久しぶりに戻ってきたことを喜びました。
特に芸能活動をするわけではなく、普通に働いている日常を伝えてくれるだけでも、音信が途絶えてしまうよりははるかに嬉しいものです。
一度表舞台を去った後、戻ってくる子もいれば、二度と戻ってこない子もいます。その経緯はさまざまな事情があるでしょう。ただ、Stereo Tokyoのメンバーに関しては、誰か近しい大人がケアしてほしいと思うのです。そういう大人が存在することを願ってやみません。
*3 ミスiD … 「新しい時代にふさわしいまだ見たことのない女の子」を探す、講談社主催の女の子オーディションプロジェクト。(ミスiD公式サイトより)
5年後アイドルはどうなるのか
5年。それはアイドルグループにとっては、かなり長い持続期間です。5年ももたずに終わるアイドルグループのなんと多いことか。ここから先の5年、アイドルシーン、そしてそれを見ている私たちはどうなっていくのでしょうか?