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自撮りIT女子 vs 格闘家「異種格闘技対談」

2017.08.16 公開 ポスト

第4試合

ぶらさがりで話を聞く記者は「やり逃げ」と一緒青木真也(総合格闘家)/りょかち

自撮り女子・りょかちの書籍『インカメ越しのネット世界』の出版を記念して、格闘家・青木真也との対談が実現しました。自撮りと格闘技という、まさに異種格闘技対談!?  聞き手に編集者・箕輪厚介を向かえ、2人の意外な共通点をあぶり出します!

りょかち 先日の格闘技の試合が終わった後の選手インタビューとか独白まで自分で記事にしてネットで流通されていたの、すっごく面白いなと思っていて。

箕輪 そう、その記事をお金にするみたいなこと青木さんはやってますよね。今まではサッカーでも格闘技でも試合で記者に囲まれてインタビューして、それがいろんな媒体で出て記者が儲かったり雑誌が儲かったりする。でも青木さんは試合をして、自分のnoteとか連載で書いちゃって、終わるみたいな。

青木 それでいいんです。大本営的な発表のインタビューは載るじゃないですか。それ以外の小さいやつは自分で書いた方がよくないですか?

りょかち 自分で書くのは、自分の思いを正確に伝えたいからですか?

箕輪 いや、青木さんは他人に利を与えるのが嫌なんでしょ?

青木 はい。フェアじゃないじゃんと思っちゃう。お前ら物乞いかよって思っちゃう。業界雑誌の記者に対しては、本当にそう思ってる。

りょかち それはその人たちが(青木さんの)話を聞くことで儲けてるから?

青木 いや、要はお前らぶら下がってるだけだろと思っちゃう。

箕輪 だからフェアじゃないってことですよね?

青木 囲み取材に来て書くとか、雑誌で最近何してますか?とか聞いて記事にして本にして売るとか。誰が得してるんだよって。お前たち何万部出てるんだよって。2、3000部だろって。

箕輪 行って来いじゃないだろってことですよね? それが例えば『Number』とかだったら青木さんのブランドも上がるけど、業界雑誌が単純に話を聞いてそのまま出すだけ。結局そいつらが小銭を稼いだだけで、青木真也は消費されただけみたいな。

青木 そう。だからそれがムカつくんだよ。

りょかち 消費された感覚…?

青木 やり逃げですよ。イッてないってことですよ。青木真也は。

箕輪 イッてないし。あっちだけ勝手にイッた。

青木 違う。エッチするのに飯も食わしてくれなかった。

りょかち ああ。わかりやすい! 美味しいところだけ持って行かれた感じかあ(笑)。

箕輪 だから青木さんはSNSで完結できるって強いですよね。要は自分が出した作品なり、試合なりを自分のSNSで話題にして、SNSでお金取って回収するみたいな。

青木 それ僕の場合なら試合する、そしてそのあとSNSとかネットをやるって回収方法なんです。選手によってはたとえば宇野薫とかは試合する、服売る、チケット売る、自分の道場をやるという感じ。それは人によって形が違っていいんです。要は、自分たちで座組を持ってないと弱いですよね。

りょかち 青木さんって本当にビジネスマンですね。

青木 イライラするんですよ。搾取されてるのが。

箕輪 青木さんが強いのは、ファイターとしても格闘家として強いのに、サロンもやってるし、フォロワーも多い。そしてフォロアー2万3000人には他の人とくらべて、アクティブな人が多いと思います。青木さんっていっぱいつぶやくしケンカするから、青木さんのことが好きか、大嫌いかのどちらかがフォロワーのはず。なので結構濃い人が2万3000人いるわけです。

いかようにでも、これからビジネスしやすいフォロワーがいるはずです。僕はこれからはフォロワーを持ってない人は、あらゆる職業でキツくなると思っていてます。それを見るとりょかちもフォロワーがいるから、それ会社員の仕事にもガンガン活きていきそうですよね。

りょかち ほんとありがたいですね。フォロワーがいるって、何か自分が発信したら誰かからリアクションがあるってことなので。自分は普段WEBディレクターとして一般向けにサービスを作っている人間なので、新しいサービスを試すにしても、誰よりもまとまった反応が早く返ってくるというのは大きな利点。一気にたくさんの人の意見を聞くことが出来る。

箕輪 壁打ちすることでまた宣伝にもなる。

りょかち それが今はぐるぐる回っていると思います。

箕輪 SNSを持ってない人とかこれからきついと思います。編集者にSNSの力がそこそこあったら、作った本も一気にバズると思います。著者だけがSNSで発信するより、ともに作った編集者がSNS力があってお互い発信すると熱の起こり方が違う。今後フォロワーを持ってる/持ってないが、あらゆる仕事において大事になると思います。

りょかち そう思います。とにかくソーシャルパワーは大事ですよね。私も人よりソーシャルパワーがあることで、新しい出会いやチャンスをいただくことが多いです、仕事でもプライベートでも。これからの時代、転職する時とか新しく仕事をはじめるときとか、どれだけその人にソーシャルパワーがあるかが一つの評価軸になっていくのではと思っています。もしかしたら格闘技のファイトマネーも、フォロワー数と連動してくる将来があり得るかもですよね?

青木 実際ある程度はそうなってますよね。

箕輪 ヒカキンが格闘技出たらめっちゃPV行くはずなのでファイトマネーすごいかもですね。

(つづく)

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青木真也 総合格闘家

1983年5月9日生まれ。静岡県出身。小学生の頃から柔道を始め、2002年に全日本ジュニア強化選手に選抜される。早稲田大学在学中に、柔道から総合格闘技に転身。大学卒業後に静岡県警に就職するが、2カ月で退職して再び総合格闘家に復帰。「DREAM」「ONE FC」で世界ライト級王者に輝く。

りょかち

1992年生まれ。京都府出身。神戸大学卒。学生時代より、ライターとして各種ウェブメディアで執筆。「自撮ラー」を名乗り、話題になる。新卒でIT企業に入社し、WEBサービスの企画開発・マーケティングに従事した後、独立。コラムのみならず、エッセイ・脚本・コピー制作も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。その他、幻冬舎、宣伝会議(アドタイ)などで連載。

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