「彼にね、もしもわたしが余命一年だったらどうする? って聞いてみたの」
と、彼女は言った。
「そしたら、できるだけ長く一緒にいる、って彼は言ってくれたんだ」
恋をしていると、意味のない質問を相手にぶつけてしまうものだ。
もしもを尋ねて、もしもの答えに一喜一憂する。
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愛の病
恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。