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明日クビになっても大丈夫!

2017.10.04 公開 ポスト

人は幸せになるために生きているヨッピー

「インターネットで一番数字を持っているライター」と呼ばれるヨッピーさん初の本『明日クビになっても大丈夫!』が発売になりました。爆笑しつつも大共感、そして仕事について改めて考え直すきっかけとなる本書の試し読みを少しずつ掲載していきます。第三回は、人はただ仕事をするために生きてるわけじゃない、楽しむために生きてるんだ!というヨッピー節が堪能できる内容です。

*   *   *

「幸せってなんだろう」と考えた事がある。美味しいものを食べる事なのか、それとも旅行に行く事なのか。高い服を着る事かもしれない。でも、その時の僕が出した結論は「笑っている事」だった。そりゃそうだ。みんな笑ってる時は誰しもが幸せだろうと思うからだ。笑いながら「いやー、不幸で不幸で」みたいな事言う人がいたら完全に頭がやられてる。つまりは「幸せになる」という事は「よく笑う」という事とイコールなのかな、と今でも思うわけで、じゃあ、どうしたらたくさん笑えるようになるか。結局のところは「人」なんじゃないか。

 想像してみて欲しいんだけど、例えばあんまり好きじゃない、つまんない人と一緒に高い料理、伊勢海老やフグちりなんかを食べるのと、自分が大好きな、楽しい人達と安い、学生向けの居酒屋で食べるのと、どっちが楽しいのかっていう話だ。もちろん楽しいのは後者だ。これに異論を唱える人はあんまりいないんじゃないかと思う。

 結局、「何を食べるか」よりも「誰と食べるか」の方が一層重要で、それは別に食べ物じゃなくたってだいたいの事柄においてそうだ。つまんない人と一緒にハワイに行くより、楽しい人達と箱根に行く方がきっと楽しいだろう。「ワガママな和田アキ子とハワイ」「優しい石原さとみと箱根」、結論は言うまでもないわけで結局は人なのである。つまり、僕は楽しい人生を過ごすために、面白い人達と一緒にいる必要があると思ったのだ。そして、その環境を僕に与えてくれたのがオモコロだった。

 そりゃあ、お金も儲からないのに、でもなんかバカな事をやりたいと思って一生懸命に無駄な作業を続けている連中が集まって出来たのがオモコロだ。面白くないわけがない。

 例えば以前、オモコロのみんなで河口湖のほとりに「合宿」と銘打って30人やそこらでコテージを借り切って1泊2日の旅行に行った。でも、やっぱりオモコロのみんなで行くのだから「普通にはしたくない」という思いがあるわけで、そこでオモコロを運営する株式会社バーグハンバーグバーグの社長であるシモダテツヤに「なんかやろうぜ」と僕がこっそり持ち掛け、その席上でオモコロのライターの一人である「セブ山」の服を全部燃やすというドッキリを仕掛ける事になった。

 当日、セブ山が大浴場に行っているスキに、セブ山が脱いだ服を入れたカゴからTシャツにジャケット、スニーカーからパンツに至るまでそっくりそのまま拝借し、ZippoのオイルをかけてBBQ用のコンロで盛大に燃やしたのである。流石にそのまま全裸で過ごさせるのは可哀想なので、フィギュアスケート用のフリフリの衣装と、これまたフィギュアスケート用のスケート靴をカゴに入れておいた。ちなみにその衣装もスケート靴もけっこう高くて、合計すると8万円かかった。僕とシモダテツヤで割り勘にしたのだけど。

 お風呂から上がったセブ山は最初こそ「あれ? 僕の服どこですか?」と騒ぎ立てていたのですが、その様子を見て笑う僕達を見てすべてを悟り、おとなしくフィギュアスケートの衣装に袖を通し、燃やされる自分の服を大騒ぎしながら眺めたあと、結局1泊2日の合宿をずっとそのままの恰好で過ごし通したのだ。

こんな話をしたところで普通にパワハラだし、普通の社会では許されない事はわかっているし、外部に出したら炎上するだろうな、と思って記事にもしなかったんだけど、それでもオモコロの人達はそれを「よし」とする空気を持っていて、燃やされた張本人であるセブ山も「おいしい」と思ったのかそのあとずっとフィギュアスケート姿で寒い動物園内を徘はい徊かいするという荒あら業わざに出て僕らの期待に応えてくれたのだ。

 以前いた会社では先輩のちょっとした悪口をプリントアウトしただけで目の玉が飛び出るくらいに怒られたのに、オモコロでは友人の服を全部燃やしてもみんなゲラゲラ笑っているのである。実際、その時は「今年一番笑った」などと言ってる人がたくさんいたし。何より僕が一番笑ってたのではないだろうか。そういう場所を提供し続けてくれたのがオモコロなのだ。言わば、僕がオモコロという場所を借りるために、原稿という場所代を払っているようなものだったのかもしれない。

 

関連書籍

ヨッピー『明日クビになっても大丈夫!』

商社マンを辞めて好き放題してるのに、 サラリーマン時代の何倍もの年収を稼ぐようになった WEBライター・ヨッピーの ストレスフリーな生き方! いまを生きながら楽しく稼げ! 「現役の千葉市長とゲーム対決をする」「AV女優と童貞を合コンさせる」「24時間テレビの100kmマラソンが本当に大変なのか試す」「大阪でひたすらたこ焼きを食べる」などの面白記事をネットで発信し続けているWEBライター・ヨッピー。 好き放題しながら楽しく稼いでいる彼による、 会社に寄りかからずに生き延びる方法。 ・新卒で入った会社の仕事が死ぬほどつまらなかった話 ・個人のやりがいがないほうが、組織がまわるという不幸 ・日本の大企業はなぜダサいのか ・会社を辞めてもいい3つの条件 ・好きで仕方がないことを仕事にしたほうが断然強い ・「好きなものが見つからない」という人は、単にまだ気付いていないだけ ・僕の収入に関する本当の話 ・ライバルに勝つための「ちょい足し」のススメ ・自分にとっての「神様」は誰なのか問題 ・アイデアは見つけようと思ったら見つけられる ・六本木の会員制バーには行くな ・とりあえず水風呂に入ろう  など。

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明日クビになっても大丈夫!

「ウェブで一番数字を持っているライター」と呼ばれているヨッピーさん、初の書籍『明日クビになっても大丈夫!』が発売になりました!面白いのに超マジメで使えるビジネス書になっています。発売になったばかりの本書から、少しずつですが試し読みを掲載していきたいと思います。

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ヨッピー

「インターネットで一番数字を持っているライター」と呼ばれる。関西学院大学を卒業後、大手商社の会社員を7年間勤めるも 転勤の辞令をきっかけに退社。以来「オモコロ」をはじめとしたWEB媒体でバズ記事を量産。下ネタから身体を張った面白記事、 最近では企業の広告案件や不正に対する追及記事なども書く。 ツイッター @yoppymodel ブログ http://yoppymodel.hatenablog.com/ フェイスブック https://m.facebook.com/yoppymodel

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