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明日クビになっても大丈夫!

2017.11.06 公開 ポスト

趣味を「生産型」に換えるには、
アウトプットをし続けることが何より大事ヨッピー

「インターネットで一番数字を持っているライター」と呼ばれるヨッピーさん初の本『明日クビになっても大丈夫!』が発売になりました。爆笑しつつも大共感、そして仕事について改めて考え直すきっかけとなる本書の試し読みを少しずつ掲載していきます。第八回は、自分の趣味をどうやって「生産型」にしていくか、その極意です。

*   *   *

さて、そうやっていろんなものにチャレンジしてみて、自分で「これだ!」と思える趣味を見つける事が出来たとする。ここで僕が勝手に定義づけた二つの趣味について書こうと思う。大雑把に分けて「生産する趣味」と「消費する趣味」だ。要するに「その趣味を通じてお金が稼げるようになる可能性がある、もしくは新しい人と知り合う可能性があるもの」がつまり「生産する趣味」で、逆に「その趣味を通じてお金が稼げるようになる可能性がなく、新しい人と知り合う可能性もないもの」が「消費する趣味」となる。

 例えば僕が風俗に行くのが異常に好きだったとして、いろんなファッションヘルスなんかに突撃してテカテカした、満足げな顔で帰るだけならそれは単純に「消費する趣味」になる。だって、僕が風俗に通いまくったところで新しい人と知り合ったりお金を稼げたりする可能性はゼロに近いからだ。もちろん僕を接客してくれた女性と新しく知り合っているのかもしれないけど、そんなものは「風俗嬢と客」の関係でしかないし、仮に連絡先を交換したとしてもたぶん借金を申し込まれる。「母親が病気で……」「弟の学費が……」なんて言われて100万円の借金を申し込まれるし、貸したらすぐにブロックされて連絡が取れなくなる。そしてその借りた女性は歌舞伎町のホストクラブに通う。だからそんなものは「消費する趣味」でしかない。

 けれども、仮に僕がせっせと風俗に通いつつ、その行程をブログに書き起こしたり、お気に入りのお店なんかについてレポートしたり、「地雷嬢の見分けかた」「パネマジの見分けかた」みたいな記事をせっせと書いたら、それによってブログの広告収入が得られるようになるかもしれないし、「仙台のピンサロマスター」とか「名古屋のヘルス番長」とかそういう同好の士と知り合えるかもしれない。

 こうなると「消費型」が「生産型」に変わった、と言える。ここまで書いて、「いや、別に仙台のピンサロマスターとは知り合いたいと思わないな……」と思ったし、なんなら風俗で例えた事自体がだいぶ失敗している気がするので今度は映画で例えてみたい。

 例えば貴方が映画を見るのが好きだとして、TSUTAYAで借りてきた新作の映画を見たとしよう。そのまま「あー面白かった」で済ませればそれは「消費する趣味」になる。だって、多くの場合それで誰とも知り合わないしお金が稼げる可能性もないからだ。これは別に映画館に行っても同じだ。料金はきっちり取られるけど、それによってあなたに何かしらの出会いがあるわけでもない。「でもナンパされるかもしれないし」みたいな反論はあるかもしれないけど、そのナンパは「映画を見る」という趣旨とはまるで違う文脈によるものなので、それはまた別の話だ。

 でも、もし貴方が見た映画の感想やレビュー、採点をブログに毎回アップしたらどうか。ひょっとしたらそのブログに人気が出て広告を貼りつけることでお金が稼げるようになるかもしれないし、同じような趣味を持った人がコンタクトを取ってくるかもしれない。そうなるとこれが「生産する趣味」に変わる。他にも「映画鑑賞サークル」なんかを作ってもいいかもしれない。新作映画を、みんなで見に行ってそのあとレストランで感想を言うだけのサークルだとしても、それによって当然新しい出会いはあるはずだ。

「漫画を描くのが好き」という人も、ノートに漫画を描いて満足しているだけなら「消費する趣味」だけど、それをTwitterやブログに載せれば「生産する趣味」に変わる。僕の銭湯好きだって、前述した通り銭湯に行ったレポートをブログでマメに書けば同好の士が集まったりいくばくかのお金になるかもしれない。ゲームが好きならゲームの実況動画をYouTubeにアップすれば人気が出るかもしれない。

 大事なのは消費して満足して終わり、ではなく、何かしらの「アウトプット」を世に対して続ける事である。

 僕が最初に手をつけた「生産する趣味」はつまり、インターネットに日記を書いて公開する事だ。当時19歳で大学2年の頃だと思う。それまではゲームセンターでゲームをするとか、賭け麻雀をやったりパチンコ屋に行ったりで、結論から言えば大学にもロクに行かない、完全無欠のクズ学生であって、「生産」とはほど遠い趣味、非生産的な趣味くらいしかなかった僕が、インターネットに出会い、世に対して文章を公開する事で「生産することの楽しさ」みたいなものを知るのである。極右を自称して「天皇陛下バンザイ!」みたいなひどい日記ばっかり書いていたのだけど、今、僕がライターとして生計を立てていられるのも、すべての根底にはこの体験があるからだ。お恥ずかしい話だけど、当時書いていた、今で言うところのブログは今でも現存しているので、興味のある人は「オレイズム」という単語で検索をかけてみるといい。「バイト先の店長がむかつくから空想上で惨殺する日記」とかそんなひどい日記しか出てこないけど。

 そんなふうにして皆さんも手持ちの趣味を「生産型」に変えていって欲しいのだ。趣味をただの自己満足で終わらせるのではなく、もう一度言うけど他人に対してアウトプットするのが何よりも大事なのである。とにかく、発信しなければいけない。何せインターネットがあるのだ。誰でも手軽にアウトプットまで持っていける、この便利なツールを活用しない手はない。インプットより、アウトプットの方が何倍も大事なのである。それは最初は下手でも全然構わない。写真も下手だし、文章も下手だし、ユーモアもない、なんて人もいるかもしれないけど、アウトプットを続けていく内にどんどん上手くなるのは当たり前の話だ。もちろん意図的に人を傷つけるとかあたり構わずケンカを吹っ掛ける、なんてのはダメだけど、下手は下手くそなりにやっていく事で徐々に洗練されていくのは間違いない。最初からホームラン打ちまくる野球少年がいるのか? っていう話である。消費型の趣味を生産型に変えよう。

関連書籍

ヨッピー『明日クビになっても大丈夫!』

商社マンを辞めて好き放題してるのに、 サラリーマン時代の何倍もの年収を稼ぐようになった WEBライター・ヨッピーの ストレスフリーな生き方! いまを生きながら楽しく稼げ! 「現役の千葉市長とゲーム対決をする」「AV女優と童貞を合コンさせる」「24時間テレビの100kmマラソンが本当に大変なのか試す」「大阪でひたすらたこ焼きを食べる」などの面白記事をネットで発信し続けているWEBライター・ヨッピー。 好き放題しながら楽しく稼いでいる彼による、 会社に寄りかからずに生き延びる方法。 ・新卒で入った会社の仕事が死ぬほどつまらなかった話 ・個人のやりがいがないほうが、組織がまわるという不幸 ・日本の大企業はなぜダサいのか ・会社を辞めてもいい3つの条件 ・好きで仕方がないことを仕事にしたほうが断然強い ・「好きなものが見つからない」という人は、単にまだ気付いていないだけ ・僕の収入に関する本当の話 ・ライバルに勝つための「ちょい足し」のススメ ・自分にとっての「神様」は誰なのか問題 ・アイデアは見つけようと思ったら見つけられる ・六本木の会員制バーには行くな ・とりあえず水風呂に入ろう  など。

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明日クビになっても大丈夫!

「ウェブで一番数字を持っているライター」と呼ばれているヨッピーさん、初の書籍『明日クビになっても大丈夫!』が発売になりました!面白いのに超マジメで使えるビジネス書になっています。発売になったばかりの本書から、少しずつですが試し読みを掲載していきたいと思います。

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ヨッピー

「インターネットで一番数字を持っているライター」と呼ばれる。関西学院大学を卒業後、大手商社の会社員を7年間勤めるも 転勤の辞令をきっかけに退社。以来「オモコロ」をはじめとしたWEB媒体でバズ記事を量産。下ネタから身体を張った面白記事、 最近では企業の広告案件や不正に対する追及記事なども書く。 ツイッター @yoppymodel ブログ http://yoppymodel.hatenablog.com/ フェイスブック https://m.facebook.com/yoppymodel

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