ロザン菅さんの『身の丈にあった勉強法』を発売前に読んで「感想文を送ろう」企画!絶賛、こちらでご紹介させていただいています!
かつて京大を目指したが落ちてしまった経験と、そのときの気持ちを、赤裸々に書いてくださったHさん。自分の失敗、そこからの気づきをもとに、「これがよかったのだ」と気づくまでの道のりは、胸を打ちます。
最後の一文には、震えました。
勉強は「やらされる」義務などではなくて、「自らやる行為」、選択肢を増やし、“世界を広げるチャンス”そのものなのだ。
この一冊から、これを導き出したHさんは素晴らしい人物です!
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【 H 】さんから届いた感想文
すべてを変えてしまうような出会い、というものがある。
こうして菅さんの著書を真っ先に読んで、感想文を書いているのは、不思議な感じがする。自分がロザンのおふたりのことを知ってまだ、半年も経っていないのだから。
今年の夏、たまたまTVで見かけた『ロザン』というお笑いコンビに興味を持った。高学歴で、1人は京都大学出身。どういう人達なのだろう?そういえば本を出していたのだっけ。と、軽い気持ちで菅さんの過去の著作を読み、気付けば何度もライブに足を運ぶまでになっていた。菅さんの新刊もわくわくして待っていたし、わりと日々がロザンを中心に回っており、もはや立派なファンである。
だが、自分がこんな風に出会いにすべてを変えられてしまったのは、じつは人生で2度目なのだ。
高校3年生の春、部活を引退し、進路をどうしようかぼんやり悩んでいた自分は、とりあえず入ってみた高校の自習室で、勉強するでもなく本棚を眺めていた。
たまたま手に取った色んな大学の紹介本を眺めていると、ほぼ全ての大学がこき下ろされているのに、そこの学生だけは、“純粋培養された変人たち”という、なぜか魅力的にも取れる書き方をされていた。その大学こそ、京都大学だった。
一応、年に何人かの京大合格者を輩出する高校にはいたものの、部活一筋で底辺の成績だった自分には教師の風当たりも冷たく、なぜだかはなから浪人するつもりで、その年の受験を舐めてかかり、結果浪人した。
そして、これまた菅さんが通ったのと同じ某予備校で同じクラスになった友人は、じっさい賢かった。成績を開示しあう事もなかったから、皆はこちらのことも、そこそこ賢いと思っていた。高校のクラスの延長のように和気あいあいとしていて、明るく、見た目もいい子達で、ガリ勉タイプというのではない、なのに頭がいいんだと、あの時自分は完全に「身の丈にあわない」のにもかかわらす、京都大学を目指していていることで賢くなった錯覚に陥り、そぐわないコミュニティで選民意識に酔っていたのだった。
結局実力以上のハイレベルな授業を受けたため苦手科目の成績はまったく伸びず、がたがたのまま本番を迎え、あたりまえのように、落ちた。
その時の自分は盲目で、京大以外を大学とみなしていなかったが、周りの慰めと、さすがにやりきった感覚から、未練たらたらではあったものの滑り止めで受けた大学に進学することにした。
菅さんは、「身の丈にあった生き方=いちばん得な生き方」、だという。実際、背伸びし、他人に対して変なプライドを持っていた頃よりも、文系で話の合う友人に囲まれ、自分のレベルに合った講義を受けることのできた大学生活は楽しかった。そして今、本書を読んでやっと、あの時選んだ道を、この道を選んだ自分自身を肯定することができる。それは非常に「身の丈にあった」選択だったのだ。
身の丈に合った生き方を選ぶ、ということは、何かを諦める、ということと同義であると、自分は思う。そして、何かを諦める、ということは何かを選び取る、ということでもあるのだ。
菅さんが「高学歴の方の相方の味方」をするのは、それだけ「頑張っている姿」を見ているからだと言う。「泥で真っ黒になったユニフォーム」はかっこ良くて、「文字で真っ黒になったノート」はかっこ悪いのか?「甲子園に行った」と言えるのと同じように、勉強を頑張った人が結果、「東大・京大に行った」と言えるようになればいいな、と。
なんて凄いことを言うのだろう、と思った。
そんなの、ずっと勉強を頑張ってきた人間が、一番欲しい言葉じゃないか。
受験期に、計算や暗記に使った裏紙を、うず高く机の上に積み重ねていたのを思い出す。そうだ、自分だって何もしてこなかったわけではないのだ。
宇治原さんからすれば“まあまあ”の大学かもしれないが、自分も、頑張って勉強したことを誇ってもいいだろうか?
菅さん、素敵な本を書いてくれて、ありがとうございます。
これが、京大出身の宇治原さんがいるロザンに興味を持ち、本書を読むことになった上での、心からの感想である。
最後に内容についても触れておく。
本書では、“難しいことを徹底的に平易に書く”試みがなされている。
勉強の仕方にわからない人たちが悩む点を、菅さんは、あくまでも“わからない”側に立って、噛み砕いて説明してくれるのだ。
と同時に、“どこがわからないのかがわからない”側である宇治原さんの考え方も書かれているので、“どの偏差値”の人が読んでも楽しめる、憎い仕様になっている。
たとえば独自の読書感想文の書き方のコツとして、「視点をずらす」という方法が示される。要は、よくある一般論とは異なる感想を打ち出してみる、ということなのだが、菅さんが例に挙げられている、“実は鬼にとっては桃太郎が悪なのではないか?”といった発想などは、やわらかい文体で書かれているが、芥川龍之介の『桃太郎』そのもので、震えが来てしまう。
実際に読んで楽しんで頂きたいので詳しくは書かないが、大いに笑い、また頷ける内容で、勉強以外の人生論も非常にためになることを保証する。なぜならそこには、勉強でも仕事でも実際に「結果」を出しているふたりの思想があるからだ。
勿論、芸人になるという「結果」だけを目指すなら学歴など必要なかったはずだ。しかし、それまでの勉強で身についた「身の丈にあった勉強法」、そして手にした「高学歴」をふたりだけの売りに変えてしまったのが、ロザンというコンビなのである。そう、勉強は「やらされる」義務などではなくて、「自らやる行為」、選択肢を増やし、“世界を広げるチャンス”そのものなのだ。
身の丈にあった勉強法
「正しい勉強方」を知らないと、人生で損をする!
ロザン菅が、高性能勉強ロボ・宇治原を観察し続けて確信した”究極の学習術”を、一冊の本にまとめました。
そのタイトルは『身の丈にあった勉強法』。
これまでの常識が覆る& 明日からでもすぐチャレンジしたくなる勉強法って、いったい――!?
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