みなさん、こんにちは。2014年2月から2015年4月まで、第55次南極地域観測隊のメンバーとして「南極調理隊タテヤの越冬日記」を連載させていただいた竪谷博です。
15年3月に帰国した後は、「西荻窪じんから」というお店をオープン。最初はたったひとりからのスタートでしたが、良きお客様とスタッフに恵まれ、55次のメンバーほか南極仲間もたびたび集まってくれ、忙しくも充実した毎日を送っていました。
送っていたのですが……血が騒ぐんですね。昭和基地が呼ぶんです、「もう一度、戻ってこいよ」と。そこで47歳にして再び一念発起。第61次南極観測隊に志願して選抜をクリアし、戻ってきました、南極の大地に。
僕たちは日々どんな仕事をしているのか、何を食べているのか。南極はいったいどんなところなのか。昭和基地での日々をふたたびレポートしていきます。
初回となる今回は、南極に向かう前のお話から。観測隊の候補者になると、「冬期総合訓練」、通称・冬訓練に参加します。これは南極でサバイバルするための訓練でありテストであり、また、ハードな訓練を通して仲間の団結力を高めるとても大事な機会です。
場所は、長野県の乗鞍高原。では始めましょう!
2019年2月下旬。国立極地研究所がある立川から観測隊貸し切りバスで乗鞍へ到着。
お世話になる宿です。
まずは集合写真。前列黄色いヤッケを着ているのが、61次隊の青木茂隊長です。
初日は自己紹介のあと、訓練の内容、安全講習等の講義を受けます。
2日目からは野外訓練が始まります。各自スノーシューを持ってルート工作に出かけます。
準備が出来次第出発です。
ロッジからは訓練場まで徒歩で移動します。天気に恵まれ、汗ばむくらいでした。
ルート工作訓練の場所は、夏の間は牧場になっているそうです。南極昭和基地では、基地から離れてしまえばあたり一面海氷しか見えないため、目的地に向けて安全に移動できるための目印を作っていく「ルート工作」という作業が不可欠です。ここでは、そのための訓練を行います。
いったんお昼休憩。
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料理人タテヤ、再び南極へ。第61次南極観測隊・調理担当タテヤが、昭和基地での日々をレポートします。
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