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アルパカ通信 幻冬舎部

2021.11.27 公開 ポスト

第2回 湊かなえ『残照の頂 続・山女日記』/久本雅美『みんな、本当はおひとりさま』

湊かなえさんの『残照の頂』は、一歩踏み出す力と立ち止まる勇気、どちらも大切だと教えてくれたアルパカ内田(ブックジャーナリスト)/コグマ部長

幻冬舎営業部 コグマ部長からオススメ返し
久本雅美『みんな、本当はおひとりさま

独身でも、既婚でも、子供がいてもいなくても、人生を切り拓けるのは自分だけ!「おひとりさま」のベテランが贈る、明るく生きる82のヒント。“未婚のプロ”ジェーン・スー、“大人婚の先輩”高橋ひとみとの対談つき。

『残照の頂 続・山女日記』に続いて、これも女性が主人公。小説ではなくエッセイだ。著者はタレントの久本雅美。本作では「おひとりさま」を面白おかしく生きるヒントを明かしている。

とにかく「ひとり」の毎日。好きな時間に起きて、好きな時に好きなものを食べる。毎夜ノーパンで寝て、休みの日は好きな韓流ドラマを一日中ダラダラ観るそうだが、もちろん何も問題ない。ふむふむ、なんだかうらやましい~。でも、その一方で何やら不便なこともあるそうだ。握力がなくワインのコルクを開けられない、背中が痛くてもシップを貼れず、床に置いたシップの上に転がって自分で貼る……。と、まあこれらはごく一例で、本書を開くとどのページにも笑いと「おひとりさま」暮らしのあるあるがふんだんにまぶされている。

今年63歳、長年にわたりエンタメ界の第一線で笑いを振りまいてきた。彼女の笑いはだれかを貶めるものではなく、みんなが楽しめる笑いだ。周囲を笑わせて自分も幸せになる。何度も笑いながら本書を閉じたとき、久本さんのぬくもりに読者は触れる。そしてまた明日から頑張ろうと思える。この本、「おひとりさま」だけに読ませるのはもったいないぞ!

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アルパカ通信 幻冬舎部

元カリスマ書店員で、POP職人でもある、ブックジャーナリストのアルパカ内田さんが、幻冬舎の新刊の中から、「ぜひ売りたい!」作品をピックアップ。
書評とともに、自作の手描きPOPも公開。

幻冬舎営業部のコグマ部長からの「オススメ返し」もお楽しみください!

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アルパカ内田 ブックジャーナリスト

内田剛(うちだたけし)。ブックジャーナリスト。約30年の書店勤務を経て2020年2月よりフリーランスに。NPO法人本屋大賞実行委員理事で創立メンバーのひとり。文芸書をメインに各種媒体でのレビュー、学校や図書館でのPOP講習会などを行なっている。これまでに作成したPOPは6000枚以上で著書に『POP王の本!』『全国学校図書館POPコンテスト公式本 オススメ本POPの作り方(全2巻)』あり。無類のアルパカ好き。
Twitter @office_alpaka

コグマ部長

太田和美(おおたかずみ)。幻冬舎営業本部で販売促進を担当。本はミステリからノンフィクションまでノンジャンルで読みまくる。アルパカ内田(内田剛)さんとは同学年。巨人ファン。
Twitter @kogumabuchou

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