幻冬舎営業部 コグマ部長からオススメ返し
久本雅美『みんな、本当はおひとりさま』
『残照の頂 続・山女日記』に続いて、これも女性が主人公。小説ではなくエッセイだ。著者はタレントの久本雅美。本作では「おひとりさま」を面白おかしく生きるヒントを明かしている。
とにかく「ひとり」の毎日。好きな時間に起きて、好きな時に好きなものを食べる。毎夜ノーパンで寝て、休みの日は好きな韓流ドラマを一日中ダラダラ観るそうだが、もちろん何も問題ない。ふむふむ、なんだかうらやましい~。でも、その一方で何やら不便なこともあるそうだ。握力がなくワインのコルクを開けられない、背中が痛くてもシップを貼れず、床に置いたシップの上に転がって自分で貼る……。と、まあこれらはごく一例で、本書を開くとどのページにも笑いと「おひとりさま」暮らしのあるあるがふんだんにまぶされている。
今年63歳、長年にわたりエンタメ界の第一線で笑いを振りまいてきた。彼女の笑いはだれかを貶めるものではなく、みんなが楽しめる笑いだ。周囲を笑わせて自分も幸せになる。何度も笑いながら本書を閉じたとき、久本さんのぬくもりに読者は触れる。そしてまた明日から頑張ろうと思える。この本、「おひとりさま」だけに読ませるのはもったいないぞ!
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アルパカ通信 幻冬舎部
元カリスマ書店員で、POP職人でもある、ブックジャーナリストのアルパカ内田さんが、幻冬舎の新刊の中から、「ぜひ売りたい!」作品をピックアップ。
書評とともに、自作の手描きPOPも公開。
幻冬舎営業部のコグマ部長からの「オススメ返し」もお楽しみください!
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