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新宿・歌舞伎町

2022.05.25 公開 ポスト

「『夜王』を終えて10年。もう一度ホストを書きたいと私に思わせたのが手塚マキです」倉科遼による最後の漫画原作連載スタート幻冬舎編集部

『女帝』によってネオン漫画という新ジャンルを開拓した漫画原作者の倉科遼氏が、元ナンバーワンホストで現在は新宿・歌舞伎町でホストクラブ、美容室など二十数店舗を展開する「Smappa!Group」の会長、手塚マキ氏をモデルにした「夜を生きる 歌舞伎町ホスト・手塚マキ物語」(画:柳葉あきら)の漫画連載をスタートします。

手塚マキ氏

原作は、手塚氏の著書『新宿・歌舞伎町 人はなぜ〈夜の街〉を求めるのか』(幻冬舎新書/2020年発売)。第一話は、『小説幻冬』6月号(5月27日発売)に掲載され、以後、同誌で毎号続きます。

「『夜王』を終えて10年。もう一度ホストを書きたいと私に思わせたのが手塚マキです」

そう話す倉科氏が、手塚氏を知ったきっかけは、書店でたまたまに手に取った新書『新宿・歌舞伎町』でした。すぐに読み、「こんなホストだったら会いたい」と感動し、手塚氏に連絡したといいます。

倉科氏が、「漫画原作者としての最後の仕事」であり、「ネオン漫画の集大成」だと位置づける本作は、今秋には同氏プロデュースで舞台化も決定しています。

 

◆倉科遼(くらしな・りょう)
1950年栃木県生まれ。1971年、漫画家・司敬としてバンカラ物を中心としたヒット作品を数多く輩出し、特に『野望の群れ』は全28巻のロングヒットを記録。後に原作者に転身し、倉科遼名義で『夜王』『嬢王』『女帝』など青年誌を中心に数多くの漫画原作を手がけ、ドラマ化もされる。漫画界に "ネオン街モノ"という新ジャンルを開拓した先駆者。

◆手塚マキ(てづか・まき) 
歌舞伎町でホストクラブ、BAR、飲食店、美容室など20数軒を構える「Smappa! Group」の会長。1977年、埼玉県生まれ。歌舞伎町商店街振興組合常任理事。JSA認定ソムリエ。96年から歌舞伎町で働き始め、ナンバーワンホストを経て、独立。ホストのボランティア団体「夜鳥の界」を仲間と立ち上げ、深夜の街頭清掃活動をおこなう一方、NPO法人グリーンバードでも理事を務める。2017年には歌舞伎町初の書店「歌舞伎町ブックセンター」をオープンし、話題に。2018年12月には接客業で培った“おもてなし”精神を軸に介護事業もスタート。近著に、『新宿 歌舞伎町 人はなぜ〈夜の街〉を求めるのか 』(幻冬舎新書)がある。

◆柳葉あきら(やなぎは・あきら)
出版社勤務などを経て1998年『upsetぼ~いず』(毎日コミュニケーションズ〈現・マイナビ〉)でデビュー。おもな作品は「銀の鼓動」(講談社)、「外道棋記」(原作・団鬼六 集英社)、「骨董屋とうへんボク」(原作・赤石勝市 集出版)「笑え、ゼッフィーロ」(マイナビ)、「アップセットボーイズ」(筑摩書房)、 「Don‘t Cry,Zeffiro」『(ねこまど舎 英語版)、「Découvrir Tokyo en manga」(Petit à Petit フランス)など。近年は漫画教育にも打ち込み、日本、フランスの漫画専門学校、大学などで教鞭を執っている。

関連書籍

手塚マキ『新宿・歌舞伎町 人はなぜ<夜の街>を求めるのか』

戦後、新宿駅周辺の闇市からあぶれた人々を受け止めた歌舞伎町は、アジア最大の歓楽街へと発展した。黒服のホストやしつこい客引きが跋扈し、あやしい風俗店が並ぶ不夜城は、コロナ禍では感染の震源地として攻撃の対象となった。 しかし、この街ほど、懐の深い場所はない。職業も年齢も国籍も問わず、お金がない人も、居場所がない人も、誰の、どんな過去もすべて受け入れるのだ。 19歳でホストとして飛び込んで以来、カリスマホスト、経営者として23年間歌舞伎町で生きる著者が<夜の街>の倫理と醍醐味を明かす。

倉科遼/柳葉あきら『夜を生きる 歌舞伎町・ホスト手塚マキ物語』

〈夜の街〉と〈ホストの人生〉を変え続ける男。 新宿・歌舞伎町の元ナンバーワンホスト名物経営者の生きざまをネオン劇画の巨匠がマンガ化&舞台化 軽い気持ちで新宿・歌舞伎町のホストクラブで働くことにした19歳、大学一年生の手塚マキ。優等生人生では見ることのなかった世界。刺激的な毎日。とはいえ、いつかは就職して、まっとうな社会人になるつもりだった。なのに、ナンバーワンになった自負と虚栄心によって起こした事件で歌舞伎町にとどまることになってしまう――。挫折も、孤独も、欲望も、人間のすべてを飲み込む、新宿・歌舞伎町で生き続けるということ。「『夜王』を終えて10年。もう一度ホストを書きたいと私に思わせたのが手塚マキです」と倉科遼氏に言わしめた、稀有な夜の街の住人、手塚マキの生きざまをマンガ化。2022年11月17日〜27日は新宿シアターモリエールにて本作を舞台化する。

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