『バチェラー・ジャパン』の「男女逆転バージョン」として話題になった、婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』。その初代ヒロインを務めたのが、モデルの福田萌子さんです。初の著書『「なりたい自分」になるシンプルなルール』では、福田さんがみずからの経験から生み出した「なりたい自分」になるためのルールを公開。いくつかご紹介しますので、みなさんもぜひ実践してみてください!
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自分で自分を縛っていないか
私たちの暮らしのなかには、日常の小さいことから人生にかかわる大きなものごとまで、「こうすべき」「こうあるべき」「これをしなきゃ」がたくさんあります。
常識ある社会人と思われるために、職場にはダークな色のスーツを着ていくべき。
出かけるときには完璧にメイクをしなきゃ。
ダイエットをして、あと5キロ痩せなきゃ。
嫌われないために、本当は行きたくなくても、職場の同僚や友だちから食事に誘われたら応じなきゃ。
インスタ映えする写真を撮るために、おしゃれなスイーツのお店に行かなきゃ。
30歳までに恋人を見つけて、結婚して子どもを持つべき。
夫なら、妻なら、母親ならこうあるべき――。
ときには、「こうすべき」「こうあるべき」の上に、「女性なら」「女性だから」という言葉がつくこともあります。
女性ならお料理が上手でなきゃ。女性は、自分の意見を言わず笑って、控えめでいるべき。女性だから母性愛があって当然、などなど。
男性であっても女性であっても、あるいはLGBTQ+であっても、人はすべて同等であるはず。本来、ものごとに「男だから」「女だから」といった区別はないはずなのに、社会の同調圧力に押されて、私たちは自分を「こうすべき」という窮屈な枠に押し込めてしまいがちです。
もちろん誰でも、生きていくためにどうしてもやらなくてはいけないことはあると思います。でも、そうではなく、自分で自分を縛って「こうしなければ」と思い込んでいることも、けっこうあるのではないでしょうか。
あまりにも「これをしなきゃ」「こうすべき」でがんじがらめになると、自分はなにをやりたいのか、なにが好きなのかがわからなくなってしまいます。そんな状態が長く続くと、だんだん息苦しくなり、ときには生きているのがつらくなります。
そうならないためには、一度、自分が「これをしなきゃ」「こうすべき」と思っていることを洗い出してみるのはどうでしょう。
そのうえで、どうしても必要な「べき」は、自分なりにこなす方法を見つけ、それ以外はいったん手放して、「こうしたい」「これが好き」を優先してみるのです。
私も「こうあるべき」に縛られていた
私が、自分は「こうあるべき」に縛られていると気づいたのは、20代後半でした。
当時モデルは、「ガリガリに痩せているべき」「肌は真っ白であるべき」とされていた時代。お仕事を始めた当初から、事務所から「食べちゃダメ」「筋肉がつくから運動は禁止」「太陽の光を浴びてはダメ」と言われていました。
私もそれらを頭から信じ込んでいたので、事務所に行くたびに服を脱いで体重を測り、100グラムの差に一喜一憂。言われるままに食べる量を減らし、運動をシャットアウトしていました。
また、「我を出すと面倒くさい子と思われるから、なにを言われても『わかりました』と答え、ニコニコ笑って愛想よくしていなさい」というのも事務所の教えでした。
ですから、「自分の意見や考えは人に言ってはいけない。意見を言うのは悪いことだ」と、刷り込まれてしまったのです。
20代前半までの写真を見ると、本当にガリガリです。筋肉もなく、両足の間から向こうの景色が見えています。ひとことで言うと、棒というか、骸骨のようです。それが美しいと真剣に思っていましたし、もっと骨と皮だけの身体になりたいと本気で考えていました。
その頃はちょっとアンニュイなポーズが好まれていたため、肩が内側に入ってしまう「巻き肩」に。それに小学校の頃からクラスメイトより頭ひとつ分高かったので、つい猫背になる癖もついていました。
それなのに撮影のときは無理やり背中を伸ばそうとするので、肋骨が開き、反り腰になっていました。筋肉がないうえに正しい姿勢もわからず、身体をきちんと支えられなかったのです。
「自分らしさ」を手に入れた今の私から見ると、その頃の私はちっともカッコよくありません。細いけど、ただそれだけ。もし目の前にその頃の私がいたら「本当に美しい身体は痩せていることではないんだよ」とアドバイスすると思います。
ヨーロッパで「走ること」の楽しさを実感した私は、「大空の下で走るのが好き!」と気づき、「ランニング以外にも、もっと外で運動をしてみたい」という欲求が、心の底から湧きました。
しかしどちらも、モデルとして「してはいけない」と言われていたことでした。当時の事務所が考えていた「モデルはこうあるべき」から、外れた行動だったのです。
それでも私は、「これがしたい」を優先しようと決めました。
なぜなら、私の人生は、私のものだから。
「こうあるべき」に縛られていては、自分の人生を生きていることにはなりません。本当に好きなことを見つけて、心地よく過ごすことが、なにより自分を大事にすることにつながるはず――。やっと、そう気づいたのです。
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続きは書籍『「なりたい自分」になるシンプルなルール』をご覧ください。
「なりたい自分」になるシンプルなルール
『バチェラー・ジャパン』の「男女逆転バージョン」として話題になった、婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』。その初代ヒロインを務めたのが、モデルの福田萌子さんです。初の著書『「なりたい自分」になるシンプルなルール』では、福田さんがみずからの経験から生み出した「なりたい自分」になるためのルールを紹介。いくつかご紹介しますので、みなさんもぜひ実践してみてください!